近年、新たなマーケットとして注目を集めている高級トースター市場。無料メルマガ『MBAが教える企業分析』では、そのパイオニアを意識しながらも、先行者の引けをとらない「2番手の戦略」を発揮し業界を賑わせている「日本エー・アイ・シー」を紹介しています。
2番手の戦略
今回は高級トースターで人気の企業を分析します。
●日本エー・アイ・シー(ヒーターメーカー)
今回は日本エー・アイ・シーが作る「アラジン グラファイト グリル&トースター」にフォーカスをあてます。
戦略分析
■戦場・競合
- 戦場(顧客視点での自社の事業領域):トースター
- 競合(お客様の選択肢):バルミューダ、パナソニック、タイガー、象印 など
- 状況:市場規模はここ数年、横ばいのようです。
■強み
1.パンがおいしく焼ける(通常のトースターと比べて)
- 外はカリカリ、中はもちもち
→速く熱く調理することが、おいしいトーストを作る秘訣のようです。
2.メニューいろいろ(「バルミューダ」のトースターと比べて)
- 「グリル」「オーブン」「蒸し料理」など多彩な調理が可能
- パンは同時に4枚焼ける
- バルミューダのように水を入れる必要がない
3.調理が速く済む(競合全体と比べて)
- 火力が最も強く、パンが焼きあがる速度が最も速い
⇒上記の強みを支えるコア・コンピタンス
★世界初・業界唯一の特許技術「遠赤グラファイト」搭載
- 「遠赤グラファイト」とは、日本エー・アイ・シーのグループ会社である千石の特許技術により生み出された素材。
- 熱伝導率は銅の2~4倍、遠赤外線量は同社カーボンの1.2倍といった特性をもち、暖房機にも使われています。
- この独自技術を駆使して開発したのが、世界初・業界唯一の「アラジン グラファイト グリル&トースター」で「遠赤グラファイト」がわずか0.2秒で発熱し、庫内を短時間で一般製品より30℃も高くします。
上記のような独自の技術があるからこそ、強みを実現できているといえます。
■顧客ターゲット
- トーストの味にこだわる方(パンが好きで、よりおいしく食べたい方)
- 毎朝パンを食べる方