韓国人の日本旅行ブームは本物か? その背景には中国との関係悪化

 

面白くないのは中国です。今年1月6日に北朝鮮が水爆実験に成功したと発表した際、韓国国防部は昨年末に開設した中国国防相とのホットラインで協議しようとしたものの、中国側はこれを完全に無視しました。

これに対して韓国のメディアは大批判。やはり朴槿恵大統領の中国接近の責任を問う声が高まったため、窮地に立たされた朴大統領は中国が警戒しているTHAAD高高度ミサイル防衛の導入を示唆して中国を牽制するなど、一気に中韓関係は接近から対立へと転換したわけです。

中国との関係が冷え込むと、中国と結びつきの強い北朝鮮との関係にも影響します。2016年3月に行われた米韓合同軍事演習は、最新兵器も動員した大規模なものでした。これは北朝鮮に対する威嚇でもあったため、北朝鮮の反発もかなり大きいものでした。

過去最大規模で最新鋭兵器を続々投入 北朝鮮は猛反発「露骨な核戦争挑発。先制攻撃も辞さず」

中国からの離反、半島内で隣り合う北朝鮮との緊張と、四面楚歌の韓国が頼るべきは日米だけです。それを見込んでか、韓国政府もこれまでの反日キャンペーンを控えて、親日族を増やそうとしているのかもしれません。

実際、今年1月の北朝鮮の「水爆実験」以降、中国が北朝鮮を庇護しても、日米韓で金正恩を懲らしめるべきだという論調がメディアでも多くなりました。

[社説]中国が北朝鮮を庇護しても韓米日の堅固な協力で金正恩氏を懲らしめよ

とはいえ、この韓国の空前の「訪日ブーム」と「日本への接近」「中国離れ」が本物かといえば、かなり疑わしいでしょう。もともと韓国はコウモリ外交を得意としてきた国です。日韓慰安婦合意で約束したはずの慰安婦像の撤去も行われていません。

また、朝鮮半島は統一新羅の時代から1,000年以上にわたって、中華帝国の属国であり、本来は中華帝国の許しがなければ統一できなかったのです。昔もいまも、中国にとっては北と南がどうなろうとどうでもいいことで、大事なのは朝鮮半島からの中華に対する忠誠心」なのです。

 

朝鮮半島が千年属国として中華帝国に忠誠心を誓ってきたことは、朝鮮半島のDNAに深く刻まれており、今でもそれは半島人の絶対不変な生き様です。これまでも、そして、これからもその生き様は変わることはないでしょう。

したがって、韓国はいつ再び中国に接近し日本に対して反日攻撃を仕掛けてくるかわかりません。一時的に韓国が擦り寄ってきたからといって、全面的に韓国を信用するようなことは愚の骨頂です。

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image by: 首相官邸

 

黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』より一部抜粋

著者/黄文雄
台湾出身の評論家・黄文雄が、歪められた日本の歴史を正し、中国・韓国・台湾などアジアの最新情報を解説。歴史を見る目が変われば、いま日本周辺で何が起きているかがわかる!
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