対人スキルはまずここから
いかがですか?先述の運転能力の実験でわかったような「根拠のない過信」、そして野球カードの実験で明らかになった「自分で結果を左右できるだろうという幻想」、そして最後にリンダの記述の実験で示されたような「代表性で連想を膨らませてしまう間違い」が組み合わさると、人はとんでもなく間違った判断や、偏見で物事や人を見てしまうことがあるのです。
しんコロちゃんの例だと「なんだそんなこと」と思えることも、事象が複雑になるとその原理が見えなくなってしまい、全く不合理な判断をしてしまうことがあるのです。
「あの人は大阪生まれのO型で寅年生まれだからね~そういうとこあるわよね~」なーんて、みなさんもご自身の日常で、思い起こしたら根拠のない判断や偏見で人を判断していたことがあったなぁ、と思うことはありませんか?僕も、自分が気づかないところであったに違いありません。
でも、判断を下す前に「ちょっとまてよ」と自分の視点を省みることで、相手に偏見を持たずに接することができるのではないでしょうか。
人間関係において「相手を理解していないのではなくて、むしろ自分(の判断)を理解していないのだ」ということに気づくと、公平さや優しさ、そして心の余裕や平穏さも生まれるのではないかと思うのです。そして、これは人間関係だけでなく、様々な場面で活かせるスキルになるのではないかと思います。
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著者:しんコロ
ねこブロガー/ダンスインストラクター/起業家/医学博士。免疫学の博士号(Ph.D.)をワシントン大学にて取得。言葉をしゃべる超有名ねこ「しおちゃん」の飼い主の『しんコロメールマガジン「しゃべるねこを飼う男」』ではブログには書かないしおちゃんのエピソードやペットの健康を守るための最新情報を配信。
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