自分が「資産1億円」を達成したとき、どんな生活をしているか、具体的なイメージを持っていますか?例えば住む家を考えるにしても、「東京都内に4LDKの持ち家」だけでは不十分で、お金持ち思考とは言えません。(『資産1億円への道』山田健彦)
お金持ち脳への道~具体的に、具体的に、もっと具体的に!
「資産1億円」を達成した自分は、どんな自分?
ここからは想像の世界です。
あなたはすでに「資産1億円」を達成して、次の目標は「資産2億円」と決めています。そのときのあなたは、どんな生活をしているか、具体的なイメージはありますか?
例えば、家を考えます。
- どこに住んでいますか?
- それは持ち家? 賃貸?
- 部屋の構成は?
- どのくらいの広さ?
ここで、
- 住んでいる所は東京都内
- 持ち家
- 部屋の構成は4LDK
- 広さは75平方メートル
とイメージしても、何もワクワクしません。ワクワクしないものには、右脳は反応しません。もっと具体的なイメージを沸き上がらせなければ駄目です。
もっと具体的に
例えば、こんな感じです。
住んでいる所は、東京の吉祥寺の駅から徒歩10分以内で、木造一戸建ての庭付きの家。建築工法はツーバイフォーで2階建て。外壁は塗り壁で明るめのクリームイエロー。外塀はレンガ造り。
玄関のドアは、木目調の断熱仕様。玄関部分は2階までの吹き抜けで、2階の窓から光が降り注ぐ明るいイメージ。
玄関を入ると20畳のリビングで、主としてお客様を呼んでパーティをする部屋。照明はメインにシャンデリアを付けて、補助光は壁から天井全体を照らす間接照明。
壁の色は少し黄色の入った白でエンボスが施してあり、天井との境目には青みのかかったボーダーを廻して視覚的にも楽しんでもらえるもの。
床は茶系のコルクで、裸足で歩いたときの感触を楽しんでもらう。
家具は床の色と合わせた色の、アーリー・アメリカン仕様。
1Fのトイレは、洗面台や鏡も入れた高級ホテルの化粧室のイメージで、普通の家のトイレの3倍の面積。
2階は、家族のスペース。1人こもって思索や読書にふける部屋は、リラックスできるよう内装に木をふんだんに使い、照明はランタン・デザインで、言ってみれば山小屋のイメージ。
和室は、何も置かない質素な空間で8畳。お茶を点てたり一輪挿しを飾る、和の伝統を意識する場。ここに入ると畳いぐさの良い香りがして、心が落ち着く場所。寝室は――
どうでしょう。少しは、具体的なイメージが沸いてきたのではないかと思いますが、このような詳細なイメージを膨らまさないと、なかなか「ワクワク」はしてきません。「資産1億円達成者」になるには、右脳を刺激し、潜在意識に働いてもらうことが大切です。
Next: お金持ち脳への道~右脳を刺激するコツは「五感に訴える」こと!
右脳を刺激するコツは「五感に訴える」こと!
「資産1億円」を達成したあなたは、もし車を持つとしたら、どんな車ですか?
レクサス? メルセデス? BMW? はたまたロールスロイス? これも「メルセデス」だけでは、右脳はほとんど反応しません。
- 色は何色?
- グレードは?
- シートは革張り?
- シートの色は?
- セダン? SUV? それとも2人乗りのスポーティ仕様?
などなど、細かいところまでイメージする必要があります。
そして「五感を刺激する」ことも、とても大事です。実際にメルセデスに触ってみて、ステアリングを握ったときの感触、革張りのシートの匂いなどはイメージできていますか?
特に、匂いや手触りなどをリアルに実感することで、右脳は刺激されます。
例えば、車を目的によって使い分ける
資産1億円を達成した人は、車も複数持っている人が多いようです。
- 「近所に買い物に出るときは、キビキビ走るミニクーパー」
- 「家族で旅行に行くときは、荷物がたくさん積めるボルボのステーション・ワゴン」
- 「ヨットに乗るときは、銀のアストンマーチン、2シーターのスポーティ仕様」
などなど…単に「高級外車を持っていたい」よりも、はるかにワクワクしてきませんか?このような形で、右脳に刺激を与えていきましょう。この作業は最低限2週間かけて行います。
Next: 目標とする資産1億円生活、想像すべきは「物質面」だけにあらず
想像すべきは「物質面」だけにあらず
ここまでは、目標とする資産1億円を達成した自分がどのような生活をしているか、について、主に物質面からの例をあげました。
物質面からの例をあげたのは、イメージが沸きやすいからです。時間に余裕があれば、スケッチブックなどに色鉛筆で、理想とする自分の家や着ている服、持っている車などを描いてみると、もっとやる気が出てくるはずです。
ところで、ここで「何を想像するか」は、その人の今までの生き方、経験により異なってきます。
例えば、筆者は特に車には興味がないので、車は持っていません。必要なときはレンタカーで済ませていて、それで十分です。
人によっては、田舎の古民家に住んで、自給自足の生活を送るのが夢、ということもあるでしょう。筆者の周りにも何人か、そのような人がいます。
そのような人が無理に物質的に豊かな自分を想像しても、潜在意識がそのような自分を拒否しているので、かえって1億円達成は遠ざかってしまいます。
その人なりの方向性で「1億円を達成した」自分を描けば良いわけです。
型にはまらず、しかも謙虚に
もうひとつのヒントですが、金銭的、物質的に豊かになった人で、よく自分勝手に振る舞ったり、他人を見下すような態度で接する人がいますが、このような人はレベルが低い、と考えてください。
自分の感情の赴くままに行動する、というのでは動物と同じです。
「資産1億円達成」を目指すあなたは、達成したときの自分を、ぜひとも高い理想を掲げる自分にしてください。
この理想が、「お金を持つことは罪悪だ」という、我々日本人に古くから続く呪縛から離脱するためのエネルギーになります。
お金の使い方に現れる人格
米国にフォーブスという雑誌があります。同紙が「2014年に多額の寄付をした資産家」を、2015年10月の記事の中でリストアップしています。
1位:ウォーレン・バフェット
2014年の寄付額: 28億ドル(約3360億円)
累計寄付額: 227億ドル (総資産の37%)
2位:ビル & メリンダ・ゲイツ夫妻
2014年の寄付額: 13億ドル
累計寄付額: 315億ドル (総資産の41%)
3位:ジョージ・ソロス
2014年の寄付額: 7億3300万ドル
累計寄付額: 114億ドル
2位のビル・ゲイツ夫妻は、自らが運営するビル&メリンダ・ゲイツ財団のウェブサイト上で、「慈善事業の重要な役割は、政府や企業にとっては手を付けにくいが見込みのある解決策に賭けてみることだと考えている」と述べています。
自分たちの儲けを社会に還元している、ということです。やはりお金の使い方には、その人の人生観、価値観が出てきてしまうようです。
「資産1億円」を達成したら、その資産をどのように使うのかも、今から目標として考えておきたいものです。ぜひとも高い目標を掲げてください。
Next: お金持ち思考を加速させるもう1つの凄い方法「タイム・トリップ」
タイム・トリップ
今までの方法は、理想の自分を視覚的に描く方法でしたが、もうひとつの方法として「タイム・トリップ」というものがあります。
これは過去や未来の自分との対話です。
小学生の頃に「大きくなったら何になりたいか?」という作文を書いたことはありませんか。たいていの人があると思います。
男の子でしたら、「プロ野球やサッカーの選手」「新幹線の運転手」など。女の子でしたら、「看護師さん」とか「幼稚園の先生」などが多かったのではないでしょうか。
その「大きくなったら何になりたいか?」を書いていたころの過去のあなたが、突然目の前に現れました。
過去の自分は、今のあなたを見て、何と言うでしょうか。リアルに想像してください。リアルにです。
今のあなたを見た過去の自分は、目を輝かせて「これが私の将来か! やったー! 素晴らしい!」と言うと思いますか?
それとも、今のあなたを見て、ギョッとした顔をし、しばらく経った後に肩を落として「嘘でしょ…」とつぶやきながら過去に戻っていくか、どちらだと思いますか?
すこし時間を取って、リアルに考えてみてください。リアルにですよ。
この続きは、また次回の「資産1億円を達成する心構え」でお話します。
『資産1億円への道』(2016年8月29,9月5日号)より一部抜粋、再構成
※太字はMONEY VOICE編集部による
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資産が1億円あるとゆとりある生活が可能と言われていますが、その1億円を目指す方法を株式投資を中心に考えていきます。株式投資以外の不動産投資や発行者が参加したセミナー等で有益な情報と思われるものを随時レポートしていきます。