もう一つの横浜・傾きマンションは今。住民から届いた悲痛な叫び

 

一番悲惨なのは、A棟で、同じく未達の杭が複数本あるにもかかわらず、軽微なので、是正工事すら必要ない(但し是正工事はする様ですが)と横浜市がいい、僅か100万円の慰謝料で済ませられる予定で話が進んでいます。

 

この物件は、昨年この問題が表面化する前までは、購入価格より10年以上経過しても販売価格が2割前後上回る、とても人気の物件でした。しかし、この問題の表面化後、担保にもならない物件となってしまいました。住友不動産は、風評被害はないと言い切っていますが、だれが、是正工事後にこの物件を以前の高い価格で買うでしょうか。

 

しかも、建替えた「Bの南棟」は3~4年後には新築物件、その他は築15~16年の問題があった中古物件となるのです。

 

住友不動産は、言葉では「前向きに住民の皆様の立場にたって、誠心誠意対応する」と言いますが、何度か開催された住民説明会で、住民から社長の謝罪を求める発言が何度も何度もあったにも関わらず社長の謝罪の一言もないまま現在に至っております。

 

最後に、最近の問題のマンションの報道を聞いておりますと、この問題が、この業界の根本的な体質から起こっている問題としか思えません。

 

学校や官公庁等の低層階の物件では、同じ問題を含んでいたとしても、大震災等のよほど大きな問題がない限り、問題自体が発覚しないままになっているのではと感じております。

 

パークスクエアは、氷山の一角に過ぎません。是非この問題を、建築業界への楔としていただきたいと痛切に願っております。

(以上、居住者からのメールより)

私は、これを読んで、それぞれの立場の住民の方々の心情を思うと、言葉が出ませんでした。特に、

建替えた「Bの南棟」は3~4年後には新築物件、その他は築15~16年の問題があった中古物件となるのです。

ということの問題の根深さをこの方は一番伝えたかったのだと思いました。

今回の「パークシティLaLa横浜」問題に、自分たちの苦しい現状からの教訓を生かしてもらいたいという思いが伝わってきました。

売主の対応に差が生じることで、同じ被害者である住民同士でさえ、心を1つにできない状況は、本当に悲劇としか言えません。

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