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日経平均株価 5分足(SBI証券提供)

日本株4日ぶり反発、210円高/指標結果/信託銀15週連続買い越しetc.(3/10)

女性のための株式投資』より、本日3月10日(木)の相場概況、指標結果、3月第1週の投資部門別株式売買状況、いよいよ明日朝に迫った「SQ」の基礎知識などをご紹介します。

日経平均株価が4日ぶりに上昇、210円(1.26%)高の1万6852円

今日の相場

出来高上位

  1. みずほ<8411> 178.3円(+2.4円)15873万株
  2. 三菱UFJ<8306> 535.6円(+11.0円)7293万株
  3. 東芝<6502> 204.2円(+0.6円)5443万株
  4. 神戸製鋼<5406> 100円(±0円)4208万株
  5. 東京電力<9501> 594円(-13円)3458万株

売買代金上位

  1. 日経レバE<1570> 11450円(+260円)1772億円
  2. トヨタ<7203> 6154円(+178円)571億円
  3. ソフトBK<9984> 5732円(-9円)416億円
  4. 三菱UFJ<8306> 535.6円(+11.0円)386億円
  5. ソニー<6758> 2743.5円(+111.5円)359億円

相場概況

※外国証券の寄付前の注文状況…売り650万株/買い1140万株

本日の東京マーケットは日経平均株価が4日ぶりに上昇、210円(1.26%)高の1万6852円で取引終了です。

昨晩のNYダウが36ドル高となり、円相場が1ドル=113円台後半の円安に進行したこと、更に原油価格が3ヶ月ぶりの高値水準まで上昇したことを好感して朝方から買いが先行。本日は注目のECB理事会が開催され、追加緩和への期待感も買いを誘い、引けにかけてジリジリと上げ幅を広げています。

尚、大津地裁が昨日に関西電の高浜原子力発電所3・4号機運転差し止めを命じたことを受け、原発事業の先行き不透明感から電力株は軒並み下げています。売買代金は概算2兆431億円、上海総合指数は57ポイント(2.0%)の大幅安で2804です。

業種別では、紙パ、ゴム、繊維、自動車、小売、機械、海運などが高く、一方で電力ガス、不動産が下げています。

日経平均株価 5分足(SBI証券提供)

個別銘柄では、民泊関連としてハウスドゥが4日連続高、225円高の3530円と大幅高です。訪日外国人などの旅行者を一般住宅に有料で泊める民泊事業に関し、インターネット旅行会社との業務提携を検討すると発表。テーマ性がある材料だけに物色の矛先が向かっています。

マウスの作成受託や遺伝子解析などを手掛けるバイオベンチャーのトランスジェニックが大幅高、83円高の802円となっています。米国バイオ企業と研究用マウスの全世界における独占販売契約を締結したと発表。海外展開による中長期的な収益拡大を期待した買いが入っています。

脳神経系疾患向けに再生細胞薬を開発するサンバイオが62円高の1022円と大幅高。米子会社が脳梗塞の治療薬として開発する細胞医薬品について、フェーズ2b(第二臨床後半)試験を始めたと発表。新薬開発が順調に進んでいるとして買いが入っています。

浄水器やアルカリイオン整水器を製造販売するOSGコーポが38円高の791円と値を飛ばしています。昨日の引け後に17年1月期の連結純利益が前期比31%増となる見通しと発表。国内と中国で取り扱い販売店を広げており、好業績を好感した買いが入っています。

経済財政諮問会議で会社員の副業促進が提言される可能性があると伝わり、商機拡大に繋がるとの見方から人材サービスを手掛ける企業の一角が上昇。テンプHDが92円高の1446円、パソナGが30円高の713円となっています。

その他、台湾のスマートフォン大手の宏達国際電子と業務提携と報じられたグリーが46円高の597円、映画の東映が41円高の886円、水産最大手のマルハニチロが46円高の2267円、日本M&Aが120円高の5950円、小田急直系でバス保有台数は西日本鉄道と双璧の神奈川中央交通が57円高の700円と値を飛ばしています。

本日の新高値銘柄は、日新製糖、シップヘルス、日新電機、ホーチキ、壱番屋、ヤマハ、アークランド…等々です。

Next: 主な投資判断/経済指標等の結果/投資部門別株式売買状況/SQって何?



主な投資判断

[クレディS証券]

新 規 A(3861)王子HD 570円
据置き A(4922)コーセー 14,500→13,200円
引上げ B→A(7269)スズキ 3,950→3,600円
引下げ A→B(7211)三菱自 1,300→900円
据置き C(5332)TOTO 3,900→3,100円

[野村証券]

据置き A(3382)セブン&アイ 6,000→5,900円
引下げ A→B(9503)関西電力 1,710→1,330円

[三菱UFJMS証券]

据置き A(5110)住友ゴム 1,850→ 2,000円

[大和証券]

新 規 1(6744)能美防災 1,800円

[ゴールドマンS証券]

据置き 2(6146)ディスコ 13,100→13,000円
据置き 4(6305)日立建機 1,270→ 1,370円

※3段階評価はA~C、5段階評価は1~5にて表記
※投資判断を再開した場合は新規と記載
※価格は各証券会社が判断する妥当株価

本日の経済指標等の結果

企業物価

日銀が発表した2月の企業物価指数は前年同月に比べ3.4%の下落。11カ月連続の前年割れで、下落率は市場予想(3.3%)をわずかに上回りました。

オフィス空室率

2月の東京都心オフィス空室率は前月比0.03ポイント上昇の4.04%で、10カ月ぶりに空室率が上昇(市況が悪化)しました。ただ、上昇幅は小さく、平均賃料は26カ月連続で上昇しており、需給は引き続き引き締まった状態にあります。

対内証券売買契約等の状況(財務省集計)

2月28日~3月5日
海外投資家 -1385億円(-1兆0158億円)※9週連続売り越し

投資部門別株式売買状況(東証集計)

3月第1週(2月29~3月4日、日経平均826円上昇・週間ベース)

個人投資家:-1989億円(-417億円)※2週連続売り越し
海外投資家:-954億円(-4081億円)※9週連続売り越し
事業法人:-293億円(+188億円)※5週ぶり売り越し
信託銀行:+2813億円(+3848億円)※15週連続買い越し

※投資部門別売買状況で、「事業法人」は企業の自社株買い等、「信託銀行」は年金資金等の売買動向を示します。

「SQ」って何?

この時期の市場で必ず話題になる「SQ」について簡単に説明させていただきます。

まず、機関投資家等が行う取引で、主に指数間の価格の開きを利用して値ザヤを稼ぐ「裁定取引」というものがあります。

現物価格と先物の価格には本来理論的な価格差がありますが、実際の価格差が理論的な価格差よりも大きくなったり小さくなったりした場合、割安な方を買い、割高な方を売って利益を得ます。これが「裁定取引」で、「サヤ取り」または「アービトラージ」とも呼ばれます。

ちなみにオプション取引では毎月決済が行われ、先物は3、6、9、12月の年4回のみとなっています。ともに第2木曜日が取引最終日で、それまでに決済されなかった未決済の建玉(たてぎょく)については、翌金曜日の最終決済期日の清算値にて強制決済が行われます。

この時の清算値が「スペシャル・クォーテーション」で、略して「SQ」と呼ばれます。日本語では「特別清算指数」と訳されますが、一般的には特別清算指数を「SQ値」、最終決済当日(第2金曜日)を「SQ日」といった使い方をします。オプションと先物の清算日が重なる3、6、9、12月の清算日を特に「メジャーSQ」と呼ぶ場合もあります。

裁定取引で「先物売り・現物株買い」のポジションが組まれている場合、SQ算出時には先物などが清算され、現物株には売りが出ます。いわゆる「裁定解消売り」です。

反対に「先物買い・現物株売り」のポジションが清算される際は現物買いにつながります。

そうしたこともあって、SQが近づきますと思惑絡みの売買が活発になり、不安定な相場展開となるケースが多々あります。

また、メジャーSQとなる3、6、9、12月の第2金曜日は、日々の商いに加え、裁定取引の清算に絡む売買が重なるため出来高が膨みます。

「ブラックフライデー」日本版?

政府と経団連は、今秋から冬にかけて全国の百貨店や商店街による大規模なセールの実施を呼びかける調整に入った模様です。米国などで定着する年末商戦「ブラックフライデー」(黒字の金曜日)の日本版としたい考えです。

アメリカでは感謝祭(11月第4木曜日)の翌日の金曜日に小売店がこぞって大規模なセールを催すため大勢の客が押し寄せ、店側は儲かって黒字になることから11月第4金曜日を「ブラックフライデー(黒字の金曜日)」と呼びます。数年前からはイギリスでも始まり、昨年は韓国でも実施されています。

【関連】日本債券市場への危機意識~超長期債を中心とする乱高下は何を示すか=久保田博幸

女性のための株式投資』(2016年3月10日号)より
※太字はMONEY VOICE編集部による

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