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ドル円の下値メドは98円75銭、再度安値を試すか~各通貨ペア・ペンタゴンチャート分析=川口一晃

米ドル/円は下落エネルギーの強い相場が続いている。下値のメドは98円75銭前後を考えたい――正五角形の黄金比率で相場を読み解く「ペンタゴンチャート」の第一人者・川口一晃氏による最新の各通貨ペア分析をお届けします。(☆ペンタゴンチャート分析<為替編>

※本記事は『☆ペンタゴンチャート分析<為替編>』(2016年8月14日号)の一部抜粋です。興味を持たれた方はぜひこの機会に今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。

ペンタゴンチャートの見方
(1) ローソク足(値段)は各辺に沿って動いたり、各点に引き寄せられる
(2) 各点が変化日になる
(3) 各点に引き寄せられたもののその点に到達できなかった場合には反転する
(4) 中心点の上方を通過すれば次のペンタゴンは上方か真横、下方を通過すれば真横か下方に付く
(5) 時間の逆行は起きてはいけないこととされている

米ドル、ユーロ、豪ドル、ポンド 各通貨ペアチャート分析

米ドル/円(USD/JPY)上値が重たい

先週のレポートでは、B点に注目した。B点が位置する時間帯を通過することで流れが変わるのか否かがポイントになったからだ。実際には、B点で戻り高値を示現後、BCラインに沿って上値の重たい展開が続いている。次の注目日は8月30日前後である。

A点水準:約98円75銭
B点水準:約103円50銭
C点水準:約101円75銭

今週のポイントは、上値の重たい展開が続くのか否かということである。

あくまでも個人的見解

BCラインに注目したい。下げ止まりから反発上昇に転じるのであれば、上値抵抗線であるBCラインを超えていく必要があるからだ。

(川口の捉え方…取扱いに注意)先週は反発する可能性があるものの、B点水準を超えることが出来ない限り再び安値を試すことが考えられる、と記した。先々週に発表された米国の雇用統計の結果を受けて米国市場は堅調な展開を見せる傍ら、ドル円の動きが鈍いことを紹介した。ここはB点水準を終値で超えていくことが出来ない限り、安値を窺う可能性があることを頭の片隅に入れておきたい。

値動きのポイント

下落エネルギーの強い相場が続いている。下値のメドは98円75銭前後を考えたい。なお、上昇エネルギーへの転換のポイントは赤丸水準の104円50銭を終値で超えることである。

現在のシナリオ

上値の重たい展開が続く可能性がある。B点が位置する時間帯を通過以降も上値が抑えられている。また、上値抵抗線BCラインが効いているからである。

第2のシナリオ

下げ止まりから反発上昇に転じる可能性がある。下値支持線ACラインが控えている。また、ダブルボトムを形成している可能性も残っているからである。

なお、MACDは下落トレンドが続いているのだが、MACD自体とシグナルの距離が縮まっている。スローストキャスティックスの数値は10%台の売られ過ぎ状態で横這いとなっている。

ユーロ/米ドル(EUR/USD)節目の壁は厚い

先週のレポートでは、BCラインに注目した。BCライン水準がユーロドルの節目になっていることからも、この水準を超えていくことが出来るのか否かがポイントになったからだ。実際には、BCラインを超えることが出来ず、上値の重たい展開が続いている。次の注目日は8月30日前後である。

A点水準:約1.06ドル
B点水準:約1.125ドル

今週のポイントは、節目を超えることが出来るのか否かということである。

あくまでも個人的見解

BCラインに注目したい。節目であるBCライン水準を超えることが出来るのか否かがポイントになるからだ。

値動きのポイント

下落エネルギーの強い相場が続いている。下値のメドは1.09ドル前後を考えたい。なお、上昇エネルギーの強い相場に転換するには赤丸水準の1.125ドルを終値で超えることである。

現在のシナリオ

上値の重たい展開が続くことが考えられよう。上値抵抗線BCラインが存在しているだけでなく、先週末にはBCラインの下方で上ヒゲの長いローソク足が出現しているからである。

第2のシナリオ

堅調な展開になっていく可能性も残っている。B点が位置する時間帯以降、値を上げてきている。下値支持線ACラインが控えているからである。

なお、MACDはMACD自体とシグナルが接近してはいるのだが、右肩上がりの上昇トレンドを示している。スローストキャスティックスの数値は50%前後で下げ止まり横這いとなっている。

Next: ユーロ/円、下値メドは110円 | 豪ドル/円、下値メドは75円



ユーロ/円(EUR/JPY)落ち着いた動きになるか


先週のレポートでは、BCラインに注目した。BCラインが下値支持線となり、下げ止まるとが出来るのか否かがポイントになったからだ。実際には、ほぼ横這いの中、そのBCラインに到達した。次の注目日は8月16日前後である。

A点水準:約110円
C点水準:約115円

今週のポイントは、落ち着いた動きになるのか否かということである。

あくまでも個人的見解

C点に注目したい。週明けにC点が位置する時間帯を通過する。したがって、新しい流れが出てくるのか否かがポイントになるからだ。

値動きのポイント

下落エネルギーの強い相場が続いている。下値のメドとして110円前後を考えたい。なお、上昇エネルギーの強い相場になるには赤丸水準の116円を終値で超えることである。

現在のシナリオ

上値の重たい展開が続く可能性がある。下値支持線と期待されたACラインを割り込んでいる。また、上値抵抗線CDラインも控えている。そして、上値の右肩下がりの展開が続いているからである。

第2のシナリオ

下げ止まりから落ち着いた動きになっていく可能性も残っている。BCラインが下値支持線になることも期待できる。そして、C点が位置する時間帯が変化日となり、流れが変わる可能性があるからだ。

なお、MACDは下落トレンドを示しているのだが、MACD自体とシグナルが横這いとなってきた。スローストキャスティックスの数値は売られ過ぎ状態で推移しているのだが、上昇に転じ10%台に戻している。

豪ドル/円(AUD/JPY)上値は重たい


先週のレポートでは、ABラインに注目した。下値支持線ABラインを維持することで下げ止まりから落ち着いた動きになっていくことが期待されたからだ。実際には、ABラインを維持しているのだが、BCラインを割り込み、再びBDラインに接近した。次の注目日は8月17日前後である。

A点水準:約76円50銭
C点水準:約84円50銭

今週のポイントは、上値の重たい展開が続くのか否かということである。

あくまでも個人的見解

C点に注目したい。週央にかけて、C点が位置するペンタゴンのど真ん中の時間帯を通過する。したがって、ペンタゴンのど真ん中の時間帯が変化日となり流れが変わるのか否かがポイントになるからだ。

値動きのポイント

下落エネルギーの強い相場に転換した。下値のメドは75円前後を考えたい。なお、上昇エネルギーの強い相場への転換のポイントは赤丸水準の79円を終値で超えていくことである。

現在のシナリオ

上値の重たい展開が続く可能性がある。下値支持線と期待されたBCラインを割り込んでしまった。また、B点が位置する時間帯より値を下げてきているからである。

第2のシナリオ

落ち着いた動きになっていくことも考えられる。下値支持線BDラインが控えていることから、ペンタゴンのど真ん中の時間帯にあたるC点が変化日となり、流れが変わる可能性があるからだ。

なお、MACDは下落トレンドが続いているだが、MACD自体とシグナルが重なっている。スローストキャスティックスの数値は売られ過ぎ状態から上昇に転じ、30%台に乗せてきた。

Next: ポンド/円、下値メドは127円50銭 | スイスフラン/円



ポンド/円(GBP/JPY)下げ止まるのか


先週のレポートでは、A点に注目した。A点が位置する時間帯を通過することで、流れが変わるのか否かがポイントになったからだ。実際には、A点通過以降も軟調な展開が続き、ADラインに到達した。次の注目日は8月17日前後である。

A点水準:約130円50銭
B点水準:約135円50銭

今週のポイントは、下げ止まることが出来るのか否かということである。

あくまでも個人的見解

ADラインに注目したい。下値支持線ADラインを維持することが出来たのであれば、下げ止まりから反発上昇を期待することが出来るからだ。

(川口の捉え方…取扱いに注意)正念場を迎えている。先週末の水準から更に一段下落する、すなわちADラインを割り込み、EU離脱決定後の安値をも終値で割り込んでくると、チャート的には弱気が更に広がることになる。しかも、中心点であるB点の下方を通過することからも、次のペンタゴンが真上に描き足される確率が低くなる。ということは、しばらく上値の重たい展開が続くことになることを示唆している。

値動きのポイント

下落エネルギーの強い相場が続いている。下値のメドは青線水準の127円50銭前後を考えたい。上昇エネルギーの強い相場に転換するには赤丸水準の146円を終値で超えることである。

現在のシナリオ

軟調な展開が続く可能性がある。A点が位置する時間帯を通過した後も上値の重たい展開が続いている。中心点であるB点の下方に位置しているからである。

第2のシナリオ

下げ止まりから落ち着いた動きになっていく可能性もある。B点が位置するペンタゴンのど真ん中の時間帯を通過することで流れが変わる可能性がある。また、ADラインおよびCDラインと下値支持線が控えている。そして、ダブルボトムを形成することも考えられるからだ。

なお、MACDはMACD自体とシグナルは重なったまま横這いからやや右肩下がりに推移している。スローストキャスティックスの数値はひと桁の売られ過ぎ状態で横這いとなっている。

今週のペンタゴン(スイスフラン/円)


※本記事は『☆ペンタゴンチャート分析<為替編>』(2016年8月14日号)の一部抜粋です。興味を持たれた方はぜひこの機会に今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。

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☆ペンタゴンチャート分析<為替編>』(2016年8月14日号)より

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