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銀座の美人ママが説く、大人になってから注意してくれる人の大切さ

大人になってある程度の年齢を重ねると注意してくれる人が少なくなります。もし、大切な会食で苦手な食べ物を出されたら、あなたはどうしますか? 『銀座ママ日高利美のメールマガジン「銀座の教え」』で、利美ママが常に心がけている「2つの大切なこと」について、自身の経験を交えながらお話しして下さいました。

あなたには注意してくれる人がいますか?

大人になり、社会人となってそれなりの立場になってくると人から注意されることが少なくなってきます。

そんな時に大切になってくるのが自分自身が聞きたいと思っていなくても、言いにくいこと言葉にして伝えてくれる人の存在なのではないでしょうか?

そういう存在の人が身近にいないという人がいらしたら、ぜひ、これから出来ることを願っています。

2年前にあった出来事なのですが印象深く、スタッフやお店にみえて下さるお客様の前でよくする話があります。

あるお食事会が汐留のホテルであり、その会に参加するよう言われ伺いました。

この集まりは経営者の方々の会食で会社名やその方のお名前を書いたらご存知の方がいらっしゃると思います。

そこには50代60代の20名近い男性が集まっていました。

その中の数名は30代の男性で人生の大先輩を前に緊張気味に参加なさってるご様子。

女性は私一人で、お酌をするために参加するよう30代の若手の男性陣に頼まれての参加でした。

夜の銀座の私たちの仕事には夜のお食事からご一緒させて頂き、自分のお店にご一緒して頂く「同伴」というシステムがあります。

20名近い人数がいらっしゃる時には、女性が少なくても5名くらいはお手伝いで参加するのが通常かと思うのですが、今回は内々の大切な話もあるからと言うことで、個室を用意し、女性私だけの参加でした。

30代の若手の男性陣以外は私もお会いするのが初めてな上に、その男性陣が緊張しているのが私にも移り、何をお話しし、どう接すればいいのかドキドキ。

取りあえず、おひとりおひとりのところに回りお酌をさせて頂くだけでいいのかと思っていたら、私のお席もご用意頂いていて、お料理もコースで頼んで頂いていたので、 皆様のグラスの中身の空き具合などお飲み物に気を配り、タイミングを計り席を立ちお酌、お食事が出る度に自分の席に戻りお料理を頂いてを繰り返していました。

新しいお料理が運ばれてきて席に戻るとそこには美味しそうなステーキが上品に置かれていました。

「このお肉、美味しいですね。あまぁい」

お酒も入りやっと私自身の緊張もお隣りの男性との楽しい会話と笑顔で和らいできた頃、その男性が私のお皿ジッと見ていることに気がつきました。

あれっ?と思った私、その男性のお顔を覗きこむように首を傾げたら、それに気がついた男性と目が合いました。

そして、その男性からこんな質問が投げかけられました。

「どうして玉ねぎを残しているの?」

「えっ?」

私の前にお皿にはお肉のつけ添えの小玉ねぎが2つ残ったままでした。

「あぁ。私、玉ねぎが苦手で…」

そういう私に、

「アレルギーなの?」

とその男性。

「いえ、なんか食感が好きじゃなくて…アレルギーとかではないです。」

私の返答を聞いた男性は一瞬押し黙り、そして、こう話し始めました。

「君は今日、ご馳走になる立場なんだよ。そんな立場で嫌いだからという理由で食べ物を残すことはどうなのかな?」

男性の真剣な表情に今までのお酒の酔いが覚めていくのを感じました。

そして、彼はこう続けました。

「君は経営者で君の下には何人もの女の子たちが働いているんだよね?もし、君がお店の女の子たちがいる前嫌いだからという理由で食べ物を残したら、それを見た君のお店の女の子たちも君のマネをするんじゃないかな。君はそれでいいの?」

彼の言葉を聞いてハッとしました。 

確かに彼の言うと通りだ…私は私のお店の女の子たちの見本にならなくてはいけない存在なのに、何をしているのだろうって…。

そして、銀座に勤め始めてまだ間もなかった18歳19歳の頃の自分のことを思い出しました。

その当時は自分の担当のお客様もなくお店のヘルプとしてお店やママ、お店で働くお姉さんたちのお客様のお席に座らせて頂き、ママやお姉さんのお手伝いでお客様とお食事をご一緒させて頂いていました。

自分のお客様がいなくヘルプとして働いていた私は、その当時、決めていたことが二つありました。

一つ目は「好き嫌いを言わない

二つ目は「食べ物を残さない

でした。

昔は自分の担当のお客様を持っていなくてお客様を呼べないホステスさんは

お酒がたくさん飲める」か

「お客様に楽しんで頂ける会話をすることができる」か

「男性から見て女性として魅力的である」か

どうかが求められていました。

ですが、10代で未熟な私にはどれひとつ秀でたものがありません。

あるのはただ若さだけ…。

ですが、若さゆえに可愛がって頂けることも多く、そんな中でお食事をご一緒させて頂ける時に男性が

「美味しそうに食べ物を食べる女性はカワイイよね。」

「キレイに残さず食べてくれると見ていて気持ちがいいし、また誘いたくなるね。」

「好き嫌いがない子だと色んな美味しいお店に連れて行ってあげたくなるんだよね。」

という言葉を耳にすることが多く、そういう女性が好かれるのか…と学びました。

確かに、まわりを見渡してみても、お客様との会食なのに自分の好き嫌いばかり言う女性は、同伴などのお客様との会食にお姉さんから声をかけてもらえず連れて行ってもらえなくなったり、お店でもお客様のお席にも呼んでもらえなくなっているようでした。

そのことにやっと気がついた10代の頃の私、自分のことを振り返ってみると食べ物好き嫌いが多く、お寿司屋さん連れて行ってもらっても、ウニやいくらなどの高級素材は苦手で、イカやエビ、梅しそ巻きばかり食べていました。

まぁそれはそれでお寿司屋さんに連れて行っても安上がりなよゐこだったのだと思いますが(笑)

好き嫌いを言わない

食べ物を残さない

そう決めてからは、出されたものは食べるようになりお腹がいっぱいの時でも残さないように努めました。

そう過ごしていたことでお客様からもお姉さんたちからも可愛がって頂ける存在になっていきました。

image by:Shutterstock

 

『銀座ママ日高利美のメールマガジン「銀座の教え」』
10歳の時の夢を叶え銀座のオーナーママになった利美ママのメールマガジン。22年間、夜の銀座でたくさんの男女と出会ってきたからこそ知っている人との接し方や心遣い、恋愛や結婚などの男女の関係や仕事での人間関係などが上手くいく秘密、銀座界隈でのデートや接待でつかえるお店や誕生日やお祝い事、ちょっとしたお礼に喜んで頂けているプレゼントなども紹介します。初月無料。
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