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30年ぶりのヒャッハー! 『マッドマックス』最新作を観る前に旧3部作の徹底レビュー

漫画、音楽、プロレスなどなど、様々なジャンに影響を与えまくった『マッドマックス』シリーズの最新作『マッドマックス 怒りのデス・ロード』が6月20日(土)より公開されます。気になっている方、行こうか迷っている方、『映画野郎【無料メルマガ版】』で野郎3人が熱く語り合う『マッドマックス旧3部作』の魅力とウンチクを是非! 新作も見たくなること請け合いですよ。

『マッドマックス 怒りのデス・ロード』公開記念! マッドマックス旧3部作総復習トーク!!

じょ~い小川(以下、小川):さて、今回のシネトークは6月20日(土)より全国ロードショーの『マッドマックス 怒りのデス・ロード』の公開に先駆けて、過去の『マッドマックス』3部作について語り、復習をしつつ新作に望もう、というわけですが。

原口一也(以下、原口):俺たちの好きな壮絶カーアクション映画であり、近未来バイオレンス映画の金字塔。そして名優であり映画監督でもあるメル・ギブソンの出世作でもある。野郎映画のヒストリーを語るなら、決してハズせない名作中の名作シリーズですから。まあ、我らが好きな「映画秘宝」誌でもすでに今号で盛大なマッドマックス特集を組んでいますが。

小川:そりゃ、秘宝も逃さないわけで……。亜流作品まで触れてましたね。

原口:そこらへんは老舗専門誌だけに読み応えありましたね。とにかくなぜ、俺たち野郎どもは『マッドマックス』を見なくてはいけないのか!? 俺らは俺らでマッドマックスサーガの魅力、そして後の映画やカルチャーなどに多大な影響を与えた歴史的意義もしっかり語っていきましょう。

小川:『マッドマックス 怒りのデス・ロード』として、公開ベースで第3作『マッドマックス サンダードーム』から数えると30年ぶりなんだけど、いろんな政治的事情で待たされましたね。

KANTO:実際どこまで撮影したか興味ありますが、2002年頃にイラクでのロケ撮影が戦争で中断されて、主演のメル・ギブソンが降りて企画が立ち消えたかと思いましたからね。

原口:2005年に公開が決まりながらもイラク戦争やオーストラリアの経済不況の影響があって、いったん完全に製作中止の憂き目に会いながらも、御大ジョージ・ミラーが諦めずに、ほぼ10年以上かけて作った新作ですよ! だいたい、30年も間が空いている作品って、普通なら去年の『ロボコップ』とか2年前の『マン・オブ・スティール』みたいにリブート(再起動)企画にするのが当たり前だと思うけど、オリジナルを創った御年70歳のジョージ・ミラー監督が新作として完成させたワケだから、ここは俺たちもその男気に応えないと!!

小川:もう、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』の製作そのものがデス・ロードというね(笑)。

KANTO:ホント、80年代がレトロ時代に思われてきた今、当時描いた近未来は通り過ぎちゃってるかもしれないし(笑)。

小川:それで今回ボクらも旧『マッドマックス』3部作を見ました。やはり、まずはこの三部作を見ることで「『マッドマックス』とはなんぞや?」という所から行きたいけど、ボク、その3作ともオンタイムじゃないからね。全部、レンタルビデオで見た世代ですよ。

KANTO:この映画をビデオで観るのはどうなんだろうって一瞬思ったけど、意外と早くテレビ放映されていて、その吹き替え版に慣れている人も多いよね。僕は、まさにリアルタイム世代で、スター・ウォーズも、ジャッキー・チェンも、イタリアン・ホラーも、角川映画も、全部一緒くたに観てた飽食時代だから。スタントマンが2人死亡って言う、無茶振りな宣伝文句に踊らされて観に行きましたね。

原口:僕もKANTOさんとは同世代だからリアルタイムではあるけど、地方出身なのもあって劇場で初めて観たのは実は3作めの『サンダードーム』から。

小川:あ、原口さんは『3』からなんですね。

原口:確かに80年代当時は、今みたいにアメリカ映画ばかりじゃなく、娯楽映画なら香港映画もイタリア映画もイギリス映画もオーストラリア映画も同じように拡大公開されて、主演が無名でも内容で観ていたし、いろんな宣伝キャッチコピーにもまんまと踊らされた世代ですね。

小川:いろんな宣伝キャッチコピーに踊らされたって、いかにも昭和らしいですね。

KANTO:今でこそメル・ギブソンは大スターだけど、当時は新人で誰も知らないから、ポスターもインターセプターとサングラスをかけた白バイ警官のイラストだったよね。もちろん、オーストラリア映画なんて、全く知らされてないし。

小川:ボクの記憶の中では『3』のCMだけ微かに覚えてますね。なんとなく、『サンダードーム』、特に阪神優勝が被って覚えてる。

KANTO:あの時代、映画チラシを集めるのが流行っていて、『マッドマックス2』のチラシも手に入れたけど、片目のメル・ギブソンがニヤッと笑っている写真の下にモヒカン頭の悪役がいて、後は改造トラックとバイクで埋められていた。ポスタービジュアルは、圧倒的に1作目の方が上なんだよね。だから、チラシの希少価値も1作目の方が段違いに高かった。結局、1作目のチラシは手に入らなかった。

>>次ページ なぜ1作目は公開36年経った今観ても衝撃的なのか?

報復シーンが秀逸すぎる1作目

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原口:ここで、未見の人のために『マッドマックス』1作目がどんな話か説明を。

小川:ハイ。まず、『マッドマックス』は、近未来の荒野での暴走と暴力にまみれた凶悪な暴走族と暴走族専用の特殊警察の戦いの話で、メル・ギブソン演じる特殊警察のマックスは凶悪な暴走族のナイト・ライダーやトーカッターとシ烈な爆走バトルを繰り広げ、お互いに復讐を繰り返す、というのが、主な展開かな。

原口:『2』からは荒野を流離(さすら)うマックスのヒーロー映画になっていくんだけど、1作目は近未来ながらまだ現代の映画っぽい、シンプルな復讐譚だよね。家族愛要素や奥さんのジェシーとのロマンス要素も強くて、アクションやバイオレンス面を期待すると、今の目ではちょっと物足りないかも。

小川:今改めて『1』を見直すと、オーストラリアの田舎の暴走族って感じがしますね。『荒野の千鳥足』とかオーストラリアの田舎臭さ、というかバズ・ラーマン監督の初期の作品『ダンサー』のような洗練されてなさというかね。こちらはフィンランドのバイカー映画『アイアン・カウボーイズ・ミーツ・ゴーストライダー』を思い出しました。

原口:どこまでも地平線が続いて、見渡す限り何も無いあのオーストラリアの風景って当時にしては独特で、インパクトありましたね。普通はどこかに山があったり看板とかもあったりするだろうけど。

小川:そのどこまでも地平線が続く殺風景が今にして思うと実はオーストラリア映画の良さなんですよね。繰り返しますが『荒野の千鳥足』しかり。

原口:『荒野の千鳥足』って例えで言われても、去年初めてミニシアターでやった映画だからほとんどの人が観てないよ!!

小川:ま、そうですけどね。

KANTO:今回、最新作の公開で、それこそ30年ぶりに1作目を観たんだけど、ぶっちゃけ小学生の時分よりも衝撃が大きかったですよ。確かにストーリーは全くお粗末なんだけど、ジョージ・ミラー監督のマッスルカーや大型バイクへの愛情は、全く風化していなかった。クルマ映画の歴史では、『バニシング・ポイント』や『イージー・ライダー』を代表するアメリカ・ニューシネマ時代が終焉してから、遅ればせながらオーストラリアならではの広大な敷地で、車やバイクをかっ飛ばすだけのカーアクション映画。これだけで、しっかり映画史に残っている訳だから、ヤッパリ凄いなと思う。

小川:あ、そうか。暴走族とは違うけど、アメリカン・ニュー・シネマには『バニシング・ポイント』がありましたね。

原口:低予算でも、香港映画は格闘、カンフーで無茶をやっていたけど、オーストラリア映画はカースタントで無茶をやるという風潮があったようですね。今見ても、トラックにバイクが正面衝突するシーンとか衝撃的だもん。車の壊れ方とか、ブチ当たり方がすごい。

KANTO:個人的には、ラストシーンの無慈悲な世界観が最高です。ここだけは、小学生の頃から感想が変わってなかったよ。

原口:ああ、ネタバレになるから詳しく言えないけど、あの報復シーンは鮮明に覚えてますよ。あのシーンがあるからある意味カルト映画になっているというか。

>>次ページ 『マッドマックス』といえば2作目といわれる理由は?

『マッドマックス』=『マッドマックス2』だ!

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小川:で、『2』に行きますが、ボクの中での『マッドマックス』は『マッドマックス2 ザ・ロード・ウォリアー』でしたね。『1』も2、3回見てるけど、『マッドマックス2』は何度も見ていて、ボクの中ではあれが『1』、というか『マッドマックス』=『マッドマックス2』だった、ことを思い知らされましたね!

原口:まあ、今やほとんどの人がそう認識してるんじゃないですか。シリーズものにしては珍しく、『2』のほうが名作というパターン。テーマを一新して、全く見たことのない世界観を構築したのがすごかった。

KANTO:2作目は、映画製作がようやく分かってきたジョージ・ミラーの力作ですね。確かに、あの独特な世界観は異様なモノがある。でも、傑作の呼び声高い2作目も脚本はヤッパリお粗末。ただ、そこを誰も求めていない。前作同様に、カワサキやホンダのバイクが大量に出てきて暴走してるだけで、ウズウズします。近未来SF映画なのに特撮シーンは一切無くて、全部実写って所もポイントだね。

原口:そうね、特撮がないからちっともSFって感じはしない。でもファッションや風景が独特だからしっかり異世界感はある。

小川:『2』を簡単に紹介しますと、一応、時代設定は『1』の後なんですけど、2つの大国間で勃発した世界大戦により文明が崩壊した世界で石油を略奪する凶悪な暴走族がのさばっていて、そこで主人公のマックスが暴走族に度々襲撃を受けている石油精製所から石油を運び出すトレーラーを探して、精製所の人達と「太陽の楽園」を目指すけど、ヒューマンガス率いる暴走族と壮絶なバトルを繰り広げる、という感じでしょうかね。

KANTO:実は2作目は多分3本立ての名画座で、公開した翌年くらいに観たハズなんだけど、ほとんど憶えていなかった。ただし、悪役のボス、ヒューマンガスの格好と名前だけは強烈に憶えている。「北斗の拳」への影響は今考えると分かりやすいけど、当時は全然思いもつかなかった。むしろ、同じ実写映画と言うことでは、『ウォーター・ワールド』の方がピンと来た。なんせ、今でもユニバーサル・スタジオの人気ショーだからね。ちなみに、『ウォーター・ワールド』もストーリーがまるでダメなトンデモ映画なんだけど。

小川:『マッドマックス2』の世界観って映画だけに留まらなかったことが大きいですよね。例えば、一番現れているのは80年代少年ジャンプ黄金期を支えた「北斗の拳」。プロレス界で言えば歴史に残るタッグチーム「ザ・ロード・ウォリアーズ」、そしてHM/HR界のメタル・ゴッド「ジューダス・プリースト」。彼らに与えた疾走と暴力のイメージの原点は『マッドマックス2』と見ましたね!

原口:そうだよ!! いま簡単にキーワードを語り捨てちゃっているけど、後の様々なカルチャーへの影響を考えたなら、この『2』の存在感、歴史的意義はすごい。そこはしっかり言っておきたいね。ジャンプ世代なら「北斗の拳」のマンガやアニメにはみんな熱狂したと思うけど、『マッドマックス』シリーズが無かったら「北斗の拳」のあの世界観は無かったんだよ!?

小川:世界大戦で文明が滅亡し、凶悪な暴走族がのさばる辺りなんかまんまでよね。

原口:悪役のキャラなんかけっこう映画に出てくるそのまんまの姿だったりするしね。

小川:「北斗の拳」の初期に出てきたスペードなんかまんまベアクロウ・モホークだし、子供が投げるブーメランなんかもね。

原口:『マッドマックス』が無かったら、もっと香港映画っぽい世界観の北斗神拳になっていたかも。そしてプロレス界で一世を風靡した「ザ・ロード・ウォリアーズ」のキャラクターも無かったわけで。ザ・ロード・ウォリアーズってチーム名も、映画の原題の『Mad Max 2: The Road Warrior』からパクっているわけだから。この事実凄くないか?

小川:確かに。暴走戦士だし、ウォリアーズってモヒカンだもんね。

KANTO:そんな『マッドマックス2』は、ジョン・フォードの『駅馬車』と黒澤明の『七人の侍』の影響を色濃く受けてるね。乾いた世界の無慈悲で粗暴な男たちは、戦国時代の野武士だよ。

小川:ああ、『駅馬車』のインディアンを凶悪な暴走族に置き換えればそうだし、石油精製所の人達がマックスにお願いするくだりや守りの集落は『七人の侍』ですね。

原口:たしかにいろんな名作を参考にして娯楽性を追及した感はありますね。とにかく公開された81年当時、『マッドマックス2』の提示した世界観の衝撃は凄かった。このマッドマックスワールドに影響を受けた近未来バイオレンス映画もたくさん作られたし。

小川:これに対して『1』と『3』はやはりどうしても好きになれない。

KANTO:好き嫌いの話はともかく。『マッドマックス』は何が凄いかって、あの内容では考えられないくらいに低予算映画だったこと。同じ低予算のクルマ暴走映画と言えば、ロジャー・コーマン大先生の『デスレース2000』があるけど、あっちはホントもう全体的にチャチい。それに比べると、インターセプターやカワサキの大型バイクが暴走する『マッドマックス』はちっともチャチくない。もちろん、その10倍の予算で作られた2作目の方が洗練されてるけどね。聞いた話だと、『ブレアウィッチ・プロジェクト』が出るまで、製作費と収益額の差が最も大きい映画だったそうですよ。

>>次ページ 初めてハリウッド資本が入った3作目はどうなった?

目の肥えたプロレス好きをワクワクさせた3作目

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小川:『マッドマックス サンダードーム』に至ってはもう別映画のような……。文明が崩壊した世界観だけ『2』と共通だけど、いきなり物々交換のバータータウンだもん。それになんで、ティナ・ターナーを起用したんだろ?

原口:それは、3作目で初めてハリウッド資本が入ったから。

KANTO:やっぱり、アメリカでヒットしないと監督も俳優も未来が無いからでしょうね。当時のティナ・ターナーの人気は凄かったし、アメリカ人の彼女を起用すれば、ついでにテーマ曲も歌ってもらえるという単純な理由だと思います。

小川:あのテーマ曲はなんとなく覚えてた。

KANTO:で、実際あの映画のテーマ曲は大ヒットしてましたからね。だからこれは傑作だったかもと思って、今回観直したら違ってた(笑)。

小川:ウォルター・ヒルの70年代の映画で『ストリート・ファイター』(1975年の作品・ゲームに非ず)っていうのがあって、それの『マッドマックス』風味のような気がしました。

KANTO:それは未見だけど、今回はストーリーを重視した上に、裏テーマみたいなモノも埋め込んだら、単純に小難しいだけの冗長な凡作になっちゃったって感じです。アクションも少なくなって、本来の魅力が薄まってしまってね。

原口:当時、マッドマックスを二人三脚で作ってきたプロデューサーのバイロン・ケネディが急逝して、傷心の中で製作した映画だからミラー監督のテンションもかなり下がっていたらしいですよ。アクション以外のシーンをジョージ・オギルヴィー監督に任せたくらいで。本来このシリーズってカーアクション、壮絶なクラッシュシーンが凄くて、観客もそれを期待する人が多かったと思うんだけどね。そんな中、『3』では終盤くらいしか疾走感あるアクションが無かったから、当時ガッカリ感がありましたな。

小川:あ、やっぱりそうでしたか。

原口:そんな『サンダードーム』をダメって人は多いかも知れないけど、前半のサンダードームでのタイマン決闘シーンは、プロレス好きとしてはけっこうワクワクさせるものがありましたよ。WWEのレスラー、ケインとケージ・マッチで戦うような感じで。

小川:あのケージ・マッチがまさしく『ストリート・ファイター』なんですよね。それをサンダードームと言ったジョージ・ミラーのセンスはありますね。

KANTO:でも、予算が大きいから、より一層北斗の拳の影響力は強まってますね。あと、さっきも言った『ウォーター・ワールド』への影響も。もっと言えば、ジョージ・ミラー監督が作り上げた近未来世界は、3作目で完成されましたね。これ以降、核戦争後やデストピアを描いた作品は少なからずも『マッドマックス』の世界観を参考にしていると思う。そういう意味では、原点なのかもね。

原口:原点といえば、『サンダードーム』では室内での豚の飼育シーンが出てくるけど、後にジョージ・ミラー監督があの名作アニマル映画『ベイブ』シリーズを製作したことを考えると、ある意味豚へのこだわりの原点が垣間見られてニヤリとする。いや、おれ『ベイブ』シリーズ大好きなので。

小川:そこですか!

KANTO:あー、『ベイブ』ありましたね。

原口:あとシリーズを通したことで言うと、子供というか子役の使い方が上手いなと思ったね。ああいう荒廃した世界の中に、屈強な荒くれ者ばかりでなくピュアな象徴ともいえる子供が存在するというのが、世界の無常さを際立たせてインパクトが強まるというか。あと、犬や猿とかの動物もいい場面で使ってますな。やはりこれも後に『ベイブ』シリーズを作るミラー監督のバランス感覚なのかなと。

KANTO:とことん動物好きだから、『ベイブ』の話が舞い込んで来たのかもね。

原口:いやいやミラー自身のプロデュースだから自分から動物映画がやりたかったんですよ。ちなみに『ベイブ』の後には『ハッピー フィート』というペンギンアニメも製作・監督してヒットさせているのも見逃せない。R指定バイオレンスもファミリー映画もどっちも作るっていう振り幅の大きさでいえば、ロバート・ロドリゲス監督もそんな感じですが。

小川:なるほど、『マリアッチ』3部作と『スパイ・キッズ』を作るロバート・ロドリゲスにたしかにかぶりますね。

>>次ページ で、最新作『マッドマックス 怒りのデス・ロード』はどうなの?

『マッドマックス2』の疾走感が戻った最新作

原口:ちなみにここまで語ってきて3部作の主役であるメル・ギブソンについてちっとも触れてない……。70年代当時は無名の若手俳優で1作目だとまだまだ甘いマスクで別人かと思うくらい印象に残らない顔だけどね。シリーズが進むにつれ、『3』になるとかなり精悍な顔つきになって、たくましさも増した感がありましたが。どうですか?

小川:ま、『1』の時はそれこそ無名の新人なわけですしね。あとで調べて知ったけど、『1』のオーディションは前日酒場で喧嘩して、そのままの服で来たんだよね。

原口:このシリーズ、主演とは言ってもセリフが極端に少なくて、『2』に至ってはたったの17語! メル・ギブソンとしてはあまり演技のしがいは無かったかも。この後すぐ87年に『リーサルウエポン』の主演で世界的スターに羽ばたいていったよね。あと、いま旧3部作を熱く語ってきましたけど、『~怒りのデス・ロード』公開を記念して17日に旧3部作のBlu-ray、「『マッドマックス トリロジー スーパーチャージャー・エディション』が発売になるので、シリーズ未見の方はぜひそちらで!! 新たにTV放映版の吹き替えが収録されたり、安原義人×とり・みきによるオーディオ・コメンタリーも収録されてパワーアップしてますよ!!

小川:それで、現段階でも『マッドマックス 怒りのデス・ロード』の試写は観てませんが、『2』の疾走感は戻った感じですね。動物の使い方が『1』っぽかったり。

原口:自分も未見だけど、かなり評判はいいですよ。「R15+」ってところもバイオレンスの凶悪さが期待できますね。

KANTO:ジョージ・ミラー監督が、誰にも権利を譲らないで自分で作るってのがイイですね。しかもCG全盛期に敢えてリアルなカースタントを多用していることや、1作目のボスを演じた俳優を再度使ったりと、監督のこだわりに満ちた映画になっているっぽいですね。

原口:トーカッター役のヒュー・キース・バーンね。

KANTO:だからこそ、メル・ギブソンが降りたのは痛手かもね。個人的には、大爆音で観たいですね。ちょうど、立川シネマシティがこの映画を最高の状態で観られるように、極上爆音上映を決めたらしいですよ。これは聞き捨てならない。

原口:コレはもう劇場でシリーズファン集めてバイオレンスシーンに「ヒャッホー!!!」って叫びながらテンション上げて観るしかない!!(笑)。

小川:いずれにしても、単に『マッドマックス 怒りのデス・ロード』からの3部作に対する予習・復讐を含めて旧『マッドマックス』3部作を見るのはもちろんですが、CG、3D全盛でこれから4Dまで流行りつつある今、この30年以上前のアナログな造りのアクション大作シリーズを見ることで80年代前後のボクたちが昔みたアクション映画のあった姿を振り返ることが出来ますので、Blu-rayで3部作を是非とも見てから『マッドマックス 怒りのデス・ロード』を観て欲しいです!

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マッドマックス トリロジー スーパーチャージャー・エディション ブルーレイ版
・2015年6月17日(水)、スチールブック仕様(3枚組)数量限定で発売!

『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(原題:MAD MAX: FURY ROAD)
・2015年6月20日(土)より、全国ロードショー【R15+】
・配給:ワーナー・ブラザース映画
・公式HP:http://wwws.warnerbros.co.jp/madmaxfuryroad/

 

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