マネーボイス メニュー

姫路サービスエリア、相乗り行為の横行でついに“実力行使”へ。迷惑駐車を止めるよう20年以上呼びかけるも改善されず当地の“民度”を問う声も噴出

国道2号「姫路バイパス」の姫路サービスエリア(SA)において、長年「相乗り行為」が横行し、駐車場の満車状態が慢性化していた問題で、ついに一般道からの利用を遮断するという実力行使に出ざるえなくなったと報じられたことが、大いに物議を醸しているようだ。

報道によると姫路SAは、姫路バイパス上下線からのアクセスにくわえ、一般道からの利用も可能な構造になっているとのこと。このため、この姫路SAまでめいめいクルマでやって来ては、そこから1台のクルマに乗り換えるといった相乗り行為が頻発。その結果、長時間の迷惑駐車により他のクルマが停められなくなるという問題が、長年取沙汰されていたという。

姫路SAの管理者は、一般道からクルマを進入できないようにすることで、相乗り行為の数を減らし、バイパスの休憩施設としての機能を向上させる効果を期待しているとのことだ。

仕事現場への相乗りがほとんどか

自動車道のサービスエリアなどにおける相乗り行為といえば、今回の姫路SAに限った話ではなく、例えば関東地方だと、横浜市内にある首都高の大黒パーキングエリア(PA)でも、そういった行為が以前から問題視されているところ。

大黒PAの場合は主に、都内などから房総半島の先のほうにあるゴルフ場に行く際に、メンバーが大黒PAへそれぞれクルマで乗り付け、1台のクルマにゴルフバッグとともに相乗りしていくというもの。これでガソリン代もさることながら、東京湾アクアラインの高額な通行料金も1台分に節約できるということなのだが、パーキングエリアに長時間放置される他のクルマによって、駐車場が埋まってしまい、後から来たクルマが停める余地がなくなるというのだ。

ただ、今回取沙汰されている姫路SAの場合はこういったレジャー目的ではなく、どうやら仕事上での都合で相乗りをしている人間が圧倒的に多いとのこと。

2022年に地元の河川国道事務所が、同SAの利用実態を調査したところ、相乗り行為による4時間以上の長時間駐車は1日に40台あったといい、その9割以上(38台)が仕事のための長時間駐車だったという。

実際、在阪のとあるテレビ局がこの姫路SAの問題を取り上げた時に、相乗りをしている人物として映っていたのは作業着姿であったり、またはヘルメット片手に別のトラックに乗り込むといった、工場や作業場、あるいは工事や建築の現場などに赴くといった風の者が多かったよう。

さらに、そんな相乗りをしている者らに直撃したところ「僕ら仕事上、クルマは1台しか行けないので……」といった言い訳をし、また他のクルマが停められなくなるのではといった話を振られると「別になんとも思わないですけど」と言い放ったというのだ。

出先の現場など、クルマの停める場所が限られているであろう場所に赴くのに、作業員らが相乗りしていくこと自体は、別に咎められることではないこと。ただ人口50万都市とはいえ、他の地方都市と同様にクルマ社会の姫路だと、その集合場所には皆クルマでやってくるワケで、そうした際の集合場所として、クルマでのアクセスがしやすく、さらに駐車料金も掛からないサービスエリアがうってつけ……ということで、こういった事態が起きているようなのだ。

迷惑な長時間駐車も警察は取り締まれず

とはいえ、そういったいたって身勝手な理由で駐車場の空きが無くなり、バイパス利用者の休憩施設という本来の機能が損なわれてしまうというのは、なんとも由々しき事態。

しかも当問題は、姫路バイパスの通行料が無料化された2000年から、実に20年以上も続いているといい、地元の河川国道事務所は迷惑駐車を止めるよう、長年利用者に呼びかけてきたものの、ほとんど改善されることはなかったというのだ。

それだけにSNS上では、これらの事態が起こったのは、いわゆる姫路という土地の“民度”によるものではないか……といった趣旨の意見も、かなり多くあがっているところ。姫路といえば、過去に地元紙までもが同地の交通マナーの悪さを大々的に取り上げたこともあり、その無謀な運転ぶりは「播磨道交法」とも呼ばれたこともあるだけに、今回のような迷惑駐車ぐらいはやりかねないだろう……といった見方のようなのだ。

【関連】アイリスオーヤマ社用車の“栃木走り”に批判殺到、横断歩道前で停止中の車を路肩から抜き去る。関電工など急増する「社名を背負って無法行為」の残念な人たち

いっぽう、一般道からの利用を遮断したことで、果たして相乗り行為やそれにともなう長時間の迷惑駐車が減るのかというと、それは実際にやってみないことには……といったところのよう。姫路バイパス自体、先述の通り無料開放されているので、一般道から直接姫路SAに入れなくなっても、他のランプから姫路バイパスに入って姫路SAへと行くことは、普通にできるからだ。

ちなみに、迷惑駐車なら警察が取り締まるべきでは……との声もあがってきそうな今回の件なのだが、サービスエリアの駐車場は道路ではないため、駐車違反としては取り締まれないというのが、地元・兵庫県警のスタンスのよう。姫路SAの一般道からの進入遮断は、9月13日の22時に行われるということだが、実際これが期待するほどの有効打となるのか、大いに気になるところである。

Next: 「一番行きやすい丸亀製麺に行けなくなるな…」



ツイッターの反応

※本記事内のツイートにつきましては、Twitterのツイート埋め込み機能を利用して掲載させていただいております。

【関連】稼げなくなったYouTuber続出…日本国内向けの配信者は廃業ラッシュも。もはや広告収入だけで食べていくのは至難の業=今市太郎

【関連】韓国、貿易赤字500億ドル目前で倒産ラッシュへ。強い労組と年功序列制が韓国企業を蝕んでいる=勝又壽良

【関連】メリットしかない新NISA、目玉の「非課税枠の再利用」が投資家と相場に与える4つの影響とは?=佐々木悠

Image by:GAOP INTUCH / Shutterstock.com

シェアランキング

編集部のオススメ記事

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
MONEY VOICEの最新情報をお届けします。