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日米株式市場の最大材料は企業決算、堅調な内容から株価は明るい方向へ=馬渕治好

今週は、マクロ経済統計で注目されるものもありますが、特に日米株式市場においては、4~6月期の企業決算発表が最大の材料でしょう。個別には明暗あるでしょうが、全体的には堅調な内容であると期待され、それが日米株価を支えるものと期待できます。(『馬渕治好の週刊「世界経済・市場花だより」』)

※本記事は有料メルマガ『馬渕治好の週刊「世界経済・市場花だより」』2017年7月23日号の一部抜粋です。毎週いち早く馬渕氏の解説をご覧いただくには、今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。市場急変時には号外の配信もあります。

馬渕治好の週刊「世界経済・市場花だより」2017/7/23号より

今週(7/24~7/28)の世界経済・市場の動きについて

今週は、主要国の経済統計発表については、日本は毎月恒例の、月末の集中発表期に当たります。

具体的には7/29(金)に、6月分の経済統計として、失業率などの雇用関連統計、家計調査、消費者物価、商業販売統計などが公表されます。米国では、同じ日に、4~6月のGDP統計が発表されます。

ただ、こうしたマクロ経済統計より、日米株式市場にとっては、4~6月の四半期決算を発表する企業数が大きく増えてくることが、注目されるでしょう。

もちろん個別には、決算内容が良い企業、悪い企業、あるいは企業側の年間の収益見通しを上方修正する企業、下方修正する企業、それぞれでしょうが、総じて堅調な内容が勝ると見込まれます。そうした収益の改善が、日米の株価を支えるものと予想します。

この他の材料としては、7/25(火)~7/26(水)に、FOMC(連邦公開市場委員会)が開催されます。議長の記者会見は予定されておらず、このタイミングで利上げが行なわれたり、量的緩和縮小の開始が決定されたり、といった可能性は極めて低いと考えます。声明文の変更も、おそらくないでしょう。

7/24(月)には、ロシアで、OPEC加盟国と非加盟国の間の、閣僚会議が開催されます。足元の原油価格の推移に対しては、産油国は懸念を持っていると思われますが、この会議で価格支持に有効な減産拡大などが打ち出されるとは、見込みにくいです。

ただし一方で、米国以外の産油国が思ったほど減産が実行できていない、という観測は既に広がっていますので、原油価格が底を抜けるような展開にもなりにくいでしょう。

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FANG(フェイスブック、アマゾン、ネットフリックス、グーグル)をどう見る?

先週の米国市場では、ダウ工業株指数などに比べた、ナスダック総合指数の優位が目立ちました。

その背景としては、いわゆるFANG(フェイスブック、アマゾン、ネットフリックス、グーグル=上場しているのは持ち株会社のアルファベット)といった、華々しい銘柄群の株価上昇が挙げられます。

これらの銘柄群は、確かに長期的にみた有望企業であるため、株価が上がること自体がおかしいとは思いませんが、物色面で、暗雲が広がっているようにも感じます。というのは、誰がみても文句のつけどころが少ない銘柄に、物色が偏っているとも解釈できるからです。

別の言い方をすれば、他の銘柄群を買いにくいという投資家の手詰まり感の表れかもしれません。

FANGなどの銘柄群は、既に一度、6月にかけて大いに買い上げられました。この時は、やはり「誰が見ても文句がつけにくい、安心感がある投資対象だから」といった面が強すぎて、多くの投資家が飛び乗って割高感が生じてしまいました。その結果、一旦は6月後半を中心に、株価がピークアウトしました。

しかし、そうした株価反落は、企業実態に何か悪い変化が起こったわけではありません。また、他に有望な物色対象が見出しにくい、という状況も変わりません。そこで、現在は再度FANGなどが買われている、ということなのでしょう。

であるとすれば、足元のFANG株についても、また割高感から調整期に突入するように懸念されます。その時、他の企業・業種に物色が回らなければ、当然米国株式市況全般に調整色が強まってしまいます。とは言うものの――
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過ぎし花~先週(7/17~7/21)の世界経済・市場を振り返って

米国市場における、内部対外部、遅効対即効

NT倍率(および日本の株式市場における、全体対個別)

失敗を想定することが肝心


※本記事は有料メルマガ『馬渕治好の週刊「世界経済・市場花だより」』2017年7月23日号の一部抜粋です。毎週いち早く馬渕氏の解説をご覧いただくには、今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。本記事で割愛した全文もすぐ読めます。

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馬渕治好の週刊「世界経済・市場花だより」』(2017年7月23日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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