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「蓄電所」設置ブームで恩恵!株価上昇が見込める日本企業4社=田嶋智太郎

証券会社や総合商社など、大手企業が相次いで蓄電所事業への投資を加速させている。背景にあるのは、再生可能エネルギーの普及やデータセンターの増加に伴う電力需給の変化だ。なかでも注目を集めているのが、送電網の安定化を支える「系統用蓄電所」。今後の市場拡大が期待される成長分野として、関連企業への関心も高まっている。今回は、蓄電所の開発・建設を手掛ける注目企業を取り上げたい。(『 田嶋智太郎の先読み・深読み!株式マーケット 田嶋智太郎の先読み・深読み!株式マーケット 』田嶋智太郎)

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※本記事は有料メルマガ『田嶋智太郎の先読み・深読み!株式マーケット』2026年6月26日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。

設置ブームの様相を呈する「蓄電所」

去る5月18日、日本経済新聞電子版は「大和証券グループ本社が蓄電所事業に参入する」と報じた。資本提携するあおぞら銀行から資金を調達し、半導体企業やデータセンター向けの電力需要が高まる北海道で27年秋にも大規模な蓄電所を稼働する計画としている。同記事によれば、30年までに全国で1,000億円程度を蓄電所に投資するという。

この一報を受け、同日の大和証券株は急反発。北海道は蓄電所の需要拡大が期待できるため、金融事業の顧客開拓のきっかけになれば、中長期的な業績や株価の支えになる可能性があるとの声が聞かれていた。

このように、最近は「蓄電所」にかかわる様々な企業の前向きなニュースが数多く舞い込むようになっている。6月に入ると、住友商事が北海道で運営する蓄電所の能力を3倍に高め、27年の年初をめどに出力を6,000キロワットから1万8,000キロワットに増やすと伝わった。同社は23年から北海道千歳市で送電網に直接つなぐ「系統用蓄電所」事業を始めている。

どうやら、送電網につなぎ、電力の需給バランスを調整する「系統用蓄電池(蓄電所)」が設置ブームを迎えている模様。海外に比べて開発が進んでいない日本市場を商機とみて、海外企業も日本で蓄電所の開発を進めているという。

そこで、今回は蓄電所の開発や建設に力を注ぐ関連企業に注目しておくこととしたい。

ダイヘン<6622>

4月に太陽光発電所の開発を手がけるサンヴィレッジ(栃木県足利市)の蓄電所に系統用蓄電池パッケージを供給する契約を結んだと発表。全国250カ所、2.4ギガワット時相当の供給を計画する。

サンヴィレッジは既に長野県安曇野市など全国6カ所に蓄電所を設置しておりダイヘンが蓄電池パッケージを納入。2026年度には70件以上の開発を予定している。

ダイヘンの蓄電池パッケージはコンパクトな設計で狭い場所でも搬入・設置でき、騒音も抑えられるところが強み。27年度から電力系統への接続に必須になるサイバーセキュリティー認証も取得している。

足元は、半導体製造装置向けの電源がAI用途で絶好調。もちろん、蓄電池の伸びも続く。

27年3月期は、売上高が前期比17.8%増の2,800億円、営業利益は同33.1%増の250億円、純利益は同16.9%増の165億円と過去最高を更新する見通し。

ダイヘン<6622> 日足(SBI証券提供)

株価は、5月に上場来高値を更新し、以降は一旦調整するも足元は再び最高値をうかがう。

パワーエックス<485A>

蓄電システムを製造・販売するスタートアップ。25年12月に東証グロース市場に上場し、このほど東証プライム市場への移行に向けた準備を始めたと発表した。「最速で年内の移行を目指す」という。

主に電力系統に接続して需給調整を担う蓄電所向けの大型蓄電装置で業績を伸ばす。27年の提供開始を目指して、データセンター(DC)に組み込める蓄電装置を開発する方針。「パワーエックス・エナジーブレード」として製品化。サーバーなどのラックに一緒に格納でき、既存のDCでも導入しやすい。

また、DC機能と蓄電システムとを一体化したコンテナ型DCも27年から量産を計画する。

26年12月期は、売上高が前期比96.8%増の380億円、営業利益は20~25億円(前期は6.77億円の赤字)、純利益は10~15億円(前期は16.46億円の赤字)を見込む。

パワーエックス<485A> 日足(SBI証券提供)

株価は5月に上場来高値(5,576円)をつけに行くも、その後は大幅に下落(直近安値は1,731円)しており、そろそろ底入れから反発に向かっておかしくないと思われる

Next: まだある注目「蓄電所」関連銘柄。投資するなら……?



ウエストホールディングス<1407>

2027年度までに系統用蓄電所の開発に1,100億円を投資する。蓄電池でためた電気の取引では東芝と提携し、同社のAIを活用しながら最適な取引を導き収益力を高める。主力の太陽光発電の開発適地が少なくなる中、東芝との提携も生かして蓄電所の開発に軸足を移す。

4月に広島県で送電網に直接つなぐ系統用蓄電池(蓄電所)を稼働したと発表。同社が開発した太陽光発電所の周辺に併設したもので、出力は1万キロワット規模。初めて自社で保有する。

2030年度までに大型の蓄電所を6カ所、20万キロワット開発する計画。開発した蓄電所を他社に売るだけでなく、自社で保有する案件を増やしていくという。

足元は、注力の系統用蓄電所が受注残消化を加速して成長余力も拡大。26年8月期は、売上高が前期比15.3%増の544.6億円、営業利益は同31.6%増の113.8億円、純利益は同23.2%増の66.0億円を見込んでいる。続く27年8月期は、短工期で高粗利の蓄電所を拡大し、純利益は過去最高を更新するものと見られている。

ウエストホールディングス<1407> 日足(SBI証券提供)

株価は5月27日に年初来高値(3,270円)を更新し、以降は一旦調整含みとなるも6月中旬から底入れの兆しが見られ始めている。足元の予想PERは13倍台で割安感が漂う。

グリーンエナジー&カンパニー<1436>

徳島県で09年設立。規格戸建てや規格賃貸の建築請負が祖業。

太陽光発電をはじめとする再生可能エネルギー関連事業を手掛けてきた同社は、いま足元で蓄電池の普及に注力。関連設備の開発や運用を一括で担う蓄電池事業には2024年に参入し、25年から本格化。29年までに受注件数を125件にする計画で、達成できれば総発電量は1ギガ(ギガは10億)ワット時ほどになる。

26年4月期は営業利益が前の期に比べて2.2倍増。27年4月期も前期比21.7%増の14.5億円を見込んでいる。純利益は同59.9%増の8億円と、過去最高を大幅に更新する見通し。

27年4月期は好採算の高圧蓄電所開発が躍進。主力の太陽光発電所も続伸すると見られる。

グリーンエナジー&カンパニー<1436> 日足(SBI証券提供)

株価は5月21日に上場来高値を更新(2,184円)し、以降は一旦調整含みとなるも徐々に底値固めの展開となってきている。今後の成長余力の大きさを考えれば、足元の予想PER=21倍台は割安。

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image by:MAYA LAB / Shutterstock.com

田嶋智太郎の先読み・深読み!株式マーケット 田嶋智太郎の先読み・深読み!株式マーケット 』(2026年6月26日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

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