ビットコインが10万ドルの大台を達成した。史上最高値である。では、これから後はどのくらいまで上昇するのだろうか?これを検討したい。(『 ヤスの第四次産業革命とブロックチェーン ヤスの第四次産業革命とブロックチェーン 』高島康司)
※本記事は『ヤスの第四次産業革命とブロックチェーン』2024年12月11日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
史上最高値の10万ドルを突破したビットコイン
少し前から予測されていたビットコインの10万ドル越えが実現した。史上最高値である。12月5日には、1,575万円をつけた。12月9日現在は、少し下がって1,491万円程度で取引されている。過去5日間では0.30%の上昇だ。まずは、現在の状況を簡単に確認しておこう。
大台を突破したビットコイン
ビットコインは12月5日(木)、アジア取引時間序盤に史上最高値の103,600ドルに達した。 ビットコインが待望の6桁のマイルストーンを達成したのは、トランプが「SEC」委員長に暗号通貨推進派のポール・アトキンスを正式に指名したわずか数時間後のことだった。
1週間の横ばいの動きの後、ビットコインはついに100,000ドルを突破した。 この現在の上昇の理由は、トランプが2024年のアメリカ合衆国大統領選挙に勝利したことと関連している。
市場アナリストは、ビットコインの10万ドル突破は差し迫っていたと考えていた。暗号分析会社、「Amberdata」のデリバティブ担当ディレクター、グレッグ・マガディーニは「Cryptonews」に対し、価格上昇の主な触媒として、暗号通貨をめぐる税制政策、戦略的ビットコイン準備の案、ビットコイン上場投資信託(ETF)への継続的な資金流入などがあると語った。
ビットコインは確かに最近絶好調だ。 ビットコインはつい最近、時価総額で世界第7位の資産となった。また、過去10日間の取引で、ビットコインETFには信じられないほどの資金が流入しており、先週の時点で合計35億ドルを超えているのも印象的だ。データ分析会社、「Farside」のデータによると、これで今年1月の導入以来、ビットコインETFの流入総額は316億ドルに達した。
また、およそ11億2,000万ドルのショートポジションがあり、91,500ドルと92,000ドルの間に大きく集まっていた。価格がこの2つのレベルを決定的に突破すると、100,000ドルまで非常に簡単に上昇した。
現在のビットコインの強気な動きは、「MicroStrategy (MSTR)」や「Metaplanet」のようなビットコインの支持者に新たなビットコインの購入を発表させた。「MicroStrategy」は現在、資産総供給量の1.5%を保有している。
また、ビットコインが10万ドルを突破したことは、個人投資家と機関投資家の双方にとって重要な転換点となる。ビットコインが10万ドルを突破したことは、間違いなく人々のビットコインへの投資欲を刺激する。
一度、暗号通貨による利益にはまってしまうと、人々は投資し続ける傾向が高い。
さらに、暗号業界ではソラナやイーサリアムへの投資も増え、暗号通貨の高騰をもたらすはずだ。ただ、ビットコインの10万ドルへの高騰は、過去の高騰とは異なる。これはビットコインの高騰であり、暗号通貨全体の高騰にはつながらない可能性も指摘されている。 一方、ビットコインの優位性が安定するにつれて、注目は優良な「分散型金融(DeFi)」トークンに移る可能性もある。
では、ビットコインの相場は今後どのように動くのだろうか?
Next: 個人投資家が急増?ビットコインの相場は今後どのように動くのか
多くの専門家は、ビットコインの10万ドル突破は個人投資家の大規模な急増をもたらす可能性が高いと見ている。ビットコインが10万ドルを突破することは、個人投資家にとって「FOMO(Fear of missing out)」すなわち「取り逃がす恐れ」を確かに生み出すからだ。要するに、「バスに乗り遅れるな」とのマインドから、これまで暗号通貨には無関心だった個人が、ビットコインの投資に殺到するということだ。
しかし、ビットコインが12万ドルに達すると、一度9万ドルのレベルまで下がる可能性を指摘する専門家もいる。だから、10万ドルを越えて一方的に上がるというわけでは無さそうだ。9万ドルが新たな調整ラインにもなるようだ。
ビットコインは100万ドルに達するという予測
それではビットコインはどこまで上がるのだろうか?10万ドルの王代に達するというような楽観的な状況にあるとき、非常に強気の予測が出てくる。今回もそうである。
そのような強気の予測をしているのは、「Bitcoin Suisse」の創設者であるニクラス・ニコライセンだ。ニコライセンはスイスの大手紙、「ノイエ・ツュルヒャー・ツァイトゥング」とのインタビューで、次のように語った。
「私は1ドル以下でビットコインを大量に買った数少ない一人です。 1ドルになったとき、友人たちは売れと言った。 私は売らなかった。 私たちは春まで続く強気相場にいます。 もちろん、後退はあるでしょうが、ビットコイン価格はいつか7桁(100万ドル)に達するでしょう」
ニコライセンは、米国の選挙が現在の強気相場を加速させたと説明したが、新たに発行されるビットコインが半減期で半分になることで市場に希少性が生まれていることも重要だと指摘する。そのため、年末にかけて価格が急騰するはずだと指摘した。
ニコライセンはまた、機関投資家の受け入れが進んでいることや、トランプが再選された場合、通貨準備としてビットコインを購入すると発表したことにも言及した。
「米国が実際に100万ビットコインを購入することに成功すれば、すべてのプレーヤーが圧力を受けるだろう小口投資家だけでなく、企業や政府の間でもゴールドラッシュが起こるだろう。中国も、自国のビットコイン準備の確立に失敗した他の国々と同様に、行動を起こさざるを得なくなるだろう」
またニコライセンによれば、スイスも通貨準備としてビットコインを保有すべきだという。
「EUであらゆる種類の債券を購入し、長期にわたって多額の損失を出す機関を持つことは、スイスの利益にならない。その代わりに、「スイス銀行」はビットコインのような「優良資産」を保有すべきだ」
ニクラス・ニコライセンは、2021年末以降、この業界で活動することはなくなったが、今でもスイスで最も有名な暗号通貨起業家の一人である。11月には、ビットコイン革新の主要拠点としてのスイスの地位強化を目指す業界団体、「ビットコイン協会スイス」の会長に就任した。
ところでリップルの高騰には、トランプの最大の支持基盤であるキリスト教原理主義、福音派の予言者、ブランドン・ビッグスの予言もかかわっている。福音派は8000万人もいるので、ビッグスのリップルの予言も実際の相場に影響を与えているようだ。
ビッグスはまだリップルが69円程度だった7月10日に行った予言で、リップルはいずれは1万ドル(150万円)になると予言していた。その少し後に実際にリップルは高騰したので、ビッグスの予言に注目が集まっている。そしてビッグスは、つい最近新たな相場予言を発表し――
リップルほか暗号通貨相場に影響を与えている強気予測
先週の動き
「ChatGPT4」によるビットコインの価格予測
トランプ政権下で期待されるAIとブロックチェーンの具体的政策
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『
ヤスの第四次産業革命とブロックチェーン
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』2024年12月11日号より一部抜粋
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昨年から今年にかけて仮想通貨の高騰に私たちは熱狂しました。しかしいま、各国の規制の強化が背景となり、仮想通貨の相場は下落しています。仮想通貨の将来性に否定的な意見が多くなっています。しかしいま、ブロックチェーンのテクノロジーを基礎にした第四次産業革命が起こりつつあります。こうした支店から仮想通貨を見ると、これから有望なコインが見えてきます。毎月、ブロックチェーンが適用される分野を毎回紹介します。