メイド・イン・ジャパンが技術で勝っても、戦略で勝てないワケ

 

この違いは何か。鋭い方は、ここで考え方の「抽象度の違い」があることに気づく方もいるかもしれません。

日本側の特徴は、いわば個人の職人芸」を目指すところにあり、この場合は特定のパイロットの練度や経験値を上げることに集中し、非常に高い完璧性を目指すことにあると言えるでしょう。

ところがアメリカ側の特徴は、パイロット個人の練度の高さには注目せず、むしろ「誰が操縦しても平均して良い働きができること」を目指しているところにあることがわかります。つまり彼らは「個人の技量」ではなくて、「部隊としてのシステムの優秀さで勝負しているというところがあるわけです。

これを「思想の違い」と言ってしまえばそれまででしょうし、日本も優れた個人を育成できるという点においてはアメリカ側よりも優れていると言い切ることも可能です。しかも実際は上記のような競技大会の場合で、短期決戦であればアメリカ側よりもはるかに優秀な成績で勝つことも可能なのです。

ところがこれが長期戦、さらには部隊レベルではなく軍レベル、さらには国家レベルになると、どうも都合がわるくなってきてしまいます。なぜならコントロールする範囲が規模が大きくなると、どうしても個人の持っている「技術」のようなものではなく、集団のもっているシステムの優位を考える必要が出てくるからです。そしてそのような「システム」を考える際に必要となってくるのが、思考の抽象度の高さなのです。

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