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高配当株「JT」の高配当は今後も続くか?老後資金の柱にするリスクと3つの落とし穴=佐々木悠

投資家であれば誰もが夢見る配当所得生活。その高配当株の代名詞となる企業が、日本たばこ産業<2914>です。ここ数ヶ月、株価変動が激しく、配当利回りも日々変化しています。高配当株に興味あるあなたなら、本当に投資しても良いものなのか?たばこって衰退産業じゃないの?大丈夫?といった疑問を持たれているでしょう。この記事ではJTの事業と注意すべきリスクを分析しました!JTが少しでも気になる方は必見です。(『 バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問 バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問 』佐々木悠)

プロフィール:佐々木悠(ささき はるか)
1996年、宮城県生まれ。東北学院高校、東京理科大学経営学部卒業。協同組織金融機関へ入社後、1級ファイナンシャル・プランニング技能士を取得。前職では投資信託を用いた資産形成提案や多重債務者への債務整理業務に従事。2022年につばめ投資顧問へ入社。

安定業績と高配当が特徴

<主戦場は日本ではない>

JTはタバコの製造・販売を行っている企業です。現在世界3位の規模を誇り、販売数量上位10ブランドのうち3ブランド(Winston、Mild Seven、Camel)を製造・販売しています。

日本たばこ産業<2914> 週足(SBI証券提供)

日本たばこ産業<2914> 週足(SBI証券提供)

主な事業は大きく4つです。

  • 海外たばこ
  • 国内たばこ
  • 医療
  • 加工食品

海外たばこが利益の70%を稼ぎ残りの約30%を国内たばこが稼いでいます。

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出典:2021年12月期 有価証券報告書より作成

意外にもグローバル企業であることがわかりますね。

業績推移は大きな変動がありません。非常に安定的な業績です。

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出典:各年度有価証券報告書より作成

<配当還元に全力>

配当金は右肩上がりで増加しています。

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出典:IRバンクより作成

JTの配当政策のポイントは大きく2点です。

  • 配当性向75%(±5%)
  • 事業投資による成長と株主還元のバランスを重視

一般的な配当性向の水準(30%程度)と比較して配当性向の目標が高いことが特徴と言えます。

また経営理念として「4Sモデル」を挙げています。

4Sとは「お客様・株主・従業員・社会の満足度を高めていく」事です。顧客の次に株主がきている辺りに、配当による株主還元を重要視している姿勢が伺えます。

どうやって安定した業績を残せる企業へと成長したのでしょうか?その歴史を見てみましょう。

Next: 民営化後の失敗、海外M&Aでの成長…JTの今後は?

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