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プーチンが直接指示?放射性物質「ポロニウム茶」による暗殺の手口=不破利晴

1月22日、衝撃的なニュースが駆け巡った。2006年11月、ロシア連邦保安局(FSB)のアレクサンドル・リトビネンコ氏が何者かによって毒殺されるという事件が起こったのだが、これにプーチン大統領が関与し暗殺を承認していたという疑惑である。(『インターネット政党が日本を変える!』不破利晴)

英調査報告「恐らくプーチン大統領が殺害を承認した」

「放射性物質入り茶」によるリトビネンコ氏暗殺に新展開

「放射能は五感では感じられない」とよく言われます。しかし放射性物質も物質である以上、重さもあるし、形もあります。目で見ることも、触ることも、場合によっては臭いを感じることすらできるものです。ですが、これらの放射性物質が五感で感じられるほど身近にあるとすれば、人は生きていられません。

そればかりか、特殊な装置がないと計測できないほどのわずかな量で、十分に人を殺すことができます。2006年11月23日、旧KGB、ロシア連邦保安庁(FSB)の職員だったアレクサンドル・リトビネンコさんがロンドンで毒殺されました。毒として使われたのは「ポロニウム210」という放射性物質です。

おそらく食べ物や飲み水に混ぜられたのでしょうが、リトビネンコさんはポロニウムの「味」を感じることなどできなかったでしょう。用いられた量は「100万分の1グラム」にも満たない量のはずだからです。

出典:小出裕章『原発のウソ』(扶桑社新書)

1月22日、衝撃的なニュースが駆け巡った。2006年11月、ロシア連邦保安局(FSB)のアレクサンドル・リトビネンコ氏が何者かによって毒殺されるという事件が起こったのだが、これにプーチン大統領が関与し暗殺を承認していたという疑惑である。

2016年1月22日付 東京新聞 第3面

報道によれば、リトビネンコ氏は放射性物質ポロニウム入りのお茶を飲み、約3週間後に死亡したとある。

この事件の容疑者として名前が挙がっているのは、事件の時にホテルでリトビネンコ氏と接触した旧ソ連国家保安委員会(KGB)元将校のルゴボイ氏と旧ソ連軍高官のコフトゥン氏の両名である。

彼らについては、既に2007年時点でイギリス検察当局が殺害の実行犯と断定し身柄の拘束を求めていたが、ロシア政府当局は「憲法で認められていない」として2人のイギリス政府への引き渡しを拒否していた。

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プーチンも関与「ロシアの国家的犯罪」は世界に波紋を広げるか

発端となったのはイギリス独立調査委員会(公聴会)による発表で、これはリトビネンコ氏の遺族の求めに応じて2014年に設置され、これまで調査を行ってきた経緯がある。

この公聴会が1月21日に公表した調査報告書が、「恐らくプーチン大統領が殺害を承認した」といった内容で、ロシアの国家的犯罪の可能性を示唆するものとなっており世界的に波紋を広げそうだ。

皆さんもよくご存じの旧ソ連の諜報機関「KGB」は、旧ソ連の崩壊と共にこの組織も消滅したことになっている。

現在はKGBで対外諜報を担当していた第一総局の後継機関としてのSVR(ロシア対外情報庁)と、ロシア内の防諜、犯罪対策を行う治安機関としてのFSB(ロシア連邦保安局)に分かれている。

そしてこれも有名な話だが、プーチン大統領も1998年7月にFSB長官に就任しているのである。

名門レニングラード大学法学部の4年生だった1975年、KGBにリクルートされて以来、ロシアの諜報部員としてベルリンの壁崩壊を目の当たりにし、ついにはロシア諜報組織の頂点に上り詰めたのである。プーチンが「スパイ出身」の大統領と言われる所以である。


今回ご紹介した『インターネット政党が日本を変える!』の最新号(1/28)では、本記事のパート2として、プーチン大統領にまつわる以下の内容についても詳しく解説しています。

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インターネット政党が日本を変える!』(2016年1月26日号)より
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「あなたにとってハッピーな世の中とは、どのようなものですか?」驚かせてすみません。私は不破利晴と申します。私は、元駐レバノン特命全権大使・天木直人氏と共に、「インターネット政党」の成功に向けて活動しています。インターネット政党『新党憲法9条』のWebサイトをつくり、日々の運用管理をしています。想像して欲しいことがあります。→「毎日働き詰めで辛くありませんか?」→「生きることに目的を見失って辛くありませんか?」→「あなたにとってハッピーな世の中とは、どのようなものですか?」インターネット政党の主役は「あなた」です。

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