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日本メディアが報じない「米CNNの捏造体質」元祖フェイクニュースの罪

トランプのロシア疑惑に関するCNNの虚偽報道が撤回され、関係者3人が辞職する大問題に発展しています。しかし日本のメディアは、具体的に何がどのように「虚偽」だったのかをまったく伝えていません。(『いつも感謝している高年の独り言(有料版)』)

※本記事は、『いつも感謝している高年の独り言(有料版)』2017年7月6日号の抜粋です。ご興味を持たれた方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。

「視聴率がすべて」CNNの捏造体質を暴く2つの決定的映像

CNN「ウソ記事撤回」を日本はどう報じたのか?

私はトランプ大統領の傲慢な態度が大嫌いですが、そうかと言って、トランプを追い落とすために偽の報道を流しているメディアの肩を持つわけにはいかないと思っています。

トランプのロシア疑惑問題で、CNNが記事を撤回したという報道が日本でも流れています。

新聞各紙の報道は非常に短く、本質をついていないと思います。比較的、詳細に報道しているのはNHK報道でした。下記の記事です(※編注:現在は元記事が削除されており、下記は記事ページのキャッシュになります)。

※参考:CNNがロシア疑惑記事撤回 記者ら3人辞職 – NHK NEWS WEB(6月28日付)

どうでしょうか? おわかりになりましたか? 最後の無関係の報道(タイム表紙)もおもしろいものです。3人の記者・編集者が辞職したほどに大きな問題となった疑惑記事の、「どの部分」が「どのように」間違いだったのか? まったく書かれていません

社内の行動規範や報道基準に違反したということであれば、CNNは自主的な処分として解雇しなくてはならないはずです。また、辞職した記者や編集者も、下っ端のように書かれています。

しかし、その実態は自主的な処分ではなく、外部からの強烈な暴露で判明したことであり、関係したCNNの人間も上層部だったのです。また記者だけでなく、その後、CNNの顔であるニュース・キャスター自身も、フェイク・ニュースであったことを認識していたのです。

Next: 「重要なのは視聴率さ」CNNの見方がガラリと変わる暴露映像



CNNの見方が変わる暴露映像

下記のヴェリタス(公的機関での悪事を隠し撮りし、動画で暴いて告発する団体)による暴露映像を見れば、この事件への感想がまったく異なるものに変化するでしょう(注:ヴェリタスについては、過去の記事で詳しく紹介していますのでご参照ください)。

問題の動画は隠し撮りで、質問側はヴェリタスの人間、返事をしているのはCNNの監督プロデューサーJohn Bonifield氏です。下っ端の記者ではありません。下記の動画をぜひご覧ください。

ヴェリタス側の「どうしてCNNは毎日毎日ロシアの報道ばかりするのか?」という問いかけに対する、CNNプロデューサーの返答を書き出してみます。

「トランプがロシア疑惑で犯罪的な行為をしたという十分な証拠は何もないよ。でも上は追っかけたいのさ。私自身、トランプが魔女狩りだというのは、たぶん間違っていないと思うよ。動かぬ証拠、実際の証拠はないからだ。事実に基づかない報道でも、視聴率が高ければいいんだよ」

「学校で習った報道倫理なんて、そりゃ美徳だよ。尊敬はするがね。でも、CNNは地上波とは違う、ケーブルTVなのさ。重要なのは視聴率

「CNNの視聴率は凄いだろ。トランプのニュースは商売にとって最高だ」

「今はほとんど、牛の糞のようなニュースばかり。例えば、証拠の裏付け取りはしていないよ」

「すべてはトップのJeff Zucker CEOから指示が来るのさ。例えば、トランプが地球温暖化条約から抜け出すと言えば、1日半くらいはこの問題を取り上げ、内部の会議でCEOが『地球温暖化無視の報道は良かったから、次はロシア疑惑の報道を流そう』と言うわけだ」

などと、ベラベラ喋ってしまったのです。

これで、CNNは3人が辞職したという報道が出てきたのです。そしてさらに、次の日にヴェリタスの追い討ち暴露動画が出ました。

Next: CNNのコメンテーターも認めた偽報道。湾岸戦争から変わらない体質



CNNのコメンテーターも認めた偽報道

追い討ち暴露動画は、CNNのコメンテーターVan Jones氏を隠し撮りした動画です。

ロシア疑惑報道はどうなりそう?」と質問したら、このコメンテーターは「ロシアの疑惑報道は、でっかい中身のないハンバーガーと同じ」と返答。「それって本当?」と確かめると、「本当さ」と答えました。

「湾岸戦争」から変わらないCNNの根深い捏造体質

また、CNNの根深い体質を象徴的に表す「湾岸戦争」開始時点でのでっち上げ報道についてもご紹介します。CNNの本質はここに見えます。視聴率を上げるためには、嘘でも何でもでっち上げる体質です。

話は今から27年前の湾岸戦争、砂漠の嵐作戦のCNN報道に戻ります。CNNは、この湾岸戦争のライブ中継で、どの放送局よりも注目されました。1991年1月16日のCNNの報道をぜひご覧ください。

1時間27分頃、サウジアラビア国内の空軍基地に派遣されたレポーターからの生中継をしっかりとご覧ください。レポーターは、サウジアラビア国内のホテルに滞在していると伝えています。団塊世代の人は多分、このレポーター(Charles Jaco)を憶えているはずです。

次に下記の暴露映像を見てください。CNNの従業員からの内部告発、リーク映像です。英語がわからなくても、説明をしなくても、何をしているのかが誰にでも推測できるはずです。

この暴露映像の詳しい解説については、下記の記事を見てください。
※参考:トランプが会見で「CNNは偽ニュースだ!」と激怒した本当の理由

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・金貨を正貨に:ルイジアナ州でも/BCGが描く近未来図(7/7)
・経済の根幹は原油/CNNの体質(7/6)
・イタリア中規模銀行の倒産劇(7/5)
・優良船社の現実/大手船社の現実/中堅船社の現実(7/4)
・シアーズ・カナダが破産/サウジアラビアの宮廷革命の真偽は(7/3)

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・表面化した七転八倒のドイツの銀行/世界一の海運会社の状況(6/30)
・2017年第1四半期の状況/中国:ずーっと雲隠れ(6/29)
・新興国中央銀行の買い増し/アルゼンチンの100年債(6/28)
・国家方針に従って、進んでいる/米国の富の偏在(6/27)
・やはり正常ではないから/中国、新車販売の減速(6/26)
・シアーズ・カナダ倒産/(6/24)
・こんな処で窓口殺到騒ぎ/過去最大の積み増し量/興味深いグラフ(6/23)
・スペイン大手銀行、事実上の倒産(6/22)
・短期的に販売台数を誤魔化せても、長期的には首切りするしかない(6/21)
・ノーズ・ダイブの外食チェーン/シアーズ経営悪化(6/20)
・不況から立ち直れない/ここも血の海:シェブロン石油(6/19)
・米国株式市場からの資金流出/材料が無いので…(6/17)
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・供給不足で御免なさい/消費不況の深刻化(6/15)
・食品も売上減と言うことは/ここも駄目(6/14)
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・多重債務の現状(5/9)
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・国家方針に従って、進んでいる(5/5)
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・公式発表以外に秘密裏に閉店するシアーズ/大鉈を振ったはずだが、それでも足りない(5/2)
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※本記事は、『いつも感謝している高年の独り言(有料版)』2017年7月6日号の抜粋です。ご興味を持たれた方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。

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いつも感謝している高年の独り言(有料版)』(2017年7月6日号)より一部抜粋、再構成
※太字はMONEY VOICE編集部による
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