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中国のオンライン教育はここまでスゴい!コロナ休校で世界に取り残される日本の教育=シバタナオキ

新型コロナウイルスの感染が世界規模で拡大しており、実体経済や教育現場に大きな影響を及ぼしています。中国を含め各国の教育機関が閉鎖され、日本においても、3月2日から全国の小中高等学校に一斉休校するよう要請されました。今回は、そんな中で教育現場を支えている中国のオンライン教育の実態や、ビジネスとして成長している要因を取り上げたいと思います。(『決算が読めるようになるノート』シバタナオキ)

(※筆者注:この記事はKimmyさんとの共同制作です。Kimmyさんは中国語に堪能なので、中国語で書かれた記事やリサーチデータから、まだあまり日本で知られていないワクワクするビジネスや中国で話題のテーマをご紹介くださいます。)

※本記事は有料メルマガ『決算が読めるようになるノート』2020年3月24日号の抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:シバタ ナオキ
AppGrooves / SearchMan共同創業者。東京大学大学院工学系研究科技術経営戦略学専攻 博士課程修了(工学博士)。元・楽天株式会社執行役員(当時最年少)、元・東京大学工学系研究科助教、元・スタンフォード大学客員研究員。

「授業を止めても学びは止めない」中国のオンライン教育

中国では、コロナウイルスの影響は冬休み明けに学校が全部閉鎖されたものの、政府が「停課不停学(授業を止めても学びは止めない)」方針を宣言し、各教育機関がオンライン上での授業を開始しました。

その恩恵を受け、教育・学習アプリ全体のDAU(1日あたりのアクティブユーザー)は、2020年冬休み前(2020/1/2~1/8)の8,700万人から、冬休み後(2020/2/3~2/9)の1億2,700万へと46%増加しました。

その中でも、幼稚園から高校終了(12年生/高校3年生)までの教育を示す「K12教育」のDAUが大きく伸びており、冬休み前後において2,381万人増加しています。上図のアプリ全体における冬休み後のDAU増加数ランキングを見ると、仕事効率化アプリ、オンラインビデオアプリに次いでK12教育が3位に食い込んでいます。
参考:教育学習アプリおよびK12教育のDAU増加数 – 36kr(2020年2月18日)

コロナウイルスの影響を受けて、教育アプリだけでなく、大手IT企業もこぞってオンライン教育に参入しています。

例えば、Alibabaのオフィス用管理ツール「Ding Talk」は「オンライン授業」機能を緊急で追加し、102人までがオンラインビデオに同時参加出来る機能や、出欠管理や通知機能などを無償提供し、多くの教育機関で採用されています。(その結果、休みたくても休めないと学生の恨みを買い、星1の低評価が殺到しました)

Next: 実はコロナウイルスが流行る前にも、中国のオンライン教育市場は成長領域――



毎年20%成長し続ける中国のオンライン教育市場

実はコロナウイルスが流行る前にも、中国のオンライン教育市場は成長領域として注目されていました。

中国のコンサルティングファームである前瞻産業研究院の研究報告によると、2019年のオンライン教育のユーザーは2.59億人、市場規模は約2.4兆円 (1,596億元)と大きな市場になっています。

市場規模だけに着目すると、2016年の約1.1兆円 (732億元) から毎年20~30%以上伸びていることが分かります。
参考:中国オンライン教育の市場規模 – qianzhan(2020年3月3日配信)

その中でも、特に中国のK12(幼稚園から高校終了まで)オンライン教育の市場が大きく増加しており、同コンサルティングファームの報告によると、2017年には約4,481億円(299億元)と対前年比で52%も伸びています。

2017年におけるオンライン教育市場全体に占める割合は31%ですが、今後も大きく成長していくことが見込まれています。
参考:中国のK12オンライン教育の市場規模 – qianzhan(2019年1月2日配信)

Next: 一方、日本のオンライン教育の市場規模は、矢野経済研究所の予測によると――



日本のオンライン教育市場は中国の10分の1

一方、日本のオンライン教育の市場規模は、矢野経済研究所の予測によると2019年で2,279億円で、中国の市場規模の方が約10.5倍も大きくなっています。

また、成長率は前年の2018年(見込み数値)に対して4.3%程度となっています。中国の人口スケールを加味すると市場規模の差は妥当だと感じますが、成長率を比較すると中国市場が急成長していることは明白です。
参考:矢野経済研究所「国内eラーニング市場」(2019年4月9日配信)

日本では、リクルートが運営する「スタディサプリ」、スタディプラスが運営する「Studyplus」、ベネッセが提供する「Udemy」等のオンライン教育サービスがありますが、日本のサービスが今後成長していくにあたってどのような戦略を取るべきでしょうか。

今回は、中国でオンライン教育サービスを提供している企業「Koolearn Technology」を一例として、「ヒト・モノ・カネ」の3つの観点から中国のオンライン教育の成長背景を深掘りしていきたいと思います。

この記事は、中国のオンライン教育事情に興味のある方、EdTech全般に興味のある方、オンラインサービスのマーケティングに携わっている方に最適な内容になっています。

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オンライン教育の成功要因の答え

オンライン教育の先駆者「Koolearn Technology」

「ヒト」=●●のユーザーを中心にターゲティング

「モノ」=交流できる●●+相談できる●●

「カネ」=●●から繋がる低い●●コスト

まとめ

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『決算が読めるようになるノート』 2020年3月24日号『コロナウイルス対策で大活躍!中国のオンライン教育の成功要因とは?』より抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

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