私は過去に10回以上の選挙にでています。当選回数はゼロです。しかし決して遊びで出ているわけではありません。世の中を自分の政治信念に基づいて本気で変えたいと思い続けています。(マック赤坂)
プロフィール:マック赤坂(まっくあかさか)
政治活動家、実業家、セラピスト、美容研究家。1948年、名古屋市生まれ。京都大学農学部卒業。伊藤忠商事退社後にレアアースの輸入商社「株式会社マックコーポレーション」を設立。財団法人スマイルセラピー協会会長、スマイル党総裁。過去3度の東京都知事選、大阪市長選立候補の他、出馬のたびにユニークな政見放送が話題となり注目を集めている。
都民よ立て!悲しみをスマイルに変えて、立てよ都民!
私が都議会の傍聴席で叫び、取り押さえられた理由
舛添氏は一連の政治資金の公私混同について、政治資金規正法に違反したか否かということを強調し自身を正当化しようとしました。しかし、都民や国民の感覚からすれば、公私混同が常習的であった時点で、すでにアウトです。
都知事としての立場からの会見ではなく、都民、国民からの目線での会見を行わなければなりませんでした。それにもかかわらず、舛添氏は当初、謝罪することもせず、きちんとした説明責任もはぐらかし、その言動すべてから知事としての品格、素質、能力、信用を失っていきました。
最終的には給与を50%カットの打診から、100%カットまでもっていきましたが、不信任案可決見通しで自らの辞職にいたりました。
すべてが後手であったのは、都議会議員や都民、国民に対して自身の保身を第一とした駆け引きをしていたためであり、問題発覚時に、素直に謝罪し、給与全額カットを打ち出していれば状況は万が一にも変わっていたかもしれません。
日本人たるもの常に素直で潔くあれ!
終盤には家族や子供たちのことを引き合いに出し、最後の最後まで見苦しさをみせました。最後の吐きゼリフ「公明党にやられた!」は、もはや反省のよしはありませんね。
ただし、今回の舛添氏の件は国民の大多数の方々が批判されていることでしょう、だから私は都議会に傍聴人として出席し、舛添氏に対して叫んだのです。
「舛添さんお疲れ様でした。ゆっくりお休みください。あとはマック赤坂に任せてください」
と、だれにも言えない、言いにくいことを私は最後に舛添氏に言ってあげたかったのです。
舛添「茶番劇」による大損失
舛添氏の今回の辞職により後任の都知事選挙がおこなわれます。その選挙費用として約50億円がかかりますが、もちろんその費用も今の都政にとっての支出は大きいですが、それよりも都庁に対する苦情が30,000件以上あったという、いわば都政に対する都民のさらなる信用の失墜が大きかったはずです。
お金は取り戻すことができますが、一度失った信用を取り戻すのはなかなか難しいものです。
そしてこの問題は国内だけにとどまらず、リオデジャネイロ五輪、そして4年後の東京五輪オリンピックにも影響を及ぼすことにもなりました。
そしてなによりも舛添氏の政治資金の公私混同問題が辞任だけにとどまり、百条委員会が自民党、公明党に否決され事実解明にはいたらずに幕を引くあたりが、相変わらず都民、国民をさらに疑心させる結果となりました。
明らかに、舛添氏と自民党、公明党の間に何かしらのやり取りがあったことは明白です。今後は都議会議員すべての政治活動費も調査する必要があります。
Next: 「都政を取り戻す」唯一の方法/なぜ私は選挙に立候補し続けるか
「都民の手に都政を取り戻す」不可能を可能にする唯一の方法
「都政、行政は都民、国民のためにある」。これはどんな政治家でも口にする言葉です。しかし民主主義国家とはいえ、政治と国民が近づいてきているということは、近年からの国政選挙における投票率の低さからはなかなか言えないことです。
都民の方々がまずは都政にもっと興味を示していただいて、行動に移していただく。たとえば、東京都議会を傍聴しに行ったり、日ごろ都政というものが実際にどのように行われていているのか、そしてどんな国会議員のひとたちがいるのかを見てみるのもよい機会ではないでしょうか。
そしてなにより重要なのは一人一人が国民の義務として選挙に投票に行っていただくことです。投票率が50%以上になれば必然と都政は都民により近いものになってゆくはずです
なぜ私は選挙に立候補し続けるか
私は過去に10回以上の選挙にでています。当選回数はゼロです。しかし決して遊びで出ているわけではありません。
大政党の候補者はみなさんの税金で立候補していますが、私はすべて自費です。
1つの理由は「破壊」です。今の日本の選挙制度では、選挙に勝てるのは、大手政党に所属するかまたはその支援を受けるか、業界団体の支持を得るか、あるいはテレビで名前が売れた著名人でなければ当選するのは困難です。
しかし、私は自分の政治信念に基づいてスマイル党を立ち上げましたし、そして世の中を自分の政治信念に基づいて本気で変えたいと思い続けています。だから当選するまで立候補をし続けています。
何のバックもない人でも、思いや熱意や行動をし続けて、諦めさえしなければ、どんな人でも政治家になるチャンスがあるんだということを通じて、世の中の人々に勇気と希望を与えたいんです。
継続こそ力なり、100の理屈よりも1つの行動!です。
Next: なぜ有権者は舛添要一に騙されたのか?こんな政治家に気をつけろ
なぜ有権者は舛添要一に騙されたのか?
今回の舛添氏の失敗は自民党、公明党、そしてメディアによる影響が大でした。舛添氏は都知事選において無所属で出馬したとはいえ、バックには自民党、公明党がついていたからです。
彼が獲得した約220万票は舛添氏本人の力というよりも、自民党、公明党(約80万票ほど後押ししている)の組織の力によって獲得したようなものです。
もちろん本人の知名度や過去の経歴、政界での実績もありますが、今の日本の投票体質ではやはりテレビメディアの影響力が圧倒的に多くなっています。
こんな政治家に気をつけろ
都民、国民がまっとうな政治家を選択するには、まずメディアが候補者に対して平等的な報道をなすべきであり、そして投票する有権者は、政党や、メディア報道の先入観だけで判断するのではなく、候補者本人の人間性、資質をしっかりと見極めたうえで選挙に行ってもらうべきなんです。
人の役に立つ、立ちたい、そして何よりも都民のために、すべて都民を第一に、という気持ちは、己の私利私欲を捨てなければ、なかなか力を発揮することはできません。
歴代の都知事だけではなく、辞職した政治家のほとんどは権力や欲望に溺れていってしまった方々ばかりです。
「都政」イコール「会社の経営」
これからの都政にもとめられるものは、人材教育と透明性です。優秀な頭脳を持ち、他人思いで、自分のことよりもまずは人のこと、そして謙虚であり寛容、初心を忘れず、いつもスマイルができる、そんなトップリーダーが必要です。
都政イコール会社の経営となんら変わりません。ですから会社経営者の経験がない政治家の方々は空前の理論や理屈ばかりが目立ちます。そういった意味では、会社で何十年にもわたり、成功し続けている人が都知事になるべきなんです。
Next: 2つのエンジン。これは、あなたの人生の物語
2つのエンジン。これは、あなたの人生の物語
都政も人もなぜ成功しないのか?
みなさんは知識のかたまりはあります。しかし行動しないのです。行動は2つに分かれます。
1つは、自分の哲学に信念があるということ。もう1つはほんの少しの勇気があること。
みなさんは優良な学校を出たり、優良な企業に就職したり、そして色んなことをたくさん知っています。ただ、行動できない。そうしたら、あなたが一生懸命学んだ知識は何になりますか?
今の政治家、国会議員の中で、政治信念を持ってやっている人がどれくらいいますか?
みなほとんどが当選後は自身の次の選挙の当選のことばかり。当選の見込みがなければ平気で離党し、当選できそうな政党に移る、こういった行為そのものがすでに、有権者の意思を裏切っていることと、自身の政治信念を曲げてしまっている結果になります。
自分の名声、名誉ばかりを追いかける人、そうではなくて、多くの悩みを抱える若者、高齢者、ホームレス、障害者、そういった方々に目がいき、耳を傾ける人、そしてそういった方々の気持ちがわかる人、そういう政治家を選択するべきであり、そういう政治家をつくってゆかなければならないのです。
最後にもう一度いいます。人生に必要なのは、知識プラス行動!どちらか1つではダメなんです。知識なき行動は暴動になります。したがってこれが人生の2つのエンジンなのです。
マック赤坂の時代がいつか必ずやってきます。そしてみなさん、今後ともマック赤坂をどうぞよろしくお願いたします。
本記事は『マネーボイス』のための書き下ろしです(2016年6月18日)
※記事タイトル、見出し、太字はMONEY VOICE編集部による