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円高推移を嫌気し日経平均162円安/外国人投資家は2週連続の売越し(6/9)

日経平均株価は3日ぶりに下落、162円(0.97%)安の1万6668円で取引終了です。昨晩のNYダウは66ドル高でしたが、円相場が1ドル=106円台の後半の円高となったことを嫌気して朝方から売りが先行。13:17には下げ幅が243円となる場面がありました。(『ハロー!株式』)

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1ドル106円台まで円高進行、米利上げ見送り観測が重石に

今日の相場

◎日経平均:16668.41(-162.51)-0.97%
◎TOPIX:1337.41(-13.56)-1.00%
◎売買高概算:16億8404万株
◎売買代金概算:1兆7853億円
◎時価総額:497兆4858億円
◎値上り銘柄数:541   ◎(年初来)新高値:96
◎値下り銘柄数:1280   ◎(年初来)新安値:35
◎変わらず:136
◎騰落レシオ(25日):113.57%(前日比4.19%上昇)
◎サイコロ(日経平均):8勝4敗 ○○○○○●●○●○○● 66.7%
◎カイリ率(日経平均):25日線比 +0.07% 75日線比 +0.21%
◎為替
対ドル:106.74(前日比0.23円高)
対ユーロ:121.63(前日比0.04円安)

◎出来高上位
1.みずほ<8411> 165.1円(-3.6円)11172万株
2.東芝<6502> 292.2円(+13.8円)9187万株
3.三菱UFJ<8306> 526.2円(-17.9円)7428万株
4.神戸製鋼<5406> 96円(±0円)2653万株
5.Oak<3113> 196円(+26円)1770万株

◎売買代金上位
1.日経レバE<1570> 11190円(-200円)1023億円
2.ブランジス<6176> 8400円(-490円)685億円
3.トヨタ自<7203> 5603円(-78円)452億円
4.そーせい<4565> 20930円(+160円)434億円
5.三菱UFJ<8306> 526.2円(-17.9円)392億円

相場概況

外国証券の寄付前の注文状況……売1610万株 買い1230万株

本日の東京マーケットは日経平均株価が3日ぶりに下落、162円(0.97%)安の1万6668円で取引終了です。昨晩のNYダウは66ドル高でしたが、円相場が1ドル=106円台の後半の円高となったことを嫌気して朝方から売りが先行。13:17には下げ幅が243円となる場面がありました。

日経平均株価 日足(SBI証券提供)

米ドル円 日足(SBI証券提供)

来週14~15日に開催される米FOMCで利上げが見送られた場合、日米金利差縮小が円高・ドル安要因になるとの見方が相場の重石となっています。来週15~16日には日銀金融政策決定会合も開催されます。明日はメジャーSQです。売買代金は概算1兆7853億円、上海総合指数は8ポイントの小幅安で2927です。

業種別では、石油、電力ガスが高く、非鉄、鉄鋼、建設がしっかり。銀行、証券、自動車、海運、機械などが下げています。

個別銘柄では、創薬ベンチャーのペプチドリームが90円高の7190円と値を上げて年初来高値更新。3日に16年6月期の単独税引き利益が前期比53%増の15億円になる見通しと発表。8億円ほどの事前計画から大幅上方修正をし、過去最高益更新となることから株価は堅調な足取りを継続しています。

ペプチドリーム<4587> 日足(SBI証券提供)

スマホゲームを手掛けるgumiが79円高の1021円と大幅高。米アップルが音楽やメディアなどに限定されている定額課金の対象をゲームを含む全ての分野に広げると発表。同社は米アップルのアプリ販売市場「アップストア」を通じてゲームを配信しており、収益が向上するとの思惑から買いが入っています。

住友鉱山が45.5円高の1183.5円と値を上げています。ロンドン金属取引所(LME)でニッケル3ヶ月物が大幅高となって1ヶ月ぶり高値水準まで上昇しており、市況改善による収益向上への期待感から買いが入っています。NY市場で金価格が大きく上昇していることも支援材料となっています。

国際帝石が3日連続高で23円高の910.5円と値を上げています。NY市場で原油価格が3日連続高で1バレル=51.23ドルと51ドルを上回ってきており、収益の改善への期待感から買いが入っています。

東芝が3日連続高で13.8円高の292.2円と年初来高値を更新。これで、2月12日に付けた安値155円から2倍近くに接近してきています。オバマ米大統領がインドのモディ首相とホワイトハウスで会談し、東芝傘下の米ウエスチングハウス(WH)が原子炉6基をインドに建設することで基本合意したと報じられ、材料視した買いが入っています。

その他、電子基板向け薬品のメックが大幅高で102円高の946円、ソーラーなど金属屋根大手の三晃金属が16円高の310円、建設機械の油圧回路に用いるフィルター世界首位のヤマシンフィルタが35円高の463円と値を飛ばしています。

本日の新高値銘柄は、マルハニチロ、大成建、日成ビルド、亀田菓、寿スピリッツ、森乳、六甲バター、ツクイ、ぐるなび、伊藤園、スタートトゥ、川田テクノ、ペプチドリーム、アース製薬、東芝、スクリーン、パラマウントベッド、タカラトミー…等々です。

Next: 本日の指標結果:機械受注/6月第1週投資部門別売買状況 ほか



本日の経済指標等の結果

機械受注

民間設備投資の先行指標として注目される「船舶・電力を除く民需」の受注額は前月比11.0%減と、市場予想(3.7%減)を大幅に下回りました。減少率は過去4番目で、1年11カ月ぶりの大きさです。

オフィス空室率

5月の東京都心オフィス空室率は前月比0.18ポイント低下の4.05%で、2カ月連続で空室率が低下(市況が改善)しました。

好調なオフィス需要を背景に賃料は29カ月連続で上昇しており、5月の都心部の平均賃料は6年1カ月の高水準となっています。

対内証券投資・株式(財務省集計)※カッコ内は前週の動向

[5月29日~6月4日]

海外投資家:-978億円(-1753億円)*2週連続売り越し

投資部門別の売買状況(東証集計)※カッコ内は前週の動向

6月第1週(5月30日~6月3日、日経平均192円下落・週間ベース)
個人投資家:+348億円(-1103億円)*4週ぶり買い越し
海外投資家:-1461億円(-705億円)*2週連続売り越し
事業法人:+1149億円(+801億円)*6週連続買い越し
信託銀行:+511億円(+157億円)*5週連続買い越し

※投資部門別売買状況で「事業法人」は企業の自社株買い等、「信託銀行」は年金資金等の売買動向を示します。

主な投資判断

[ドイツ証券]
据置き A(1605)国際帝石  1,225→ 1,200円
据置き A(6902)デンソー  5,600→ 5,000円
据置き B(6367)ダイキン  8,300→ 9,000円

[クレディS証券]
据置き B(7309)シマノ   15,400→15,500円
据置き C(5463)丸一管   2,400→ 2,630円

[野村証券]
据置き A(2371)カカクコム 3,000→ 2,550円
据置き A(4592)サンバイオ 3,200→ 3,900円
新 規 A(4593)ヘリオス  3,100円
据置き A(4755)楽天    1,580→ 1,630円

[SMBC日興証券]
据置き A(1963)日揮    2,600→ 2,000円
据置き A(5019)出光興産  2,600→ 2,900円

[大和証券]
新 規 2(6641)日新電   1,700円

※3段階評価はA~C、5段階評価は1~5にて表記
※投資判断を再開した場合は新規と記載
※価格は各証券会社が判断する妥当株価

Next: コラム:「相場の神様」本間宗久が相場道に開眼したきっかけ



コラム:「相場の神様」本間宗久が相場道に開眼したきっかけ

心のあり方によって目に映る風景や対応が違ってくるということは多々あります。例えば投資におきましても然りです。

投資家の心というものは不安定なもので、ちょっとした事で得意になったり、不安になったりしがちで、そうした心理のままに売買をしますと、売るべき時に買ったり、買うべき時に売却したりと、損する方に行きがちです。

「群盲、象を撫でる」との例え話があります。目が見えない人々がいて、ある人は象の腹を撫で「大きな太鼓のようだ」と評し、また別のある人は耳に触れて「大きなうちわのようだ」と言い、足を撫でた人は「太い柱のようだ」と言い、鼻をさわった人は「長い管のようだ」と評したそうです。

自分が触れた部分のみで全体判断をしてしまう愚かしさを例えた話で、視野の狭い考え方では物事の本質を理解できないという意味もあります。

物事の一部にとらわれてしまうと全体が見えなくなってしまい、あるいは見ようともしなくなってしまうというのは、「心のあり方」の問題であり、誰もが陥る可能性がある「予断の罠」です。

禅宗において修行者が悟りを開くための課題として与えられる問題、いわゆる「公案」(禅問答)には次のような話があります。

風になびく幡(はた)を前に二人の僧が言い争っていました。一人は「幡が動いている」と主張し、もう一人は「風が動いている」と主張し互いに譲らなかったそうです。

この様子を見ていた禅師は「是れ風の動くに非ず、是れ幡の動くに非ず、任者が心動くのみ」(風が動くのでもなければ、幡が動くのでもなく、汝らの心が動くのだ)と言ったそうです。これが「風にあらず、幡にあらず」(非風非幡:ひふうひばん)の公案です。

その事象を捉えた心の動きがなければ、幡の揺らぎも風の動きさえも存在しないのではないか……。

後に「相場の神様」と言われることになる本間宗久はこの公案を聞いて、目に映る何事も心の動きに過ぎないということに気付いたとされ、相場道に開眼したきっかけであったと伝わります。相場を動かすのは材料でもなく、水準でもない、そこにいる人の心こそ重要な要素であると。

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ハロー!株式』(2016年6月9日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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