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もうすぐ5G実用化、導入国の状況から料金やスピードなどを推測してみた=シバタナオキ

日本でももうすぐ、5Gと呼ばれるより高速な携帯のインターネット通信が実用化されます。今回は、5Gが実現するとどのような影響があるのかを見ていきます。(『決算が読めるようになるノート』シバタナオキ)

※本記事は有料メルマガ『決算が読めるようになるノート』2019年7月23日号の抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。

4Gから5Gになると10倍以上のスピードに…

Q. 5Gになると携帯料金はいくら上がるの?

A. 月額料金が$10(1,000円)程度増える可能性が高いです。

既にお聞きになっている方も多いかもしれませんが、もうすぐ5Gと呼ばれるより高速な携帯のインターネット通信が実用化されます。

今日の記事では少し先取りをして、日本よりも5Gが先に進んでいる国の情報から、5G通信が実現するとどのような影響があるのかを詳しく見ていきたいと思います。

5Gってどのくらい速いの?

一番最初に気になるのが、5Gになるとどの程度通信スピードが速くなるのか、という点かと思います。こちらのデータを見てみましょう。


アメリカのデータですが、AT&Tでは1.8Gbps、Verizonでも1.3Gbpsという具合に、とても早いスピードが計測されています。

現在我々は利用している方4GLTEと呼ばれる規格では100 Mbps程度ですので、それよりも10倍以上早いことになります。

通常スマホがWi-fiで通信している場合の最大速度は400Mbps程度だと言われていますので、それよりも数倍速い通信が5Gで実現するということになります。

Next: 5Gに変わると、スマホの料金はいくら増える?



5Gネットワークになると料金は上がるの?

最後に気になるのは5Gになると通信料金がいくら上がるのか、という点かと思います。

On April 3, Verizon Communications Inc. earned bragging rights as the first U.S. company to offer speedy new 5G service for mobile phones. The carrier even tacked on a $10 charge for the exclusive service.

出典:Verizon Drops $10 Fee for 5G Amid Complaints of Spotty Service

アメリカの最大手の通信キャリアであるVerizonは、5Gのサービスを試験開始する際に追加で月額$10(約1,000円)を課金すると発表しています。

実際には、その後に通信の都合などもあったため、この$10(約1,000円)の追加課金というのを撤回して、一時的に無料化するというアナウンスをしていますが、我々としては5Gになると月額料金が約1,000円程度増える可能性があると覚えておけば良いのではないでしょうか。

5Gネットワークってちゃんと繋がるの?

5Gは通信容量が大きくなるため、特に混雑している都市部や密集した地域などではきちんと通信がつながるのかという不安が出てきます。

それに対しての対策が、韓国の通信キャリアであるKTから発表されています。

The country’s second largest mobile carrier said it has been developing a 5G in-building repeater since February 2018 and finished development in January. The company has since been testing its 5G in-building repeater to get it ready for commercial deployment.

出典:同上

ここに書かれているように、KTはライバルであるSKテレコムなどと協力して、韓国の119の大型施設の中で、たくさんのユーザーがいてもきちんと5G通信が実現できる技術を開発したと発表しています。

具体的には、ビルの中にリピーターと呼ばれる機器を設置して、通信を拡散させていく方法をとっています。

Next: 世界で5G導入が進んでいる国とは?



既に5Gネットワークが利用できるようになっている国はどこ?

日本ではまだ実用化がほとんどされていないかと思いますが、一部の国では既に5G通信がユーザーに提供されています。

端末としては、サムスンのGalaxy S10 5G が5G通信に対応しており、Verizonは少しずつではありますが、アメリカの主要な都市では5G通信を提供し始めています。

最後に、世界のどの辺りで現在、5G通信が利用可能になっているのかを見ていきましょう。


グローバルで見ると、韓国、スイス、そしてクエートの3カ国が、圧倒的に5G通信先進国だと言えるでしょう。

出典:同上

特に韓国では、主要都市だけではなく、離島にまで5G通信が実装されつつあり、スマホ先進国としての、そしてブロードバンド先進国としての、力の入れ具合が見て取れます。

出典:同上

一方でアメリカでは、まだまだ主要都市に設置が始まった段階であり、これからの普及が待たれます。

日本はまだまだこの地図には載っていないので、これから2020年にかけて、早めに通信が普及してくるものと予定されていますが、通信スピードだけではなく、各携帯キャリアがオファーしてくる料金プランも注目していきたいと思います。

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image by: oneinchpunch / Shutterstock.com

『決算が読めるようになるノート』 2019年7月23日号『Q. 5Gになると携帯料金はいくら上がるの?』より抜粋
※記事タイトル・本文見出し・太字はMONEY VOICE編集部による

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アメリカ・日本のネット企業(上場企業)を中心に、決算情報から読みとれることを書きます。経営者の方はもちろん、出世したいサラリーマンの方、就職活動・転職活動中の方にも役立つ内容です。

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