数年前、自身のブログにアップした記事が突然、今になってネットで注目を集め始めたという『メルマガ「ニューヨークの遊び方」』の著者・りばてぃさん。調べてみると、「欧米では太ももを出すのは娼婦だけ」と主張する人に対して、その記事が反証画像リンクとして紹介されていた、とのことですが…。
異文化は、平凡な「日常風景」から学ぶのが良い!?
なんだかんだで、10年以上、ブログを書き続けていると、時折、意外な記事が、しかも何年も前に書いた記事が、何かしらのきっかけで、急に注目を集めることもある。
最近、急にアクセスを集めたのが、2011年7月に書いた以下の記事。
ご覧のとおり、特に、これと言って特別な内容とか、メッセージのようなものはない、別になんてことない記事。ごくごく普通の夏のニューヨークの街角スナップ。それがなぜか、書いてから4年以上も経って注目の的に?
何が起こっているのだろう?
ちょっと調べてみたけれど、イマイチ何が起こっているのか分からない。ただ、どうやら日本国内で、「欧米では太ももを出すのは娼婦だけ」と主張する方がいたらしく(こんな主張、海外の状況を知らなさ過ぎて呆れるが)、それに対する反証画像リンク先として、この記事を紹介して下さった方がいらした。
その方は、作家の原田実さんという、古代から現代までの偽史・秘史について著述活動を行っている文明史家でもいらっしゃる方で、次のようなツイートをされていたのを確認できた。
すみません、「欧米では太ももを出すのは娼婦だけ」への反証画像リンク先を訂正します ニューヨークの夏 https://t.co/nxr78SIb9h ロンドンの夏 https://t.co/EmsnUWibgQ パリの夏 https://t.co/ze2H6DbJNB
— 原田 実 (@gishigaku) 2015, 11月 13
ニューヨークの夏、ロンドンの夏、パリの夏。それぞれ街角スナップ写真が掲載されたウェブサイトへのリンクで、上述のうちのブログの記事は、「ニューヨークの夏」担当。
この記事の写真は、「欧米では太ももを出すのは娼婦だけ」と主張する方への反証にはピッタリで、夏のニューヨークの、ごくごく日常的な街角の様子がとてもよく分かりやすい。
ちなみに、ロンドンとパリは、ファッション誌のヴォーグ(Vogue)のものになっている。
よくもまぁ、書いた本人も覚えていないような(仮に、ニューヨークの夏の街角の様子を聞かれても、この記事を思い出せる自信がない)過去ログを探し出してきたものだ。
平凡な「日常風景」が最強
でも、実は、この原田さんのツイートだけじゃ説明できないくらい、この記事へのアクセスが顕著に増えている。
何が起こっているのか、よく分からないのだけれど、どうやら、この原田さんのツイートの他にも、ただ単純にこの記事見て面白いなと思って下さった方々が、同じタイミングで他のところでもいろいろと話題にして下さっているっぽい。
実に、興味深い現象だ。
何かについて書かれたものが、口コミで広まっていく…という理由は、よく分かる。例えば、うちのブログの過去ログの中でも、2011年10月に起こった「ウォール街デモ」(Occupy Wall Street)に関連して書いた記事とか。
〔ご参考〕
● あまりメディアが伝えないニューヨークのウォール街デモの素顔
こういう感じで、日本のマスコミがあることないことかなり大げさに報じる中、実際に、現場に行って、本当の様子を写真付きで伝えた記事など、具体的に何かについて書かれた記事が広まることは、まぁ、これまでにも何度もあったし、日本にいると知ることのできない、現地の本当の様子とか、生の情報といった類のものが、ワーッと拡散するのは、よくあることだ。
ところがである。
今回、ワーッと拡散したのは、特にこれと言って具体的な内容とか、テーマとか、メッセージなどのない、平凡な「日常風景」。ごくごく普通の夏のニューヨークの街角の様子。
それが、もともとのきっかけとなったであろう「欧米では太ももを出すのは娼婦だけ」への反証という枠組みを大きく超え、幅広く拡散しているのだ。
単純にこの記事の画像がおもしろいとか、そういうことなのか?
うーむ。
改めてよくよく考えてみると、確かに、平凡な「日常風景」は、おもしろい。
image by: ニューヨークの遊び方
『メルマガ「ニューヨークの遊び方」』 より一部抜粋
著者/りばてぃ
ニューヨークの大学卒業後、現地で就職、独立。マーケティング会社ファウンダー。ニューヨーク在住。読んでハッピーになれるポジティブな情報や、その他ブログで書けないとっておきの情報満載のメルマガは読み応え抜群。