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首相補佐官の呆れた言い訳で露呈した、コロナ「非公表」検査の存在。また隠蔽か?

国民や企業に「痛み」を求めるならば、政府が率先して規範を示すべきではないだろうか。安倍首相の側近である秋葉賢也首相補佐官の行動に、批判が殺到している。

安倍首相が新型コロナウイルスの感染拡大を抑止するため、大規模イベント等の自粛を呼びかけた26日の夜に、国民の規範となるべき首相補佐官が地元仙台市で政治資金パーティーを開催していたことを共同通信時事通信産経新聞朝日新聞など報道各社が伝えた。あろうことか、政府の専門家会議が感染拡大リスクが高いと発表していた立食形式のパーティーだったという。

秋葉氏は27日の取材で「規模を縮小して開催した」と説明しているが、それでも支援者ら200〜300人が参加している。十分“大規模”なイベントだ。また、「総理が国民に対して、3月15日まで(大規模イベントの開催の)自粛を要請したのは、26日午後。私のパーティーは夕方に予定されていたため、物理的に中止という選択肢はなかなか難しかった」(朝日新聞)という言い訳は、「エンタメ業界の損害は数百億円規模に上る」(スポーツ報知)との見方もあるなかで、当日になってライブの中止を発表したEXILE、Perfumeなどのアーティストやその関係者、ファンに向けた説明にはならない。

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さらに「非公表の東北6県のウイルス検査実績を開催の根拠にした」(共同通信)とも語っているが、これについては「職権乱用ではないのか」「なぜ公表しないのか」「公私混同ではないのか」という批判が上がる一方、「感染者数や検査数を国が偽っているのではないか」「正規の検査手続き以外で国が検査を実施しているのではないか」などという疑惑を生じさせている。

また首相補佐官一人が感染することで、首相やその他の官僚に慢延していくことも考えられる。中枢機関が麻痺するという最悪のシナリオが思い浮かばないものなのだろうか。

秋葉氏は「今日もパーティーをやっている議員もいるし、26日には(同じ宮城県選出で元防衛相の)小野寺(五典)議員も感染者が出ている東京でもやっている」と見苦しい言い訳もしているが、むしろ「物事の良し悪しのできない官僚ばかりです」と自ら吹聴して回っているようなものだ。

安倍首相は28日の衆院予算委員会で「基本方針の趣旨を踏まえ、開催の適否も含め慎重に判断すべきだった」と苦言するに留めているが、未曾有の事態の指揮を取るのが、このようなお気楽政府だと思うと背筋が寒くなってしまう。

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source:共同通信時事通信産経新聞朝日新聞スポーツ報知
image by: 秋葉けんや活動報告

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