米ドル円は上昇トレンドの上昇局面。下落局面への転換価格は、終値で108円05銭を割り込むことである――正五角形の黄金比率で相場を読み解く「ペンタゴンチャート」の第一人者・川口一晃氏による最新の各通貨ペア分析をお届けします。(☆ペンタゴンチャート分析<為替編>)
※本記事は『☆ペンタゴンチャート分析<為替編>』(2020年6月7日号)の一部抜粋です。興味を持たれた方はぜひこの機会に今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。本稿で割愛したビットコインの展望もすぐ読めます。
ペンタゴンチャートの見方
(1)ローソク足(値段)は各辺に沿って動いたり、各点に引き寄せられる
(2)各点が変化日になる
(3)各点に引き寄せられたもののその点に到達できなかった場合には反転する
(4)中心点の上方を通過すれば次のペンタゴンは上方か真横、下方を通過すれば真横か下方に付く
(5)時間の逆行は起きてはいけないこととされている
米ドル、ユーロ、豪ドル、ポンド 各通貨ペアチャート分析
米ドル/円 高値を狙うか
<先週の動き>
107円台後半の水準でもち合っていたドル円だが、上値抵抗線であったADラインを越えると上げ足を速め右肩上がりのACラインに到達した。
次の注目日は、6月11日前後である。
A点水準:約108円75銭
B点水準:約113円25銭
C点水準:約110円50銭
D点水準:約106円
<今週のポイント>
堅調な展開が続くのであれば、右肩上がりのACラインに沿ってC点水準を目指すことが考えられる。すなわち110円台に乗せていくことが期待される。逆に、右肩下がりのCDラインが上値抵抗線になる可能性も残っている。
先週末にかけてB点が位置する時間帯を通過した。したがって、週明けに流れが変わる可能性がある。また、今週末にかけてはC点が位置する時間帯にも到達する。故に、今週は相場の流れに翻弄される可能性があるが、ACラインやCDラインとの位置関係を参考にしたい。
<現在の相場状況>(基本のポジションとロスカットを含めた転換価格を提示)
上昇トレンドの上昇局面である。
下落局面への転換価格(売りシグナル及びロスカット)は、終値で108円05銭を割り込むことである。
<今週のメインシナリオ>
堅調な展開が続いている。上値抵抗線として存在していたADラインを越えてきた。また、右肩上がりのACラインに引き寄せられているからだ。この場合、110円台乗せからC点を窺う可能性がある。
<サブシナリオ>
上値の重たい展開に移行する可能性も出てきた。B点およびC点が位置する時間帯を通過することで流れが変わりやすい。また、上値抵抗線CDラインが控えているからだ。この場合、108円を割り込んでいくことになろう。
ユーロ/米ドル ど真ん中の時間帯を通過
<先週の動き>
もち合いを上放れ、右肩上がりのBCラインに沿って推移。そして、先週末にC点が位置するペンタゴンのど真ん中の時間帯にそのC点に到達した。
次の注目日は、6月17日前後である。
A点水準:約1.17ドル
B点水準:約1.10ドル
C点水準:約1.13ドル
<今週のポイント>
ペンタゴンのど真ん中の時間帯にあたるC点に到達したことで、流れが変わるのか否かがポイントになる。特に戻り高値を示現後にC点で陰線が出現している。
堅調な展開を維持するのであれば、右肩上がりのCEラインが下値支持線になることが期待される。逆に、上値の重たい展開に移行するのであれば、CEラインを割り込み、右肩下がりのCDラインに絡んだ動きになることが考えられる。
<現在の相場状況>(基本のポジションとロスカットを含めた転換価格を提示)
上昇トレンドの上昇局面である。
下落局面への転換価格(売りシグナル及びロスカット)は、終値で1.106ドルを割り込むことである。
<今週のメインシナリオ>
堅調な展開が続く可能性はある。右肩上がりのBCEラインに沿って上昇が続いている。現水準であれば、CEラインが下値支持線になることが期待される。そして、上値抵抗線であったACラインを越えてきているからだ。この場合、1.15ドルを試すことが考えられる。
<サブシナリオ>
上値の重たい展開に移行する可能性がある。先週末にペンタゴンのど真ん中の時間帯にあたるC点に到達した。したがって、C点が位置する時間帯が変化日になる可能性がある。また、C点にかけて戻り高値を示現した後に陰線が出現しているからだ。この場合、1.10ドルを試す動きになっていこう。
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ユーロ/円 節目を越える
<先週の動き>
右肩上がりのCEラインに沿って推移したのだが、ほぼD点が位置する時間帯より大きく上昇。節目の水準でもあり上値抵抗線であったBEラインを越えてきた。
次の注目日は、6月19日前後である。
A点水準:約131円
B点水準:約123円
D点水準:約118円50銭
<今週のポイント>
堅調な展開が続くのであれば、下値支持線となったBEラインを割り込むことなく推移し、上値抵抗線であるAEラインを越えていくことが期待される。
流れが変わる可能性がある。上値抵抗線AEラインが控えている。しかも、そのAEラインの下方で上ヒゲの長い同事線に近いローソク足が出現しているからだ。
<現在の相場状況>(基本のポジションとロスカットを含めた転換価格を提示)
上昇トレンドの上昇局面である。
下落局面への転換価格(売りシグナル及びロスカット)は、終値で119円90銭を割り込むことである。
<今週のメインシナリオ>
堅調な展開が続いている。D点が位置する時間帯を通過した後も上昇が続き、上値抵抗線BEラインを越えてきた。であるから、BEラインを割り込んだとしても右肩上がりのCEラインが真下に控えているからである。この場合、AEラインを越えて125円を越えていくことが考えられる。
<サブシナリオ>
上値の重たい展開に移行する可能性がある。右肩下がりのAEラインが上値抵抗線として控えている。しかも、現ペンタゴンの中心点の下方を通過していることから、AEラインを越えていく確率が低いと考えられる。そして、そのAEラインの下方で上ヒゲの長い同事線が出現しているからだ。この場合、CEラインを割り込み120円を割り込んでいくことになろう。
豪ドル/円 コロナ前の高値を更新
<先週の動き>
先週初めにB点が位置する時間帯にかけてADラインから上放れ大きく上昇。ACラインに引き寄せられた。その後も右肩上がりのACラインに沿って推移をしている。
次の注目日は、6月11日前後である。
A点水準:約71円75銭
C点水準:約76円50銭
<今週のポイント>
堅調な展開が続くのであれば、右肩上がりのACラインに沿って推移していくことが理想的である。
上値の重たい展開に移行するのであれば、上値抵抗線BCDラインが控えていることから、このBCDラインに沿って推移していくことが考えられる。
<現在の相場状況>(基本のポジションとロスカットを含めた転換価格を提示)
上昇トレンドの上昇局面である。下落局面への転換価格(売りシグナル及びロスカット)は、終値で72円90銭を割り込むことである。
<今週のメインシナリオ>
上昇トレンドが続いている。右肩上がりのACラインが下値支持線となっている。また、B点が位置する時間帯以降も上昇が続いているからだ。この場合、77円台に乗せていくことになろう。
<サブシナリオ>
上値の重たい展開に移行する可能性もある。上値抵抗線BCDラインが控えている。また、週央にC点が位置する時間帯を通過することで流れが変わる可能性があるからだ。この場合、CDラインに絡みながら、ADライン水準を試しに行くことが考えられる。
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ポンド/円 高値を試す
<先週の動き>
B点が位置する時間帯より大きく上昇。しかも、右肩上がりのBCラインに沿って上昇が続いている。
次の注目日は、6月10日前後である。
A点水準:約142円50銭
B点水準:約132円
<今週のポイント>
このまま堅調な展開が続くのであれば、右肩上がりのBCラインに沿ってC点を試すことが期待される。逆に、BCラインを割り込むとBDラインに引き寄せられることになろう。
週央にC点が位置する時間帯を通過する。したがって、流れが変わるのか否かがポイントになってくる。
<現在の相場状況>(基本のポジションとロスカットを含めた転換価格を提示)
上昇トレンドの上昇局面である。下落局面への転換価格(売りシグナル及びロスカット)は、終値で134円10銭を割り込むことである。
<今週のメインシナリオ>
堅調な展開が続く可能性がある。B点が位置するペンタゴンのど真ん中より上昇している。右肩上がりのBCラインに沿って推移をしている。そして、戻り高値を更新しているからだ。この場合、C点水準を窺う動きになっていこう。
<サブシナリオ>
上値の重たい展開に移行する可能性も残っている。C点が位置する時間帯が変化日となり、流れが変わる可能性がある。また、上値抵抗線ACラインが控えていることに加え、先週末のローソク足の上ヒゲが長くなっているからだ。この場合、BDラインを割り込み134円台に入ることが考えられる。
※本記事は『☆ペンタゴンチャート分析<為替編>』(2020年6月7日号)の一部抜粋です。興味を持たれた方はぜひこの機会に今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。
『☆ペンタゴンチャート分析<為替編>』(2020年6月7日号)より
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