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7のつく年のアノマリー「逆セルインメイ」からの暴落は実現するか?=今市太郎

暴落は7のつく年に起きるという有名なアノマリー。この「7のつく年」だけを取り出し過去の相場を分析すると、暴落前に「特異な動き」を伴うケースが多いことが分かります。(『今市太郎の戦略的FX投資』今市太郎)

※本記事は有料メルマガ『今市太郎の戦略的FX投資』2017年4月26日号の抜粋です。興味を持たれた方は、ぜひこの機会にバックナンバー含め初月分無料のお試し購読をどうぞ。

2017年に理外の理?「7のつく年」の相場はなぜ特異なのか

「バイインメイ」後に株価急落も

毎年5月が近づくと、米国株式市場の格言である「Sell in May(5月に売れ)」が意識されはじめますが、実は「7のつく年」はこの格言が通用せず、米国株式相場が特別な動きをするということをご存じでしょうか?

そもそも、米国株式市場は8~10年に一度、大暴落することで知られていますが、過去40年間程度のデータでは、「7のつく年」に、その暴落(もしくは暴落のきっかけとなる出来事)が起きることが多く、多くの投資家から警戒されています。

株価が大幅下落すれば、為替にも当然影響がありますから、一体どこで大きな下落を示現することになるのか非常に気になるところです。そこで、この「7のつく年」だけを取り出して過去の相場の動きを分析してみますと、ある「特異な動き」を伴って、その後に大幅下落したケースが多いことが目につきます。

その「特異な動き」こそが、暴落前の5~6月にかけての株式相場の上昇なのです。

「7のつく年」は、暴落前に相場が走る

なぜなのか?その理由はまったくはっきりしませんが、過去40年間程度の「7のつく年」を分析してみますと、「5月に相場がピークから下落する」という例年のアノマリーとは別に、「6月もしくは7月後半に向けて、米国株式市場が走り出すことが多い」のが大きな特徴となっていることがわかります。

つまり「7のつく年」には、他の年とは違う株式相場のアノマリーがある、ということなのです。

当然、日本の株価もこうした動きには影響を受けますし、為替もドル円は同様の時期にピークがくることがあるため、単なる偶然では済ませておけない状況と言えるわけです。

Next: 1987年も2007年も、相場は夏場にかけて上昇。今年はどうなる!?



1987年も2007年も、相場は夏場にかけて上昇していた

サブプライムローン問題が起きた2007年も、6月から7月まで相場は上昇していましたし、ブラックマンデー大暴落が起きた1987年も同様に、夏場は相場が上昇し為替もピークを迎えていました。

果たして今年も同様の動きになるのかどうか?十分にチェックしていく必要がありそうですが、ここから株式相場が走るようであれば、逆に夏以降に大きく値を下げる、つまり暴落に対する警戒を強める必要が出てくると言えます。

何しろ米国はこの5月で95ヶ月連続して景気拡大が続いており、過去平均の58ヶ月よりも大幅に長く景気が持続するという、極めて特別な状況になっています。すでに、いつ暴落がやってきても何らおかしくない時間帯にさしかかっているのです。

ドル円はここから我慢の売り場探し

フランス大統領選のとりあえずの結果を受けてユーロ円が上昇し、ドル円もショートカバーによる買い戻しが進んでいます。しかし、こうした「7の年」特有の動きが6月ごろまで継続することになれば、一旦下押しはお休みとなって、もう少し上値を戻す可能性も出てきていると言えるでしょう。

決して、積極的な買い材料からドル円が上がるといった明るい話ではないにせよ、今年2017年にこのアノマリーが本当に機能するのかどうか?5月の連休明けくらいまで、相場の動きを検証しながら慎重に確認していきたいところです。
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今市太郎の戦略的FX投資』(2017年4月26日号)より抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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