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日経終値は1.97円高16646.66円/外国人3週ぶり買い越し、ドル一時110円台(5/19)

19日の東京マーケットは日経平均株価が小幅高、前日比1円高の1万6646円で取引終了です。業種別では、保険、精密、ゴム、銀行などが小高く、石油、鉄鋼、電力ガス、非鉄などが下げています。(『ハロー!株式』)

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日経平均株価は小幅高、前日比1円高の1万6646円

今日の相場

◎日経平均:16646.66(+1.97)+0.01%
◎TOPIX:1336.56(-1.82)-0.14%
◎売買高概算:20億1877万株
◎売買代金概算:1兆9227億円
◎時価総額:495兆9984億円
◎値上り銘柄数:1012 ◎(年初来)新高値:55
◎値下り銘柄数:809 ◎(年初来)新安値:27
◎変わらず:130
◎騰落レシオ(25日):110.58%(前日比3.49%低下)
◎サイコロ(日経平均):7勝5敗 ●●●○○○○●○○●○ 58.3%
◎カイリ率(日経平均):25日線比 -0.12% 75日線比 +0.27%

◎為替
対ドル:110.16(前日比0.74円安)
対ユーロ:123.63(前日比0.37円安)

◎出来高上位
1.みずほ<8411> 168.6円(±0円) 16920万株
2.神戸製鋼<5406> 101円(-2円) 8443万株
3.三菱UFJ<8306> 529.8円(+4.3円) 8210万株
4.新生銀<8303> 172円(+3円) 3733万株
5.ユニチカ<3103> 59円(±0円) 3605万株

◎売買代金上位

1.日経レバE<1570> 11190円(-10円) 1530億円
2.トヨタ自<7203> 5494円(-43円) 512億円
3.三菱UFJ<8306> 529.8円(+4.3円) 439億円
4.スズキ<7269> 2705.5円(+92.5円) 325億円
5.三井住友<8316> 3449円(+3円) 293億円

相場概況

外国証券の寄付前の注文状況……売890万株 買い1300万株

本日の東京マーケットは日経平均株価が小幅高、前日比1円高の1万6646円で取引終了です。

昨晩のNYダウは3ドルの小幅安でしたが、円相場が1ドル=110.20円前後の円安に進行。これを好感した買いが先行し、9:04には上げ幅が196円となる場面がありました。4月に開催されたFOMC議事録で経済指標が改善すれば6月にも利上げする可能性があると議論されており、これがドル高・円安の要因となっています。

日経平均株価 日足(SBI証券提供)

ただ、明日から開催される主要7ヶ国(G7)財務相会合を控えて買い一巡後は手控え気分が強まり、引けにかけては上げ幅を縮小しています。売買代金は概算1兆9227億円、上海総合指数は0.6ポイントの小幅安で2806です。

尚、東証が5月第2週(9〜13日)の投資家別株式売買動向を発表しています。外国人は3週ぶりに買い越して買越額は567億円。個人は3週ぶりに売り越しで売越額は137億円、年金基金の売買を反映する信託銀行は2週連続の買い越しで買越額は237億円となっています。

業種別では、保険、精密、ゴム、銀行などが小高く、石油、鉄鋼、電力ガス、非鉄などが下げています。

個別銘柄では、ノーリツ鋼機がストップ高で100円高の672円。17年3月期連結営業利益が前期比2.2倍の46億円に膨らむ見通しと発表。最終損益も黒字回復となり、また年間配当金も1株当たり10円と前期から2円増額する計画であり、業績向上を好感した買いが集まっています。医療やシニア軸に事業再構築を進めています。

ノーリツ鋼機<7744> 日足(SBI証券提供)

オープンドアが370円高の5380円と大幅高。国内の民泊予約サイトを運営する「とまれる株式会社」と提携に合意と発表。民泊関連として将来の収益拡大を期待した買いが膨らんでいます。6月末に1株→2株への株式分割を実施します。

オープンドア<3926> 日足(SBI証券提供)

人材派遣のテンプHDが61円高の1637円と値を上げています。18日に政府は「骨太の方針」の素案と人口1億人を維持するための「ニッポン一億総活躍プラン」をまとめています。改革を通じて就業人口を増やす方針であり、派遣サービス事業が拡大するとの思惑から物色の矛先が向かっています。

産業ロボット用精密減速機で世界シェア6割、自動ドア世界大手のナブテスコが31円高の2670円と値を上げて年初来高値を更新。政府は名目GDP600兆円に向けた成長戦略(次期「日本再興戦略案」)をまとめています。ロボットの積極活用を掲げており、関連銘柄として物色の矛先が向かっています。

その他、渋谷再開発関連で東急建設が34円高の936円、中部地盤で私鉄大手の名鉄が14円高の551円、日本M&Aが200円高の6720円、兵庫・大阪地盤の中堅スーパーの関西スーパーが138円高の1014円と値を飛ばしています。

本日の新高値銘柄は、松井建、五洋建、レンゴー、日産化、住友ベーク、ナブテスコ、東光高岳、パラマウントベッド、日本写真印刷……等々です。

Next: 本日の指標等の結果:機械受注/対内証券売買契約等/投資部門別売買状況



本日の経済指標等の結果

機械受注
本日発表の3月の機械受注統計によりますと、企業の設備投資の先行きを示す「船舶・電力を除く民需」の受注額は前月比5.5%増と、市場の予想(0.7%増)を大きく上回りました。1〜3月期の実績も前期比6.7%増と予想以上に好調で、その反動もあって4〜6月期は3.5%減と3四半期ぶりにマイナスとなる見通しです。

対内証券売買契約等の状況(財務省集計)※カッコ内は前週の動向
5月8日〜14日
海外投資家:+717億円(-4350億円) ※3週ぶり買い越し

投資部門別株式売買状況(東証集計)
5月第2週(5月9日〜13日、日経平均305円上昇・週間ベース)
個人投資家:-137億円(+2616億円) ※3週ぶり買い越し
海外投資家:+567億円(-3142億円) ※3週ぶり買い越し
事業法人:+648億円(+321億円) ※3週連続買い越し
信託銀行:+237億円(+578億円) ※2週連続買い越し

※投資部門別売買状況で「事業法人」は企業の自社株買い等、「信託銀行」は年金資金等の売買動向を示します。

主な投資判断

[ドイツ証券]
据置き A(8920)東祥  3,900→ 5,500円

[野村証券]
据置き A(1812)鹿島 903→ 1,000円
据置き A(3941)レンゴー 680→ 740円
据置き A(4186)東応化 3,800→ 3,100円
据置き A(4527)ロート 2,600→ 2,300円

[三菱UFJMS証券]
据置き A(1801)大成建設 1,040→ 1,020円
据置き A(6958)日本CMK 480→ 520円
据置き A(8219)青山商事 4,800→ 5,000円
据置き A(8934)サンフロンティア 2,070→ 2,340円

[大和証券]
据置き 1(9682)DTS 2,680→ 2,980円

※3段階評価はA〜C、5段階評価は1〜5にて表記
※投資判断を再開した場合は新規と記載
※価格は各証券会社が判断する妥当株価

流動性の違い

江戸時代の米相場と言えば、大阪の堂島が天下一でした。当時の大阪と江戸の会所(取引所)の大きな違いは、その流動性にあります。

江戸では正米取引(現物取引)が主体であったのに対し、堂島は帳合米取引(世界初の近代的な先物及び清算取引)を導入し、切手(証券)で受け渡しをすることで利便性を高め、それがために売り買いの自由度が高かった堂島に米仲買人が多く集まり盛んに取引が行われました。

流動性とは、取引量に比例する商いのし易さのことで、「流動性が高い」という場合は取引量が多く(売り注文も買い注文もたくさん入っており)いつでも希望に近い価格で売買が可能であることを指しています。商いが薄く、商いが一方に偏りやすい、それ故に希望価格での約定が難しいことを「流動性が低い」と言います。この「流動性」は市場の性格付けに決定的に影響を与えます。

ところで、米相場について語ったものとしては、本間宗久の「三昧伝」や牛田権三郎の「三猿金泉秘録」、猛虎軒の「八木虎之巻」等が有名ですが、山片蟠桃(やまがたばんとう)の記した「夢の代」も貴重な相場資料となっています。

蟠桃はその著書で流動性の高い市場とそうでない市場について、江戸と大阪の米取引所を比較して次のように述べています。

大阪の米相場は天下の知を集む。この相場は自然、天然と集まりて大成して、天下の血液これより通じ、知の達せざるなく、仁の及ばざるなし。

江戸の相場は大井川の如し、雨降ればただちに水出て、止めば渇る。数十日降らざれば忽ち河原となり、数日降れば洪水となる。

大阪の相場は天竜川の如し、淀川の如し、源あるゆえに旱に渇せず、大雨にみなぎらず。数日にして水出て、数日にして減ず。源のあるものはかくの如し。あに浮雲のごとくならんや。(決して不安定ではない。)

株式投資においても市場や銘柄の流動性については十分に注意する必要があります。

編集後記

上記にて紹介いたしました「山片蟠桃」の名は自身が両替商の番頭だったことをもじったものですが、同じペンネームでも「もうコケないぞ!」との気概と自戒を込めた「猛虎軒」はシャレがきいています。

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ハロー!株式』(2016年5月19日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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