脱税ラノベ作家の次は? 元国税調査官がリークした狙われやすい業種

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先日、ライトノベル作家が脱税の疑いで国税局から告発されました。3年間で1億2000万円もの所得を隠していたのだとか。東海・関西では50もの建設業者が所得隠しを指摘されています。これらについて元国税調査官主で作家の大村大二郎さんは、国税庁に狙われやすい業種・地域があると言います。元“調査する側”のリークだけに説得力ありますよ。

脱税事件簿~紀伊半島復旧工事業者、一斉に所得隠し発覚~

最近、こんなニュースが配信されています。記事は以下です。

●50業者7億円 11年紀伊半島豪雨復旧工事 毎日新聞 4月14日(火)

2011年9月の紀伊半島豪雨災害の復旧工事に絡み、三重、和歌山、奈良、大阪4府県の約50の建設業者が、名古屋、大阪両国税局の税務調査を受け、約7億円の所得隠しを指摘されていたことが分かった。経理ミスや無申告なども含めた申告漏れの総額は約10億円を超え、追徴税額は重加算税を含め計3億数千万円に上るという。

筆者の解説

これはまあ、よくある所得隠し発覚のパターンです。

ある一定の地域(業界)で、特別に稼ぐよう出来事が起こる

普段はそんなに儲かっていないので節税の方法を知らない

そうそう儲かるものではないので、お金はたくさん残しておきたい

所得を隠してしまう

国税はそれをお見通しなので、その地域に一斉に調査に入る

一網打尽で追徴課税をくらう

このパターンは、前にも一回紹介したことがありますよね。

くれぐれも、特別に景気のいいときには、要注意です。国税はそういう業種、地域を常に狙っていますから。大きな災害が起きたときのその地域の土木業者などは、必ず狙われますから。

『大村大次郎の本音で役に立つ税金情報』2015.4.15号より一部抜粋

【2015.4.15号の目次】
・やってはいけない!「タワーマンション節税」
・脱税と節税の境目4~会社の商品を役員や従業員がもらった場合~
・脱税事件簿~紀伊半島復旧工事業者、一斉に所得隠し発覚~
・編集後記

著者/大村大次郎

元国税調査官主。著書『あらゆる領収書は経費で落とせる』(中央公論新社)『悪の会計学』(双葉社)など著書60冊以上。メルマガにはギリギリまで節税する方法や、「正しい税務調査の受け方」や「最新の税金情報」なども掲載。
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