ジャニー喜多川氏の性加害問題については国内メディアもすっかり報道しなくなっていますが、国連「ビジネスと人権」作業部会はこの間も粛々と被害者から聞き取り調査を進め、「深く憂慮すべき疑惑が明らかになった」と記者会見で指摘しています。海外で事業を行う日本企業は、たとえ国内広告のキャラクターとしてもジャニーズタレントを起用することは避けざるを得ない状況に追い込まれそう。またしても日本は「外圧」で、この問題の改善を余儀なくされることになりそうです。(『 今市的視点 IMAICHI POV 今市的視点 IMAICHI POV 』今市太郎)
※本記事は有料メルマガ『今市的視点 IMAICHI POV』2023年8月5日号の抜粋です。興味を持たれた方は、ぜひこの機会にバックナンバー含め初月分無料のお試し購読をどうぞ。
国連という「外圧」でようやく事件解明に向かいつつある
ジャニー喜多川氏の性加害問題については国内メディアもすっかり報道しなくなっていますが、国連「ビジネスと人権」作業部会はこの間も、粛々と被害者から聞き取り調査を進めています。
そして、ジャニー氏の問題については同社のタレント数百人が性的搾取と虐待に巻き込まれるという「深く憂慮すべき疑惑が明らかになった」として事実を確認しており、メディアが揉み消しに加担したと伝えられているとも述べています。
またジャニーズ事務所の特別チームによる被害者の調査については、「その透明性と正当性に疑念が残る」と厳しい発言をしています。
この問題、国連のチームが公式に問題視と改善を要請することになりますと、岸田政権もさすがに放置しておくわけにはいかなくなることでしょう。
さらに海外で事業を行う日本企業は、たとえ国内広告のキャラクターとしてもジャニーズタレントを起用することは避けざるを得ない状況に追い込まれそうです。
またしても日本は「外圧」で、この問題の改善を余儀なくされることになりそうです。
ジャニーズ合宿所は都心の一等地に設置された治外法権的施設
この性加害の問題については一部の週刊誌以外、ほとんど記事を掲載していません。
そのため被害者たちはいま「YouTube」を利用して、勇気を振り絞りながら実名・顔出しで30年以上前にジャニーズの原宿合宿所などで毎晩なにが行われてきたかを、当時の合宿所に入所していた芸能界にデビュー済みの有名人の実名を交えながら説明しはじめています。
そして、彼らが語る過去の事実は想像を絶するものがあり、ジャニー喜多川氏の犯罪部分とは別に驚愕することになります。
この合宿所方式は1964年に四谷に事務所兼合宿所が開設されたのがはじまりとのこと。メディアでも合宿所があると有名になったのは、その後に移転して設置された原宿のもので、東京オリンピック終了後に建てられた元祖億ションのコープオリンピアが利用されていたようです。
立地は都内の一等地ですから入居する若者にもかなり人気があったようですが、事務所兼合宿所だったために、少年たちにジャニー喜多川氏が夜な夜な手を出すのにも好都合で、今回実名で被害を訴え始めた元ジャニタレント卵の面々もこの場所で相当な被害にあったことを告白しています。
合宿所というと学校の運動部の規律正しいものをイメージしがちですが、ジャニーズ合宿所は完全に治外法権的扱いだったようで、酒やタバコも飲み放題。所内には注射器も設置されていたとのことでとうとう麻薬かと思いきや、多くの少年たちがホルモン注射を打たれて声変わりを遅らせたり体毛が生えないようにするなど、驚くべき美少年管理がされていたことも判明しています。