乳酸菌飲料メーカーとして知られ、食品・化粧品・医薬品などの製造販売も手掛ける株式会社ヤクルト本社の株価が、このところ絶好調だと話題になっている。
先週21日に株価10,000円の大台を突破したヤクルト本社。週明けの24日も、一時は年初来高値となる10,100円を付けるなど、最終的に10,040円と高値をキープ。
ヤクルト本社<2267> 週足(SBI証券提供)
2021年初頭は5,200円前後で推移していた同社株だが、そこから約2年4か月でほぼ倍に迫る高騰ぶりに、SNS上では「買っとけばよかった」「売らなきゃ良かった」などと悲喜こもごもの声があがっているところだ。
ヤクルト買っとけばよかったな…って
買っておきたかったのは
ヤクルトの株の方なんだよ
製品の素晴らしさは1年前から
ツイートして推していたのに
7000円手前くらいで流石に高いだろって
全然考えてもなくて すご…
まさかここまで上がるとは…
10030円て…
— 米国株KPUX (@kana_KPU) April 23, 2023
乳酸菌飲料、平均価格5%高 「Y1000」で市場伸び盛り – 日本経済新聞 https://t.co/ku2tK2UfQU
ヤクルト株を手放したのは痛かった
— 伊勢乃杜@投資する薬剤師 BRZ【ZD8】 (@takayuki_sko) April 22, 2023
まじでヤクルトの株売らなきゃ良かった
— たろうとはなこ (@tarotaro0525) April 24, 2023
乳酸菌飲料市場全体が活況
直近では、今年2月に発表された2022年4~12月期連結決算において、純利益が前年同期比10%増の462億円と、同期間として2年連続の最高益だったというヤクルト本社。この好調な業績の要因とされているのが、円安による海外事業の利益押し上げ、そして言うまでもなく「ヤクルト1000」および「Y1000」の存在だ。
「乳酸菌シロタ株」の密度が1mlあたり10億個と、同社の過去商品と比べても高密度で、そのことが“睡眠の質向上”や“ストレス緩和”という機能に関係しているとされるヤクルト1000とY1000。
2019年から関東地方限定、ヤクルトレディから買える商品として発売されたのがヤクルト1000で、その後の2021年4月には全国での展開をスタート。それに対し、宅配以外の販売チャネルをということで、2021年10月に店頭商品として登場したのがY1000で、両者は価格・容量・販売場所の違いはあるものの、中身は同じということである。
いっぽう、ヤクルト1000が関東限定で宅配商品として売られていた頃から、SNS上での同商品への評判は上々だったようだが、2022年にマツコ・デラックスさんがテレビ番組内で「あれ飲んでからすごく眠りがよくなった」と話して以来、スーパーなどの店頭さらに自動販売機などでは欠品が相次ぐ事態に。さらに宅配に関しても、あまりの人気ぶりか今ではヤクルト1000などのネットからの新規申し込みに関しては、現在ストップしているといった状況のようだ。
いっぽうで、このような状況を他社も手をこまねいてただ見ているわけはなく、例えばカネカからは「わたしのチカラ Q10ヨーグルト」、また日清ヨークからは「ピルクル ミラクルケア」など、いずれも睡眠の質改善や疲労感の軽減などをうたう商品を続々と発売させているところ。こういった状況もあり、2023年1月のドラッグストア、食品スーパーマーケットにおける乳酸菌飲料の売上伸び率は、前年同月比で約3割増となったというデータも。
さらに、乳酸菌飲料全体の人気上昇にともなって、店頭などではそれらの商品が以前のように特売されることが減り、それによって平均価格の上昇にも繋がっているということだ。
社を挙げての生産能力増強が続く
このように、他社も含めた乳酸菌飲料市場全体の活況も招く格好となっているヤクルト1000とY1000の存在。ヤクルト本社の業績アップ、さらには株価の高騰も頷けるといったところだが、SNS上ではまだまだ株価には伸びしろがあるのでは……といった見方も。というのもブーム発生以来、市場ではいまだ品薄といった状況が程度の差はあれども続いているからだ。
ヤクルト、ついに株価10,000到達。ちょうど去年の4月に6,500円台で500株買ったので一年で+50%超えの超優良銘柄となった。
いまだヤクルト1000の宅配は新規申込停止中なので、宅配再開という好材料待ちによりまだ伸びる余地ありあり。 pic.twitter.com/f22TuwV5SR— 中坊 (@tyuu__bou) April 21, 2023
もちろんヤクルト側も品薄解消のために増産を図っており、今後は2023年1月時点で全国5か所の工場で生産しているところを、来年3月からは静岡県内に設立された「富士小山ヤクルト工場」でも生産を開始する模様。さらに、すでにヤクルト1000などのの生産工場となっている千葉の工場も、ラインを大幅に増やした新工場を27年春から稼働させる予定ということだ。
2023年3月期の117億円にのぼる設備投資も、その大半をヤクルト1000とY1000絡みに投入すると報じられているなど、社を挙げて生産能力増強に向けて動いているヤクルト本社。その甲斐もあってか、最近では店頭でも見かける頻度が若干増えたとの声、さらにはネットからではなく各地の宅配センターに直接問い合わせれば、在庫次第・運次第で宅配も頼める……といった話もチラホラと聞こえてくるところ。
【朗報です!】
ヤクルト1000、宅配新規募集再開したってよ!!!!!!!
「ストレスの緩和」「睡眠の質向上」これぞ育児の味方。気のせいでもいいのよ。手っ取り早く、このふたつを求めてるのです!!!!! pic.twitter.com/cOJ8dqtoGJ— まんまるほっぺ3y10m@公文英語 (@__hi__baby) April 21, 2023
遂にヤクルト1000の宅配、出来るようになった…!!!
今までチマチマと駅の自販機で買っていたのですが、近くのヤクルトセンターに行ったら、パックで買える(ちょっと前まで品薄でダメだった)&宅配のお願いが出来たのでしてみることに。
— Kei (@k_saxofocus) April 24, 2023
ノーマルのヤクを5本飲めば乳酸菌の量は同じなので、朝昼晩飲めばだいたい良いんでは感あったりもします・ω・
ヤクルトの宅配センターに問い合わせれば、在庫次第で家に届けてくれるみたいでっす
割と連絡したらあるらしい
— パーセニー (@paltseny) April 22, 2023
ヤクルト側としても、解約しない限り定期的に購入する格好となる宅配のほうが、当然“美味しい”ということで、このところの増産分はそちらへ優先的に回している可能性も無きにしもあらず。……ということで、今後もそういったある意味での“顧客の囲い込み”が進むのではという点も、今後の“伸びしろ”とみられているようだ。
Next: 「ちゃんと良い商品開発して、株価も上がったんだよね」
ツイッターの反応
つ、、、ついにヤクルト本社の株価が10,000燕を突破したのですよ。
20年ちょっとで株価を10倍にするとは……。#Yakult#swallows pic.twitter.com/rGozh3LeeB— 燕J (@acaciaredeem) April 21, 2023
ヤクルトはちゃんと良い商品開発して、株価も上がったんだよね。そういう相場が好き❤️
— Mio M何処までも広がるポンコツ宇宙爆益は原子と原子の間 (@Mio_Mukoyama) April 21, 2023
ヤクルト1000がブームになってTwitterでバズってたころにヤクルト株買っていれば株価は1.3倍〜1.5倍に。
「Twitterでバズってから株買ってては遅すぎる」「まだもう既に上がっているので妙味ない」という見方が大半だった。運命は勇者に微笑む
— セレブポン (@celebpon) April 21, 2023
ヤクルト株、4000円の時に買って6000円の時に売ったけど、9000円まで上がってるのほんまホゲって感じや。
ヤクルト1000売れまくるのはともかく、ペナント優勝するとは思わんやん。— もっそ (@mosso_zankich) March 31, 2023
ヤクルトの株価がヤクルト1000のおかげでヤクルト10000になってんの笑う
生産追いつかないから工場増やして増産したいけど流行りが終わったらって考えると怖いよな— やすにい (@yasunii___g) April 22, 2023
「ヤクルト1000を毎日飲んでる俺がこの時間にツイートしてる」
と言ったら株価下がるだろうかw pic.twitter.com/VhaoyJaflw— エターナル総書記 (@kelog21) April 22, 2023
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