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MTGから学ぶヤバい会社の見分け方…新規上場企業は特に注意が必要である理由とは?=栫井駿介

SIXPADなどを製造・販売するMTGが2019年9月期に267億円の最終赤字を計上しました。株価は公開価格から9割近くも下落、なぜこんなことになってしまったのでしょうか。(『バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問』栫井駿介)

プロフィール:栫井駿介(かこいしゅんすけ)
株式投資アドバイザー、証券アナリスト。1986年、鹿児島県生まれ。県立鶴丸高校、東京大学経済学部卒業。大手証券会社にて投資銀行業務に従事した後、2016年に独立しつばめ投資顧問設立。2011年、証券アナリスト第2次レベル試験合格。2015年、大前研一氏が主宰するBOND-BBTプログラムにてMBA取得。

IPOは一般投資家に損をさせやすい仕組み

シックスパッドを製造・販売するMTGが267億円の最終赤字を計上

SIXPAD(シックスパッド)などの商品を製造・販売するMTGが2019年9月期に267億円の最終赤字を計上しました。

SIXPAD

SIXPAD

同社は2018年7月に東証マザーズに上場したばかりでしたが、早速の大幅な下方修正となっています。株価は公開価格から9割近くも下落し、投資家の期待を裏切る結果となりました。

MTG<7806> 週足(SBI証券提供)

MTG<7806> 週足(SBI証券提供)

このように、上場直後の会社には細心の注意を払わなければなりません。というのも、上場(IPO)という仕組みが一般投資家に損をさせやすいものだからです。

なぜそうなってしまうのか。それは創業者や上場前に投資を行っているベンチャー・キャピタル(VC)の立場に立つとよくわかります。

彼らは上場で株を売却することで巨額の資金を得ることができます。それまでの努力がここで晴れて報われるというわけです。

そこで少しでも多くの利益を得ようと思ったら、創業者やVCはなるべく高い価格で上場する動機(インセンティブ)が働きます。そのため、上場前には少しでも業績を良くして、かつその後の夢物語を語ることになります。

こうして、多くの一般投資家がIPOに夢を見て株を購入するのです。

一方で、彼らは一度株を売ってしまったら、その後の株価にはあまり関心がありません。上場で目的を果たしてやる気を失ってしまう「上場ゴール」となる企業・経営者も珍しくないのです。

上場により株価は必要以上に上昇してしまっていますから、業績が振るわなければあとは下がるしかありません。こうして上場後株価が下落を続ける企業が量産されることになります。

Next: 上場時の事情以外に、特に注意すべき「不正会計」のワナ

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