米ドル/円は上昇トレンドの上昇局面。上値メドは111円50銭前後を考えたい。下落トレンドに転換する価格のポイントは赤丸水準の107円50銭を終値で割り込むことだ。――正五角形の黄金比率で相場を読み解く「ペンタゴンチャート」の第一人者・川口一晃氏による最新の各通貨ペア分析をお届けします。(☆ペンタゴンチャート分析<為替編>)
※本記事は『☆ペンタゴンチャート分析<為替編>』(2018年5月20日号)の一部抜粋です。興味を持たれた方はぜひこの機会に今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。本稿で割愛したビットコインの展望もすぐ読めます。
ペンタゴンチャートの見方
(1)ローソク足(値段)は各辺に沿って動いたり、各点に引き寄せられる
(2)各点が変化日になる
(3)各点に引き寄せられたもののその点に到達できなかった場合には反転する
(4)中心点の上方を通過すれば次のペンタゴンは上方か真横、下方を通過すれば真横か下方に付く
(5)時間の逆行は起きてはいけないこととされている
米ドル、ユーロ、豪ドル、ポンド 各通貨ペアチャート分析
米ドル/円(USD/JPY)堅調な展開続く
先週のレポートでは、ACラインに注目した。堅調な展開が続くのであれば、上値抵抗線として位置していていたACラインを超えていくことが求められたからだ。実際には、ACラインを超えて110円台に乗せてきた。次の注目日は5月24日前後である。
A点水準:約110円50銭
B点水準:約106円
C点水準:約108円75銭
D点水準:約113円25銭
今週のポイントは、堅調な展開が続くのか否かということである。
<あくまでも個人的見解>
B点に注目したい。先週末にB点が位置する時間帯に到達した。したがって、B点が位置する時間帯が変化日となり流れが変わるのか否かがポイントになるからだ。
(川口の捉え方…取扱いに注意)アメリカの金利の動向に反応するドルの動きであるが、110円台に乗せてきた。ただ、アメリカの経済指標もややまだら模様になりつつあることに注意はしたい。
<トレンドのポイント(長期)>
上昇トレンドの上昇局面である。上値の第1メドとしては111円50銭前後を考えたい。
下落トレンドに転換する価格のポイントは赤丸水準の107円50銭を終値で割り込むことだ。
<あくまで参考売買ポジション(短期)>
現在は、買いポジション。
売りポジションへの変更は、109円75銭を終値で割り込むことである。
<現在のシナリオ>
堅調な展開が続くと考えることができる。上値抵抗線として存在していたACラインを超えてきた。下値支持線CDラインも控えている。そして、A点が位置するペンタゴンのど真ん中の時間帯以降も上昇が続いているからである。
<第2シナリオ>
上値が重たくなる可能性もある。右肩上がりのADラインの下方を推移しながら、B点が位置する時間帯である先週末に上ヒゲの長い同事線が出現したからである。
ユーロ/米ドル(EUR/USD)下げ止まるか
先週のレポートでは、B点に注目した。B点が位置する時間帯を通過することで、流れが変わるのか否かがポイントになったからだ。実際には、B点通過した直後より、再び下落が加速し、安値を更新してきた。次の注目日は5月28日前後である。
A点水準:約1.235ドル
B点水準:約1.17ドル
今週のポイントは、下げ止まることができるのか否かということである。
<あくまでも個人的見解>
BDラインに注目したい。下値支持線BDラインで下げ止まることができるのか否かがポイントになるからだ。BDラインを割り込むと、更に弱気が広がり下落が加速する可能性もある。
<トレンドのポイント(長期)>
下落トレンドの下落局面である。下値の第1メドとしては1.170ドル前後を考えたい。
上昇トレンドに転換する価格のポイントは赤丸水準の1.215ドルを終値で超えることだ。
<あくまで参考売買ポジション(短期)>
現在は、売りポジション。
買いポジションへの変更は、1.194ドルを終値で超えることである。
<現在のシナリオ>
軟調な展開が続く可能性はある。上値抵抗線ADラインが存在している。また、B点およびC点が位置する時間帯を通過した後も下落が続いているからである。
<第2シナリオ>
下げ止まる可能性も残っている。下値支持線BDラインが存在している。また、BDラインの下方には右肩上がりのCDラインが控えているからである。
Next: ユーロ/円 下げ止まったのか | 豪ドル/円 再び節目に挑戦
ユーロ/円(EUR/JPY)下げ止まったのか
先週のレポートでは、ABラインに注目した。ABラインに到達したことで流れが変わるのか否かがポイントになったからだ。実際には、ABラインに到達した後は、下げ止まりから横這いとなっている。次の注目日は5月21日前後である。
A点水準:約135円25銭
C点水準:約130円75銭
今週のポイントは、下げ止まりから落ち着いた動きになるのか否かということである。
<あくまでも個人的見解>
B点に注目したい。週明けにB点が位置する時間帯を通過していく。したがって、B点が位置する時間帯が変化日となり流れが変わるのか否かがポイントになるからだ。
<トレンドのポイント(長期)>
下落トレンドの下落局面である。下値の第1メドとしては129円前後を考えたい。
上昇トレンドに転換する価格のポイントは赤丸水準の133円50銭を終値で超えることだ。
<あくまで参考売買ポジション(短期)>
現在は、売りポジション。
買いポジションへの変更は、130円95銭を終値で超えることである。
<現在のシナリオ>
上値の重たい展開が続くことが考えられる。上値抵抗線ACラインが控えている。また、上値抵抗線ABラインを超えた後に上昇することなく推移しているからである。
<第2シナリオ>
下げ止まりから落ち着いた動きになる可能性も残っている。B点が位置する時間帯が変化日となり流れが変わる可能性がある。また、下値支持線BCラインが存在している。そして、p点とのダブルボトムを形成する可能性があるからだ。
豪ドル/円(AUD/JPY)再び節目に挑戦
先週のレポートでは、B点に注目した。B点が位置する時間帯を通過することで、新しい流れが出るのか否かがポイントになったからだ。実際には、B点が位置する時間帯を通過した後も上昇が続き、上値の節目に接近した。次の注目日は5月23日前後である。
A点水準:約84円50銭
C点水準:約79円50銭
今週のポイントは、上値の節目を越えていくことができるのか否かということである。
<あくまでも個人的見解>
ADラインに注目したい。上値の節目水準にあたるADラインを超えることができるのか否かがポイントになるからだ。逆に言えば、ADラインを超えることが出来ないと、再び上値の重たい展開に戻る可能性がある。
<トレンドのポイント(長期)>
下落トレンドの上昇局面である。下値の第1メドとしては81円前後を考えたい。
上昇トレンドに転換する価格のポイントは赤丸水準の85円50銭を終値で超えることだ。
<あくまで参考売買ポジション(短期)>
現在は、買いポジション。
売りポジションへの変更は、82円を終値で割り込むことである。
<現在のシナリオ>
底堅い動きが続く可能性がある。上値抵抗線であったACラインを超えてきた。下値支持線CDラインが控えている。また、B点が位置する時間帯以降も上昇が続いているからである。
<第2シナリオ>
再び上値が重たくなる可能性がある。上値抵抗線ADラインが存在している。C点が位置する時間帯を週央に通過していくことで再び流れが変わる可能性があるからだ。
Next: ポンド/円 底堅い動き
ポンド/円(GBP/JPY)底堅い動き
先週のレポートでは、ACラインに注目した。上値抵抗線であるACラインを超えていくことが出来ない限り、上値の重たい展開が続くことが考えられたからだ。実際には、緩やかながらも上昇が続き、ACラインを超えてきた。次の注目日は5月25日前後である。
A点水準:約148円
B点水準:約142円
今週のポイントは、堅調な展開を維持できるのか否かということである。
<あくまでも個人的見解>
ACラインに注目したい。上値抵抗線であったACラインを超えたことで、今後は下値支持線となった。したがって、ACラインを維持することが堅調な展開を維持することになるからだ。
<トレンドのポイント(長期)>
下落トレンドの上昇局面である。下値の第1メドとしては148円前後を考えたい。上昇トレンドに転換する価格のポイントは赤丸水準の151円を終値で超えることだ。
<あくまで参考売買ポジション(短期)>
現在は、買いポジション。
売りポジションへの変更は、148円40銭を終値で割り込むことである。
<現在のシナリオ>
堅調な展開が続く可能性はある。上述したように、ACラインが下値支持線になっている。先週末にかけて通過した変化日以降も底堅い動きが続いているからである。
<第2シナリオ>
上値が重たくなる可能性もある。週末にかけてB点が位置する時間帯を通過する。また、先週末のローソク足が同事線のように小さな足となっているからである。
スイスフラン円
ビットコイン(5月16日付)
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