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君たちはどう働くか? 20代はブラック労働をしたほうがいい理由=午堂登紀雄

ブラック企業が社会問題化しています。しかし私は、そのような環境は未熟な自分を鍛えてくれる養成ギプスのようなもので、実力を高めるチャンスだと考えています。(『午堂登紀雄のフリー・キャピタリスト入門』午堂登紀雄)

※本記事は有料メルマガ『午堂登紀雄のフリー・キャピタリスト入門』2018年3月19日号を一部抜粋したものです。興味を持たれた方は、ぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:午堂登紀雄(ごどう ときお)
米国公認会計士(CPA)。1971年生まれ、岡山県出身。中央大学経済学部 国際経済学科卒。株式会社エディビジョン代表取締役。一般社団法人 事業創造支援機構代表理事。

逃げる勇気も必要。だが、自分の中に眠る底力は限界の先にある

仕事でも、量が質に転換する

毎度、違和感を覚えるのが「働き方改革」。

そして年代や成長ステージ、労働意欲の違いに関わらず、一律に規制しようとする昨今。そのため「ブラック企業」と批判されやすい、長時間労働、厳しいノルマ、低い給与で膨大な仕事量の会社。

しかし私は逆に、そのような環境は、未熟な自分を鍛えてくれる養成ギプスのようなものであり、結果的には仕事の実力を高めるチャンスだと考えています。

たとえば陸上競技。全力で走ったときのスピードが遅い人は、どう走っても遅い。しかし、全力で走ったときのトップスピードが上がれば上がるほど、流して走ったときも速いものです。

仕事も同じく、量をこなすことでスピード感覚が身に付き、その量が質に転換する。私自身もそれを身をもって体験してきたし、私の周りで成功している起業家も、若き日は同じようにブラック的な働き方をしてきた人がほとんどだからです。

自分の限界を知っているか?

もうひとつは、自分に自信がつくことです。

自分がどこまで頑張れるのか、自分の限界まで頑張ったときに、いったいどれくらいの力が出せるのか、知っている人はどれくらいいるでしょうか。

死に物狂いでがんばったという経験がなければ、自分がどれほどの力を持っているのかわからないし、その力をどうやって出せばいいかもわからないでしょう。

ギリギリまで追い込まれて、何度も「もう無理だ」「もう諦めよう」と思ったけど、なんとか乗り越えられた、無理じゃなかった、がんばったらできた…。それが自信になる。

底力を出せる人間と、底力を出したことのない人間とでは、その後の職業人生に大きな差がつくのではないでしょうか。

Next: ホワイト企業では学べないこともある。だが、病むまでがんばる必要はない



自分で自分を追い込むのは難しい

そういう自分の中に眠る「底力」は、限界までがんばったときでなければ目を覚ましてくれないものです。そして、限界だと思っていた状況で踏ん張っていると、さらに遠い限界に行けるようになる。

しかし、自分で自分を追い込めるほど意志の強い人はそう多くありません。

であれば強制的に追い込まれて、限界まで努力せざるを得ない環境に身を置くことが必要で、それがブラック的な働き方です。

部活動だって、全国大会常連の強豪校ほど練習はハードで、弱小校から見ればそれこそブラックでしょう。でも、だから選手たちは限界を超えて力をつけ、全国レベルで戦えるようになる。

精神を病むまで追い込む必要はまったくない

私はここで、精神を病むまで追い込まれたり、体調を崩すまで無理をすることを勧めているわけではありません。休憩なしにがんばっても集中力は続きません。

人の限界はそれぞれ違いますから、「これじゃもたない」という場面では休む勇気、逃げ出す勇気も必要です。

超ホワイト企業では身に付かないこともある

しかし、昨今の若手・新卒学生の主流な価値観である、残業が少なく休日出勤もなく、定時で帰れる超ホワイト企業を理想として働いていたらどうか。

それが実力と自信をつけた30代後半以降であれば、仕事と家庭の両立ができるうえに健康面からも理想的ですが、20代でその環境に慣れてしまうと、将来使い物にならない人材の一丁上がりというリスクをはらんでいます。

Next: 自分はどういう人になりたいのか? 職業人生は永く続く



数年の武者修行が、その後の職業人生を左右する

今やっていることが未来の自分を作ります。では自分はいったいどういう人物になりたいのか? どういう未来を理想としているのか?

そう考えたとき、「ブラック企業はけしからん」とただ糾弾することが、個人の職業人生にとって本当に正しいことなのか。

寿命100年時代を迎えるという説が本当ならば、職業人生は70年近くあるかもしれないわけで、数年の武者修行など誤差の範囲

「仕事はそこそこ」という価値観が覆っている時代のいま、20代で未来を見据え、自分の人生の初期に意図的にブラック労働を組み込める人は、末恐ろしい戦略家であると思います。

ちなみに採用側からすると、そんなことを言っては誰も入社してくれないし、早期離職を繰り返されて採用コストが上がるうえ、定着率が悪ければ将来を担う人材は育ちません。今は前述のような価値観を企業が押し付けては人は採れないのです。

あくまで働く個人サイドに立った考え方です。

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午堂登紀雄のフリー・キャピタリスト入門』(2018年3月19日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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