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世論誘導の力を失ったマスコミは衰退へ。偏向報道・ごり押し批判は世界中で起きている=鈴木傾城

もはやマスコミの世論誘導も情報操作も効かない世の中になった。ごり押しや小細工はすぐに見破られる。興味深いのは「マスコミ不信」の動きが全世界で起きていることだ。(『鈴木傾城の「ダークネス」メルマガ編』鈴木傾城)

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プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)
作家、アルファブロガー。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」を運営している。

テレビはもうオワコン?マスコミが凋落すると共に失うものとは

マスコミ「報道は中立である必要はない」

マスコミは自分たちの思うがままに「何か」をプッシュして世論を誘導しようとしている。その「何か」というのは、時には韓国の芸能人だったり、反日政党の議員だったり、与党のスキャンダルだったりする。

そして、マスコミは自分たちの都合の悪い「何か」は絶対に報道しないことでも世論を誘導しようとしてしてきた。

たとえば、与党がうまくやっていることは報道しないし、反日政党のスキャンダルも報道しないし、中国・韓国・北朝鮮が日本国内でやっている反日工作も報道しない。

マスコミはあからさまに偏向しており、まったく中立ではない。完全なるダブルスタンダードである。

以前は「報道は中立である」と言っていたのだが、中立ではないと見抜かれると、「報道は中立である必要はない」と言い出して偏向に邁進している。

今までずっとそうやって世論は誘導されてきた。そのやり方があまりにもあからさまなので、今では自分の都合良く偏向するマスコミを人々は「マスゴミ」と呼ぶようになっている。

「マスコミ不信」は世界中で起きている

確かにマスコミは今でも巨大で、流行らせたいものを流行らせ、都合の悪いものは徹底無視して叩きつぶすことができる。国民の意識を自由自在に操る存在だったのだ。

インターネット時代になった今でも、マスコミはテレビと新聞を使って世論誘導をして成功しているし、これからもそれは続いていくことになる。

しかし、インターネットがより浸透していく中で、マスコミのダブルスタンダードは次々に暴露されるようになり、時代は変わりつつある。マスコミはいまだに「巨大権力」には違いないが、その神通力はかなり削がれた。

興味深いのは、「マスコミ不信」の動きは日本だけでなく、全世界で起きているということだ。

それは、言って見ればグローバルな動きなのである。

アメリカでは、ブッシュ政権時の2000年代からマスコミが率先して世論誘導し、国民を無益な中東の戦争に駆り立てたとして信用を失っていた。しかし、極めつけは2016年だった。

大統領選挙のあったこの年、アメリカのマスコミはドナルド・トランプをめちゃくちゃにけなし、ヒラリー・クリントンを大統領に仕立て上げようとするなりふり構わない世論操作に打って出ており、これによってマスコミは「あまりにも偏向している」と国民の総スカンを食らった。

ドイツでも、マスコミが移民・難民に対して異様なまでに好意的であったり、移民・難民の犯罪を報道しなかったり、移民・難民の反対派のことを頭ごなしに「極右」とレッテル貼りをして信用を失っていった。

中国では、もともとマスコミも政府も信用されていない。信用どころか、世論誘導されているという前提で国民はマスコミを見つめている。

世界各国で同時並行的に起きているこれらの動きは、裏側に何があるのか。それは、言うまでもなくインターネットの台頭が原因であるのは明白だ。

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テレビは今後10年でさらに衰退していく

インターネットが重要なインフラになればなるほど、世界中のマスコミの影響力は劇的に削り取られていき、ひとつの企業体として存続できないところにまで追い込まれている。

新聞ラジオテレビ。すべての媒体でそれが起きている。テレビでは、視聴率もテレビの全盛期だった頃の70%や80%など、もはやあり得ない世界となっている。

視聴率が取れないのであれば、広告主も離れて行く。それによってますます制作費は削られる。

結果的に、くだらない番組ばかりが増えて、それがまた視聴者の離反を招く。テレビは今後10年でより地盤沈下していくのは避けられない。

新聞も購読者が激減している。新たなビジネスモデルが構築できないのであれば、いずれは淘汰される。

マスコミが凋落すると共に失うもの

そして、マスコミが凋落すると共に失いつつあるものがある。

それは、「世論誘導」をする力だ。国民を洗脳して、全員を一定方向に向ける力がなくなってしまった。

アメリカの大統領選挙を見ても分かる通り、テレビや新聞で、無理やり世論を作ろうとしても、それができなくなりつつあるのだ。何かを押し付ければ押し付けるほど、多くの国民が嫌悪感を持って拒絶するようになっている。

かつて、マスコミが押し付けて人為的にブームを作り出したら、国民全員がそれになびいたはずなのに、そうならない。

画面切り取りによる印象操作ヤラセ偏向は、ことごとくインターネットで見破られてしまうので、小細工をすればするほど逆に嫌われる。最近は街頭インタビューもヤラセだとバレてしまっている。

マスコミが圧倒的な露出を演出しても、国民はしらけきってそれを眺め、誰も飛びつかない。食べたくもないものを無理やり口の中に押し込まれれば、誰でも吐き出して気分が悪くなる。

それを「ごり押し」というが、今までマスコミがごり押しすれば国民は何も考えずに喜んで食べてくれていたはずなのに、今はもう誰も食べない。

Next: もう情報操作はできない。多様性を失って凋落していくマスコミ



もう世論誘導や情報操作はできない

ごり押しするためには、巨額な資金が必要だ。今ではその資金を使って反感を買うのだから、マスコミが衰退しても不思議ではない。

もう、マスコミが押し付けるものに飛びつく人は減少してしまって、今までのやり方が通用しなくなってきているのだ。それが、誰に目にも明らかになりつつある。

すなわち、「世論誘導」も「情報操作」も効かない世の中になっているのである。何か小細工をしたら見破られて、世論が逆にブレる。これは、マスコミにとっては悪夢かもしれないが、それができたことが異常だったのだ。

人間の趣味や、考え方や、生き方や、価値観や、嗜好や、関心や、興味は、みんなバラバラだ。世代も人生も違うのに、意見が同じだというのはあり得ない。

多様性を失って凋落していくマスコミ

ところが、今まではそれを「大量宣伝」「大量露出」「メディアミックス」で無理やり自分たちの都合の良い意見だけを押し付けて、それに成功していた。多様な意見を封殺して、「単一のもの」だけを押し付けていた。

グローバル化を推進するに当たって、マスコミは「多様性が必要だ」と言ってきた。しかし、マスコミ自身が自分たちの都合の良い意見だけを押し出して多様性を失っていたのだ。

そして、多様性が失われることによって凋落してしまった。皮肉なことだ。

マスコミが凋落すると共に「失ったもの」とは、世論操作の力だ。国民はもうマスコミが押し付ける世論誘導に白けきって、押し付けられても受け入れなくなってしまっている。

「押し付けられて受け入れる」というのは過去の視聴者の姿で、「検索して引き出す」というのが今の視聴者の姿となっているのである。

それでも世論誘導を繰り返すのであれば、マスコミの凋落はますます止められないものになってしまう。

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本記事は『マネーボイス』のための書き下ろしです(2019年7月18日)
※太字はMONEY VOICE編集部による

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