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若者の意識調査「日本は良くなる」はわずか9.6%、なぜ米中韓と比べて異常に悲観的?=矢口新

日本を含む9カ国を対象にした「18歳の意識調査」で、日本の若者が極めて将来に悲観的で受け身であることが分かった。実に4割が「夢がない」と答えている。(『相場はあなたの夢をかなえる —有料版—』矢口新)

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※本記事は、矢口新氏のメルマガ『相場はあなたの夢をかなえる —有料版—』2020年1月14日号の一部抜粋です。ご興味を持たれた方はぜひこの機会に今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。信済みバックナンバーもすぐ読めます。

プロフィール:矢口新(やぐちあらた)
1954年和歌山県新宮市生まれ。早稲田大学中退、豪州メルボルン大学卒業。アストリー&ピアス(東京)、野村證券(東京・ニューヨーク)、ソロモン・ブラザーズ(東京)、スイス・ユニオン銀行(東京)、ノムラ・バンク・インターナショナル(ロンドン)にて為替・債券ディーラー、機関投資家セールスとして活躍。現役プロディーラー座右の書として支持され続けるベストセラー『実践・生き残りのディーリング』など著書多数。

若者たちだけじゃない?なぜ日本全体が悲観的になっているのか…

日本の若者の4割「夢がない」

日本財団が日本を含む9カ国の17〜19歳の若者各1,000人に対し、2019年9月下旬〜10月上旬に行った「18歳意識調査」で、日本の若者が極めて悲観的で受け身であることが分かった。

対象国はインド、インドネシア、韓国、ベトナム、中国、イギリス、アメリカ、ドイツ、そして日本だ。

以下にその結果のまとめを引用する。

結果は、たとえば「将来の夢を持っている」について、他国が「すべて80%以上」のなかで日本は60.1%、「自分で国や社会を変えられると思う」も他国に比して突出して低い18.3%(アメリカ 65.7%)というものだった。

また「自分の国の将来は良くなる」と答えたのはわずか9.6%(中国 96.2%)など、驚くべき数字となった。<中略>

今回の調査の結果で、「自分を大人」「責任ある社会の一員」と考えている日本の若者は約30〜40%と、他国の3分の1から半数近くにとどまり、「将来の夢を持っている」「国に解決したい社会課題がある」との回答も、他国に比べ30%近く低い数字となっている。

さらに「自分で国や社会を変えられると思う」は5人に1人、日本以外ではもっとも低い韓国と比べても半数以下であった。

また国の将来については「良くなる」の回答率9.6%は9カ国中最低、トップの中国(96.2%)の実に10分の1だ。逆に「悪くなる」の約38%は9カ国中トップだった。

出典:「国や社会に対する意識」18歳調査。日本と世界の回答に驚異的乖離 – Forbes JAPAN(2020年1月13日配信)

こうした悲観的、無力感、受け身といった日本人の「特質(?)」はどこから来たものだろうか?

Next: 若者たちだけじゃない? 日本全体が悲観的になっている…



日本全体が悲観的になっている

いろいろな見方があると思うが、例えば、経済問題はもとより、原発問題や、米軍基地問題、政治的腐敗、信頼できない野党などをこれでもかと見せられていれば、こうした悲観的、無力感、受け身といったことが、若者たちだけでなく、私自身にも当て嵌まるのだ。

これは前述の参照ページを見れば分かるが、程度の差こそあれ、大きな米軍が駐在している国に顕著な傾向だ。

第2次大戦に日本軍が行ったことを支持するわけではないが、東南アジア諸国の植民地時代に、それらの国々の「悲観的、無力感、受け身」といった「特質(?)」を打ち砕き、民族的な誇りを回復させたのが日本であったことも事実だとされている。

つまり、第2次大戦の敗戦国は、精神的に徐々に植民地化されてきたのかも知れない。歴史を振り返ると、これが決して日本人の特質ではないのだから。

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image by:Piyato / ShutterStock.com

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相場はあなたの夢をかなえる ー有料版ー』(2020年1月14日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

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