政治資金パーティーの収入を裏金化していた疑惑の問題ですが、やる気満々の東京地検特捜部のおかげなのか、さまざまな情報が飛び交いはじめています。検察がどこまで立件して起訴するか次第では、安倍派がそっくりそのまま公民権停止で選挙に出馬できなくなるという、極めて愉快かつ驚くべき状況が示現する可能性も。また他の派閥も同じスキームの犯罪を冒していたことが露見すれば、もう自民党は完全終了ということになりますから、臨時国会の終了する13日の翌日からの検察の動きに大注目ということになりそうです。(『 今市的視点 IMAICHI POV 今市的視点 IMAICHI POV 』今市太郎)
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やる気満々の東京地検特捜部
先週 このメルマガ このメルマガ でもお伝えした政治資金パーティーの収入を裏金化していた疑惑の問題ですが、やる気満々の東京地検特捜部のおかげなのか、さまざまな情報が飛び交いはじめています。
最新の情報はメディアの報道を待つしかない状態ですが、まず安倍派が今回メインターゲットになっているのは間違いなさそう。
すでに松野博一官房長官、西村康稔経済産業相、萩生田光一政調会長、世耕弘成参院幹事長、高木毅国会対策委員長らがパーティ券販売のノルマ超過分として1,000万円以上を受領していたことが報道で明らかになっています。なかでも1名は突出して金額が多く、9,000万超の高額キックバック受け取っていたという情報も飛び交いはじめています。
まあ壺カルトとも仲良しで安倍首相の富士桜高原別荘のバーベキュー仲間のあの人なのでは?と誰でも察しがつく状況ですが、詳細はさらなる報道を待つしかない状況です。
キックバックは明らかに政治資金規正法違反
今回問題になっているキックバックの件は、平たくいえば本来パーティ券収入はすべからく政治資金収支報告書に記載すべきなのに、派閥内で勝手なキックバックルールを作り、それを受け取った議員もそもそもいなかったはずのカネなので、自らの政治資金の収支の公開にもまったく登場しないという大きな問題を抱えています。
完全な政治資金規正法違反であり、さらに同法26条では集めた政治資金を適当に所属議員に分配するなどということは許されていませんから、これだけでも確実な法律違反ということになります。
直近の報道では、99人の安倍派の議員の大半が金額の大小はあってもキックバックを受け取っており、しかも幹部からの指示で収支報告書には記載しないようにしていたことも確認されているようで、もはやここまで捜査が進んでいる状況下では「万事休す」の感が漂います。
Next: 安倍派はお終い?有罪なら「公民権」が停止されて政治家として終了へ
安倍派はごっそり選挙に出られなくなる?
ちなみに政治資金規正法第26条に違反した場合、主な罰則としては、1年以下の禁錮または50万円以下の罰金となり、寄附をした者や寄附を受けた者は「公民権」を停止されるとともに選挙運動をすることができなくなります。
さらに収支報告書及び添付文書の不記載・虚偽記載は、5年以下の禁錮または100万円以下の罰金となります。
公民権の停止については、禁固刑なら裁判が確定した日から刑の執行を終わるまでの間とその後の5年間、罰金刑であれば裁判が確定した日から5年間、さらに執行猶予付きの判決の場合は裁判が確定した日から刑の執行を受けることがなくなるまでの間、公民権の停止となります。
今回検察がどこまで立件して起訴するか次第では、安倍派がそっくりそのまま公民権停止で選挙に出馬できなくなるという、極めて愉快かつ驚くべき状況が示現する可能性も出てきています。
恐らく立件して逮捕、訴追される人物は大物議員に絞られることになるのでしょうが、法律違反の証拠があるのであれば、すべての違反者を対象として訴追を行っていただきたいものだと思います。
検察も背水の陣で挑んでいる
検察がここまでしゃかりきにがんばっても「誰もお縄頂戴にできませんでした」ということになれば、国民の信認性は著しく低下し、その権威はさらに失墜することにもなりかねませんから、ここはまさに正念場ということになります。
また他の派閥も同じスキームの犯罪を冒していたことが露見すれば、もう自民党は完全終了ということになりますから、臨時国会の終了する13日の翌日からの検察の動きに大注目ということになりそうです。
最新の新聞報道では松野・西村・萩生田・高木氏更迭で世耕氏も交代。岸田首相は安倍派5人衆一掃の人事で乗り切ろうとしているようですが、そんなことでは済まされないのがほとんどの国民感情です。
Next: なぜいま安倍派潰し?もしかして誰かの差し金なのか?
なぜいま安倍派潰しなのか?誰かの差し金ではないですよね
昨日のメルマガにも書きましたが、安倍氏が凶弾に倒れ帰らぬ人になってから、所謂「アベノフタ」が取れてかなり悪事が露見することになったのはご案内の通り。
それにしても、なぜ今頃パーティのキックバック問題なのか?なぜ立件までに相当な時間がかかったのか?ここへ来て誰かの差し金で動きはじめたことなのか?
まずこの部分が詳しく知りたい状況です。
東京五輪の捜査では結局、本丸に手をつけられなかった検察です。今回は十分に事前に証拠を確保して、万全の構えで安倍派あるいは自民党全体を完膚なきまでに叩きにまわっていただきたいものです。
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※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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