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役人が考えるカワイイ原宿!?何ともお寒い日本の観光戦略

高城未来研究所「Future Report」』の著者・高城剛さんが以前のメルマガで「日本の観光戦略もまったく評価されていません」と言ったことに対し、読者から質問が舞い込んできました。現在絶好調の日本の観光事業ですが、高城さんは周囲の外国人から日本を評価する声を聞いたことはないと言います。浮かれた日本が一刻も早く気づくべき、観光事業の“質”とは?

日本の観光戦略は誰から評価されてない?

Question

金曜のメルマガでダラけた自分のネジを巻き直してます。

初冬の日本アルプスのテントの中から質問です!

大卒後は東京20年ほど仕事し、数年前に地元に戻り観光業に携わったのですが、観光業にも高城さんのいうコンクリ経済的風潮があって、嫌というか今じゃない感を感じ再び数年前に東京に戻ってきました。

ですが地元での観光業自体にはまだ興味があり、今後は地域の活性とか大きなテーマは考えずに自分と家族と仲間が楽しめる生活が営めればよいと考えてます。

そんななか今週のQ12への回答で、「同じく、日本の観光戦略もまったく評価されていません」とありましたが、具体的には誰から評価されていないのでしょうか?

高城さんのご友人でしょうか?

それとも海外の著名観光メディアでしょうか?

仰る意味には全くの同意で、肌感覚的には分かるのですが、この「」が具体的、あるいはヒントがあると今後の自分の観光戦略に活かせるのではと思っております。

アドバイスいただけますでしょうか!

今後も楽しみにしております!

高城剛さんの回答

BBCニューヨークタイズムには、日本の新聞と違って「旅行」に関するコーナーがかなり割かれており、そこで世界中の旅先や観光戦略が取り上げられています。

執筆は、日本にはない職種であるトラベル・ジャーナリストです。

そのようなトラベル・ジャーナリストが論評する記事で、以前もこのメールマガジンで紹介したことがある、なにもないことを売りにしたアイスランドの観光戦略Icelandiaは、コストをかけずにこの時代にあった戦略として、大変大きな評価を受けました。

なにしろ、観光客を民家に泊めて一緒に生活させるだけなのですが、そこに「本当の体験」があるからです。

これは、日本の「爆買い誘発戦略」と大きく違います。

アイスランドが提供しようとしているのは、その国に息づく本当の人々と文化、日本はモノの安売りだと、世界のトラベル・ジャーナリストに思われているのです。

また、世界の観光トレンドを左右する「Aリスト」なるものもありまして、ここには僕自身も入ってることもあり、友人知人も多くいます。

この「Aリスト」はイギリスのPR会社が保有してまして、この世界の観光トレンドを左右する人たちの間で日本の観光戦略が評価された話を聞いたことがない上に、一方、日本政府に招待されてひどい目にあった話は頻繁に聞きます

変な髪型の役人が案内する『カワイイ原宿』って、カワイくない」と。

少しづつ変化はあるのでしょうが、「基本的に不毛」はもう少し続くと思います。

image by: TK Kurikawa / Shutterstock.com

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