「安倍ポツダム知らない宣言」をテレビ各局はどう伝えたのか?

 

報道ステーション(テレビ朝日系)

そしてテレビ朝日系「報道ステーション」。タイトルも省略して、いきなりスタジオに降り、番組冒頭から党首討論をテーマに17分間扱った。北海道大学教授中島岳志氏がゲスト。岡田氏と松野氏とのやりとりに加え、志位氏と安倍氏のやりとりもVTRで紹介、安倍氏がポツダム宣言を読んでいないことを明らかにしてしまった部分も字幕付きで紹介。スタジオの「受け」は、岡田氏とのやりとりに対してのみ。後方支援の内容の曖昧さについての疑問が呈され、さらに集団的自衛権行使でも「他国の領土領海領空への派兵はしない」と明言しておきながらホルムズ海峡の機雷掃海は行えるようにするとの矛盾の指摘。明らかな混乱が生じていることを、中島氏がホルムズ海峡の地図を示しながら解説。

ニュースウォッチ9(NHK)

そしてNHKの「ニュースウォッチ9」は、クルマ業界のニュースに続いてキッチリ8分間。党首討論を、良くも悪くも「総合的」に扱った。国会委員会室への各党首の「入り」から始め、委員会室での挨拶などにたっぷり時間を使い、ようやっと各党首とのやりとりへ。最後には、参加した四党、自民・民主・維新・共産各党議員の討論終了後の反応も紹介したので、討論そのものの部分はかなり圧縮された印象。

討論自体については、NHKらしく「公平」に民主、維新、共産各党首とのやりとりを紹介したが、民主では後方支援と集団的自衛権行使についてのやりとり、維新では、各局が扱っていた「今国会での安保法制成立反対」の部分ではなく、「憲法改正の議論を堂々とやれ」と注文を付けた部分を何故か紹介、共産党のところでは、志位氏の発言、安倍氏の発言の双方から、「ポツダム宣言」に関わる部分を周到に編集で排除した。解説は一切無しで、「次のニュース」へ。

まともなニュースはテレビ朝日だけ

繰り返しになるが、各局ニュースが扱った党首討論の時間は、日テレの1分23秒からテレ朝の17分まで様々。そして、ポツダム宣言の一件を紹介したのはテレ朝のみ。NHKは共産党の部分もVTRで紹介しながら、ポツダム宣言そのものに触れないよう、周到に編集で排除する小細工を弄していた。

ハッキリ言いましょう。不十分なところはあるにしても、まともなニュースはテレ朝だけです。色々制約はありそうだけど、それでもテレビ朝日はまだ健全なジャーナリズムの感覚を持ち続けているということを再確認して、さて、新聞の方はどうなっているのか、今日の<uttiiの電子版ウォッチ>をご覧ください。

image by: 自由民主党

 

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『uttiiの電子版ウォッチ』2015/5/21号より一部抜粋

【2015/5/21号の目次】
■はじめに
・テレビ各局は安倍首相の「ポツダム宣言読んでない宣言」をどう伝えたか
■フラッシュ・ニュース
・党首討論で、機雷掃海は例外的な海外派兵と総理明言
・安倍総理、ポツダム宣言を「詳らかに読んでいない」と発言
・日本動物園水族館協会、追い込み漁イルカ入手不可能に
・伊方原発、新規制基準に適合判断。原子力規制委。
・福島第一2号機、ベント失敗していた
・GDP1~3月期年率換算2.4%増も、鈍い個人消費の回復
・マツダ、新型ロードスター発表
■【朝日新聞トップ】不誠実な答弁に終始した
■【読売新聞トップ】「武力行使の新3要件」でしょ?
■【毎日新聞トップ】「戦後日本の平和を支えたもの」
■【東京新聞トップ】首相はリスクを語らず

著者/内田誠(ジャーナリスト)
朝日、読売、毎日、東京の各紙朝刊(電子版)を比較し、一面を中心に隠されたラインを読み解きます。月曜日から金曜日までは可能な限り早く、土曜日は夜までにその週のまとめをお届け。これさえ読んでおけば「偏向報道」に惑わされずに済みます。
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