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株価急落でもコロナバブルは終わらない。夏までに日経平均2万4,000円へ=藤井まり子

6月11日のアメリカ株式市場は、ダウで言えば1,862ドル(6.90%)の大幅下落でした。これでも、「コロナバブルPart1」は弾けたわけではありません。この急落は「押し目買いのチャンス」でしょう。(『藤井まり子の資産形成プレミアム・レポート』藤井まり子)

※本記事は有料メルマガ『藤井まり子の資産形成プレミアム・レポート』2020年6月12日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にご購読をどうぞ。当月配信済みのバックナンバーもすぐ読めます。

コロナバブルはまだ終わらない

簡単に結論だけ先に述べます。

・ハイパー過剰流動性に支えられて、「コロナバブルPart1」はまだまだ続いています。

・この「コロナバブルPart1」は、ハイパー過剰流動性と個人トレーダーたちの超楽観主義に支えられた「マネーゲーム」です。

・6月11日、アメリカ株はダウで言えば1,862ドル(およそ6.90%)の急落を演じました。

・昨日のアメリカ株の急落の一番の理由は、今後とも失業率が高止まっている結果、秋の大統領選挙での「トランプ大統領の再選」が危ぶまれるようになったことでしょう。トランプ再選が無理で、次期大統領がバイデン氏となれば、アメリカ株式市場は5~6%下落すると予測されています。

ということは、今回のアメリカ株の急落は、「絶好の押し目買いのチャンス」である可能性が高いです。

今後は、ドル安が始まりそうなので、TOPIXやTOK以外にも、VWOやVTも上昇すると私は見ています。引き続き、おそらく7月か8月までに、内外の株式市場は直近の最高値を試してゆくことでしょう。

最高値とは、S&P500ならば3,400ポイント、ダウならば2万9,500ドル、日経平均ならば2万4,100円あたりです。

「押し目買い」のチャンスが来た?

この「コロナバブルPart1」には、乗っかったほうが得策だと私は考えます。

この「コロナバブルPart1」は、早ければ7月、遅ければ8月あたりに、いったんは史上最高値を更新して、その後、調整に入るかもしれません(史上最高値圏を更新したら、達成感から利益確定の嵐に押され、株価は5%~10%くらいの調整は起きるのでは?)。

秋以降、内外の株式市場は再び「新しく生まれる夢物語」に支えられて再び上昇し始めて、
「コロナバブルPart2」が始まるのでは?

バブルには、踊らにゃ損損です。各自リスク許容度の範囲内で、この「コロナバブル」に乗っからない手は無いと思います。腕に覚えのある人は、「超短期のバブル」と割り切って、この「バブルPart1」に乗っかって行っても良いかもです。

虎視眈々と「バブルPart1」が夏場(?)に幾度か調整するのを待って、その時にザックリ買い増すのも良しかもです。

なにはともあれ、「コロナバブル」は幾度も幾度も調整を繰り返しながら、エンドレスに続くことでしょう。ここからは現状の解説をしていきます。

Next: コロナバブルPart1は「マネーゲーム」の要素が強いです。ハイパー過剰――



まだ「コロナバブルPart1」は弾けていない

「コロナバブルPart1」は「マネーゲーム」の要素が強いです。

ハイパー過剰流動性の中では、まずはあり得ないような「夢物語」でさえも、バブルを生まれ安くなっています。

昨日6月11日のわずか1日だけで、アメリカ株式市場は、ダウで言えば、わずか一日で1,862ドルも下落しました。およそ6.90%もの急落でした。

今回の急落の原因として、専門家の多くは「6月10日のFOMC決定の中身があまりにも想定の範囲内だったので、デイトレーダーたちが利益確定に走ってしまった」とか、「アメリカ国内の一部の都市での感染第二波の兆しが表れた」などを挙げています。

それは間違いです。

一番の理由は、今後ともアメリカ国内の失業率が高止まってしまう結果、秋の大統領選挙での「トランプ大統領の再選」が改めて危ぶまれるようになったことでしょう。

トランプ再選が無理で、次期大統領がバイデン氏となれば、アメリカ株式市場は5~6%下落すると予測されています。

ということは、今回のアメリカ株の急落は、「絶好の押し目買いのチャンス」である可能性が高いです。

昨日株価の急落を受けて、ムニューシン財務長官は、「第二波が訪れてもロックダウンは行わない」「第二波が訪れて経済が失速するようならば、さらなる財政出動を行う」と発言しました。

「コロナバブルPart1を支えている夢物語」は、今回の急落においても、まだまだ弾けていないと指摘できます。

アメリカで急増する「にわか個人デイトレーダー」たち

さて、アメリカでは、今回のコロナ禍の中で、1人当たり1,000ドルの補助金がばら撒かれています。4人家族ならば、4,000ドルの補助金です。

その結果、アメリカの株式市場では「にわかの個人トレーダーたち」が数多く現れました。

5月半ば以降のアメリカ株式市場の上昇は、彼ら初心者クラスの「個人デイトレーダーたちの超楽観主義」がけん引しています。「いかにもアメリカ株式市場らしい上昇の仕方」でした。

彼らデイトレーダーたちの間では、自らを「ウォーレン・バフェットを越えた!」と自認する人物も現れたりしています。

彼らデイトレーダーたちは、すっからかんになるまで「株式市場の上昇」に賭け続けることでしょう。

すなわち、今回の急落は、「調整の始まり」ではなく、ただの「絶好の押し目買いのチャンス」だろうということです。

マネーゲームだと理解して乗っかるプロ投資家たち

さて、「コロナバブルPart1」は、

・9月までにワクチン開発に成功する
・10月になっても感染第二波は訪れない

といった、「冷静に考えれば、あり得ないような夢物語」に支えられた「マネーゲーム」です。

ゲームですから、「ワクチン開発」が9月までに成功するなんて、プロならば誰もお腹の底では信じてはいません。

信じてはいないけれども、ゲームが始まってしまったので、プロのファンドマネージャーたち「も」このゲームに乗っかっているのです。

ただし、「嘘から出た実(まこと)」というケースも想定されます。

パンデミックの中、「溢れんばかりのハイパー過剰流動性(ヘリコプターマネー)」に支えられて、さらには、1年後には訪れるであろう3~5%のインフレ時代を見越して、「コロナバブルPart1」がうなりを上げて燃えさかっているのです。

しかしながら、従来とは質量ともに桁違いの「ハイパー過剰流動性」と、これに裏打ちされた「1年後から始まるであろう3~5%のインフレ時代」を見越して、株価は「たいていの悪材料株」を乗り越えていくことでしょう。

おそらく、「9月までのワクチン開発の成功」「10月になっても第二波は訪れない」といった「期待(夢物語)」が赤裸々に消滅し始めれば、「潮が引くように」、株式市場は調整を開始することでしょう。

すなわち、7月か8月(?)には史上最高値を更新して、その後「利益確定の夏枯れ相場」が巻き起きることでしょう。

Next: 実はこの「ヘリマネによるハイパー過剰流動性」には「出口」がありません――



バブルが弾けても、次のバブルがやってくる

実は、この「ヘリマネによるハイパー過剰流動性」には「出口」がありません。

今後は、3~5%のインフレが巻き起こっても失業率が高止まりするので、中銀達は「金融引き締めが出来ない(=出口を探れない)」からです。

「Part1」が弾けても、再び「新しい夢物語」が設定されて、「バブルPart2」「Part3」「Part4」……と、バブルはエンドレスに生成されて行くことでしょう。

秋には「コロナバブルPart1」がいったん終息しても、再び「コロナバブルPart2」が生まれて、内外の株式市場は再び年末に向けて史上最高値に挑戦することでしょう。

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image by:Evan El-Amin / Shutterstock.com

藤井まり子の資産形成プレミアム・レポート』(2020年6月12日号)より一部抜粋、再構成
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

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