今年は注目度が高いスポーツイベントの予定が目白押し。今週5日には東京マラソン、3月にはWBSがある。このような注目度が高いスポーツイベントと関わりが深い国内企業は、例えばマラソンであればアシックス、野球であればミズノ、ゼット、デサント、水泳であればデサント、ミズノなどなど。これらを含めて以下に主だった関連銘柄を挙げておきたい。(『 田嶋智太郎の先読み・深読み!株式マーケット 田嶋智太郎の先読み・深読み!株式マーケット 』田嶋智太郎)
※本記事は有料メルマガ『田嶋智太郎の先読み・深読み!株式マーケット』2023年3月3日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
慶応義塾大学卒業後、現三菱UFJモルガン・スタンレー証券勤務を経て転身。転身後の一時期は大学教諭として「経営学概論」「生活情報論」を担当。過去30年余り、主に金融・経済全般から戦略的な企業経営、地域金融機関改革、引いては個人の資産形成、資産運用まで幅広い範囲を分析研究。民間企業や金融機関、新聞社、自治体、各種商工団体等の主催する講演会、セミナー、研修等において、累計3,000回超の講師を務めてきた。これまでに数々のテレビ番組へのレギュラー出演を経て、現在はマーケット・経済専門チャンネル『日経CNBC』のレギュラー・コメンテーターを務める。主な著書に『上昇する米国経済に乗って儲ける法』(自由国民社)などがある。
関心強まる各種スポーツイベント関連銘柄
去る2月26日に大阪マラソン、そして今週5日は東京マラソン。健康増進やストレス解消を目的に、ジョギングやランニングを趣味とする人が増えている。
ランナー人口は過去最高を更新、シューズからランニング法診断まで関連市場が拡大している。
既知のとおり、今年は注目度が高いスポーツイベントの予定が目白押し。3月にはWBS、すでにキャンプ地の状況を伝える報道も熱を帯び、日本代表チームの金メダル獲得に対する期待も盛り上がっている。
また、コロナ禍や伴う東京五輪開催日程延期の関係で昨年に続いて今年も開催される「世界水泳」、「世界陸上」も楽しみなら、9月には前回大いに盛り上がったラグビーW杯も予定される。
このように注目度が高いスポーツイベントと関わりが深い国内企業は、例えばマラソンであればアシックス、野球であればミズノ、ゼット、デサント、水泳であればデサント、ミズノなどなど。
これらを含めて以下に主だった関連銘柄を挙げておきたい。
ミズノ<8022>
同社は、言わずと知れた「侍ジャパン」のオフィシャルユニフォームパートナー。ダルビッシュ選手が、大谷選手が、村上選手が、同社製のユニフォームを身にまとって来週から熱戦を繰り広げてくれる。ちなみに、村上選手はグローブやバッティンググローブがミズノ製。
また、各地の市民マラソン大会も「リアル」での開催が復活してきており、ランニングシューズの売れ行きも好調に推移している。最近は高機能・高価格帯のシューズへの注目度が増しており、国内はもとより欧州などでもシューズの売れ行きは好調と言う。
23年3月期は、売上高が前期比15.8%増の2,000億円、営業利益は同26.6%増の125億円、純利益は同16.6%増の90億円と06年3月期以来、17期ぶりに過去最高を更新する見通し。2/8に通期業績と配当の予想を上方修正したばかり。
株価は、2月28日に昨年来高値を更新し、上昇トレンドに乗る。足元は予想PER=8.8倍、PBR=0.64倍と割安感が漂う。
アシックス<7936>
大谷選手は卒業(米ニューバランスと長期契約)だが、ダルビッシュ有選手は同社製のシューズやグラブを使用。WBCでもその雄姿が拝めるものと期待される。
また、年明けに行われる箱根駅伝では、21年に同社が2種類の厚底シューズを発売。22年には3種類に拡大し、結果、箱根駅伝でのシェアは22年が11.4%、今年は15.2%に拡大。今年はアシックスを履いた選手2人が区間賞獲得も果たした。
足元は、柱のランニング靴が欧米等で販売伸長。23年12月期は好採算のオニツカタイガーが主戦場の中国で販売復調。売上高が前期比5.2%増の5,100億円、営業利益は同8.8%増の370億円、純利益は同0.6%増の200億円と見込むが、会社予想は控えめと見られる。純利益に関しては9期ぶりに過去最高純益を更新する可能性も十分にあろう。
株価は、本日(3日)昨年来高値を更新。上げトレンドが継続している。
Next: 夏にかけてスポーツイベントが目白押し、業績を伸ばす企業は?
デサント<8114>
2014年から大谷翔平選手とアドバイザリー契約を結んでいる。昨年は49着限定生産の「水沢ダウン」特別モデルや、オリジナルデザインのTシャツ・キャップ・タオルの大谷アニバーサリー計4アイテムを展開(もちろん完売)。
一方、スイムウエアの『アリーナ』においては、各流通で堅調に推移しており、特に直営店でトップスイマーモデルが好調に推移している。韓国でもアリーナのシェアは高く、同国でプールの開業率が回復してきたことも追い風となっている。
足元は、国内事業が各ブランドの在庫適正化で値引き処分減り、想定超の利益率改善。2/6に23年3月期通期の業績予想と配当予想を上方修正している。売上高が前期比8.4%増の1180億円、営業利益は同57.6%増の81億円、純利益は同60.5%増の100億円と過去最高を見込んでいる。
24年3月期は国内が一段と改善する見通しで、連続して過去最高益を更新すると見られる。
株価は、足元で一目均衡表の週足「雲」を上抜けてきており、目先に調整局面は興味深い。同社製品が30%オフとなる株主優待制度も魅力。
ゴールドウイン<8111>
ラグビー王国であるニュージーランドで生まれたカンタベリー。昨年、連結子会社のカンタベリーオブニュージーランドジャパンを同社は吸収合併している。
足元は、街着でも人気化のノースフェイスが今期も牽引している。春夏商品に続き、下期は高単価のダウン等が数量を伸ばした。
2/7に通期予想を上方修正。売上高が前期比15.5%増の1135億円、営業利益は同23.0%増の203億円、純利益は同39.4%増の200億円と過去最高を見込む。ちなみに、連結営業利益の通期予想に対する3Q時の進捗率は90%に達しており、なおも上ブレ余地があると考えられる。
株価は、昨日(2日)昨年来高値を更新。目先は少々過熱感も漂うが、期末に向けて株主優待狙いの買いが舞い込む可能性も高い。
Next: まだあるスポーツイベント関連銘柄、暖かくなればさらに伸びる?
ゼット<8135>※2月24日、昨年来高値更新
スポーツ用品の専門商社。卸売部門を中核に、直営店舗を運営する小売部門、野球用品などを製造する製造部門などを展開する。製造部門では野球バットやグラブを開発・製造。
商標権を持つ「コンバース」ブランドのバスケットボールウエアなども企画生産する。
足元は、野球のオーダーグラブが好調。また、学校部活動が正常化に向かっていることも追い風。外出機会の増加もあって、ウォーキングシューズも伸びている。
23年3月期は、売上高が前期比7.2%増の480億円、営業利益は同62.6%増の8億円、純利益は同3.2%減の7億円が見込まれている。
株価は、昨日(2日)昨年来高値を更新。予想PER=10.1倍、実績PBR=0.59倍と割安感が漂う。 ※2023年3月中に初月無料の定期購読手続きを完了すると、以下の号がすぐに届きます。
※本記事は有料メルマガ『田嶋智太郎の先読み・深読み!株式マーケット』2023年3月3日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。 ※初月無料の定期購読のほか、1ヶ月単位でバックナンバーをご購入いただけます(1ヶ月分:税込1,100円)。
<初月無料購読ですぐ読める! 3月配信済みバックナンバー>
<こちらも必読! 月単位で購入できるバックナンバー>
『
田嶋智太郎の先読み・深読み!株式マーケット
田嶋智太郎の先読み・深読み!株式マーケット
』(2023年3月3日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による