今回の特徴は大幅な反発上昇だ。報道によると経営者を含め世界の富裕層の資産は約62兆円増えたそうだ。格差は一段と広がっている。こうした動きは、まさしくナスダックが牽引した形でのマネーゲームと言っても過言ではないであろう――正五角形の黄金比率で相場を読み解く「ペンタゴンチャート」の第一人者・川口一晃氏による最新分析をお届けします。(『☆ペンタゴンチャート分析<株式編>』)
※本記事は『☆ペンタゴンチャート分析<株式編>』(2020年6月7日号)の一部抜粋です。興味を持たれた方はぜひこの機会に今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。本稿で割愛したビットコインの展望もすぐ読めます。
ペンタゴンチャートの見方
(1)ローソク足(値段)は各辺に沿って動いたり、各点に引き寄せられる
(2)各点が変化日になる
(3)各点に引き寄せられたもののその点に到達できなかった場合には反転する
(4)中心点の上方を通過すれば次のペンタゴンは上方か真横、下方を通過すれば真横か下方に付く
(5)時間の逆行は起きてはいけないこととされている
黄金比率で読み解く、日経平均、NYダウ、ナスダックの見通し
日経平均株価 これほどまでの上昇
先週のレポートではABラインに注目した。ABラインを越えている状態というのは「時間の逆行」と言い、ペンタゴンチャート上はあってはならないこととされている。したがって、ABラインの内側に戻ってくることが期待された。実際には上昇が続き、ABラインの内側に戻ることなく時間の逆行が続いている。
次の注目日は6月9日前後である。
A点水準:約20,700円
C点水準:約22,300円
今週のポイントは、時間の逆行が成立するのかということである。
<あくまでも個人的見解>
B点に注目したい。B点が位置する時間帯までにB点水準以下、すなわちABラインの内側に戻ることが出来るのか否かがポイントである。時間の逆行が成立したのであれば、ペンタゴンチャートを描き直すことになる。サブプライムローン、リーマンショックそして東日本大震災と大きな価格変動の中でも時間の逆行が成立することなく推移した。
今回の特徴は大幅な反発上昇である。当然、過去の暴落時の後も反発上昇はあったのだが、安値からの上昇で作図上画面がはみ出す、つまり現在値を表示するために安値を画面から切り取り作図をするという作業を複数回強いられるということはなかった。それだけ今回の反発上昇のエネルギーは強力であるということだ。
なお、報道によると経営者を含め世界の富裕層の資産は約62兆円増えたそうだ。格差は一段と広がっている。こうした動きは、まさしくナスダックが牽引した形でのマネーゲームと言っても過言ではないであろう。
<トレンドのポイント(長期)>
上昇トレンドの上昇局面である。
<あくまで参考売買ポジション(短期)>(利益を保証するものではなく取扱いに注意)
現在は、買いポジション。
売りポジションへの変更は、21,600円を終値で割り込むことである。
<現在のシナリオ>
上昇トレンドが続いている。ABラインが下値支持線となり、C点が位置する時間帯を通過した後も上昇が続いている。BDラインが下値支持線にもなることが考えられる。したがって、時間の逆行が成立し23,000円台に乗せていくことが考えられる。
<第2シナリオ>
上値の重たい展開に移行する可能性はある。B点が位置する時間帯までにABラインの内側に戻る可能性があるからだ。
Next: ニューヨーク・ダウ どこまで上昇するのか~米国市場分析
ニューヨーク・ダウ どこまで上昇するのか
先週のレポートでは、ABラインに注目した。右肩下がりのABラインに到達することで流れが変わるのか否かがポイントになったからだ。実際には、ABラインに到達した後も上昇が続き、上値抵抗線のACラインを越えただけでなく、ADラインの上方で取引を終えている。
次の注目日は6月11日前後である。
A点水準:約27,000ドル
B点水準:約23,200ドル
C点水準:約25,500ドル
今週のポイントは、上昇はまだ続くのかということである。
<あくまでも個人的見解>
AEラインに注目したい。上値抵抗線であるAEラインを越えると「時間の逆行」状態となる。したがって、ここからの上昇は限定的と考えることができるからだ。すなわち、徐々に上値が重たくなる可能性があるということだ。
<トレンドのポイント(長期)>
上昇トレンドの上昇局面である。
<あくまで参考売買ポジション(短期)>
現在は、買いポジション。
売りポジションへの変更は、25,300ドルを終値で割り込むことである。
<現在のシナリオ>
堅調な展開が続いている。A点が位置する時間帯を通過した後も上昇が続いている。真横に新しいペンタゴンが描き足された後も上値抵抗線ACラインおよびADラインを越えてきているからだ。この場合、右肩上がりのAEラインに沿って28,000ドルを目指す動きになっていこう。
<第2シナリオ>
上値が重たくなる可能性もある。AEラインが強い上値抵抗線になることが考えられる。また、B点が位置する時間帯が変化日となり流れが変わる可能性があるからだ。この場合、ACライン意識した動きになっていこう。
Next: ナスダック 最高値を更新~米国市場分析
ナスダック 最高値を更新
先週のレポートでは、B点に注目した。ペンタゴンのど真ん中の時間帯にあたるB点を通過することで、流れが変わるのか否かがポイントになったからだ。実際には、流れは変わることなく、逆に加速することで最高値を更新してきた。
次の注目日は6月12日前後である。
今週のポイントは、最高値を更新の動きは続くのか否かということである。
<あくまでも個人的見解>
BDラインに注目したい。堅調な展開が続くのであれば、右肩上がりのBDラインに沿って推移していくことが求められるからだ。逆に、BDラインを割り込んでしまうのであれば、上値の重たい展開に移行することが考えられる。
<トレンドのポイント(長期)>
上昇トレンドの上昇局面
<あくまで参考売買ポジション(短期)>
現在は、買いポジション。
売りポジションへの変更は、9,300ポイントを終値で割り込むことである。
<現在のシナリオ>
上昇トレンドが続いている。A点が位置する時間帯以降、そしてB点が位置するペンタゴンのど真ん中の時間帯を通過した後も上昇が続いている。右肩上がりのBDラインが下値支持線として控えているからだ。この場合、9,900ポイント乗せから10,000ポイント窺う動きになっていこう。
<第2シナリオ>
上値の重たい展開に移行する可能性も残っている。右肩下がりの上値抵抗線CDラインが控えている。また、C点が位置する時間帯が変化日となる可能性もあるからだ。この場合、BDラインを割り込み、B点水準をも割り込んでいくことになろう。
※本記事は『☆ペンタゴンチャート分析<株式編>』(2020年6月7日号)の一部抜粋です。興味を持たれた方はぜひこの機会に今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。本稿で割愛したビットコイン・個別銘柄の展望もすぐ読めます。
『☆ペンタゴンチャート分析<株式編>』(2020年6月7日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
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