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都庁幹部らの匿名ホンネ雑談会。小池都知事ってぶっちゃけどう?

豊洲新市場の土壌汚染問題で暴かれた“盛り土問題”。これを受け、小池都知事は「間違った情報を与えることは、都政の信頼回復に逆行する。全都庁の職員を粛正したい」と強い口調で語ったことは記憶に新しいところ。今回のメルマガ『異種会議:戦争からバグパイプ~ギャルまで』では、この問題が発覚する少し前、著者の加藤健二郎さんが、東京都庁の幹部職員さんたちとおこなった雑談会の模様を報告。匿名で語る都の職員さんたちは、ぶっちゃけ小池都知事のことを本音ではどのように思っているのでしょうか?

東京都庁職員の都知事観

東京都庁の幹部職員さんたちを含むファミ飲み雑談会にて。官公庁の職場は完全禁煙のところが多く、非喫煙者は、ちょっとした煙でも喉がイガイガしたりと敏感になっている人が多く、喫煙席と禁煙席が完全分離されている店を希望ということで、居酒屋系はダメ。ファミレス=ファミ飲み、ということになった。

今回の都庁職員さんたちは、石原都知事や舛添都知事の側近として勤務したことがある人を含み、話は、都知事観になった。

「都知事が、真剣に都政のことを考えていろいろな政策を出しているのか自分のパフォーマンスのために注目されてるテーマに飛び付いているのか、職員の側としては、ここを見るんですよ」と。

もちろん、すべてがこっちとかあっちではなく、それぞれの発言や政策によっていろいろあるわけだが「石原慎太郎は都政を真剣に考えていたというのが今回メンバーのほぼ一致した意見。「舛添さんは、最後なんか特にパフォーマンスが下手すぎたよね」と。猪瀬氏に対して、そのとき都知事の側近を担当した人がいなかったためか、あまり感想は出なかった。石原氏と舛添氏に関しては都政をマジメ考えての行動がちゃんと多くパフォーマンス性重視ではなかった」と。

それに対して、今回の、小池都知事による築地移転延期。これに対しては、「パフォーマンスではないか?」との疑問の目が職員たちからは強かった。しかし、豊洲の新市場において勝手な設計施工変更という大きな問題が暴露されてしまったのだから、そんな上から目線で都知事のこと言ってられる事態ではない

今回のこの雑談会は、豊洲問題が暴露された9月10日より数日前だったので、このことについての都庁職員のコメントは取れていないのだが、職員たちは以下のようには言っていた。「小池都知事には都民のすごく強い支持が集まってるから、都知事の言葉を実行するうえで、反体勢力は少ない、つまり、都庁側としては作業を進めやすい」。

都知事が都民から強い支持を受けていれば、都知事の言葉に対する反対勢力が力を持たないので、都庁職員としては粛々と都知事の期待通りの政策を進めやすいということについては、本メルマガ2016年7月26日号にも記した。

ただ、今回(2016年7月)の都知事選に立候補した顔ぶれに対して、それ以前からも、都政のことを真剣に考えてましたという候補者がいないような気がする、とのこと。確かに、舛添都知事の辞任が決まって都知事選ということで、いきなり、いろんな人が、自己パフォーマンスや政争のステージとして立候補してきたイメージだ。

そんな中でも、民主党政権時代に、野党議員になってしまって目立てる場面のなかった小池百合子氏は豊島区議会議員たちと親交を持っていろいろやっていた方、と、豊島区の会合でバグパイプ演奏をした場に小池百合子も参加していたことを話すと、都庁職員さんたちは「えっ、小池百合子、そういう地元区議たちとの密着した活動してたんだ」と驚いていたというのと同時に、職員たちにとっては、ある程度重要な情報でもあるという反応だった(その会合はコチラ)。

メディアや世間が話題にしている問題に飛びつくだけなのかもっと地味な問題点にも着目してゆくのかでパフォーマンス目的なのか都政をまじめに考えてるのかが見えてくる」というのが、職員たちの視線。

しかし、もはや都庁側はそんな悠長なこと言ってられる立場ではなくなった。勝手な設計施工変更、そして、それが情報公開されない。これは、土壌汚染に問題がなくても、小池都知事が問題視する「都政の闇」として、他のあらゆるジャンルに突っ込まれる可能性のあるもの。

つくづく、カトケンと都庁幹部さんとの雑談会は、ナイスなタイミングで行われたと感心。えっ、暴露された後こそがナイスタイミングでその前じゃダメじゃんって?

いや、直後だったら雑談会は中止だろうし、もし決行できたとしても、こんな能天気な言葉を聞けなかったよ。取材モードの質問に役人モードの回答じゃ、雑談会の意味がなくなっちゃう。9月10日より前だったがために、能天気だった都庁幹部さんたちの顔が懐かしい。今後しばらくは、あんな顔できないかもね。

image by: Facebook

 

異種会議:戦争からバグパイプ~ギャルまで

著者/加藤健二郎
建設技術者→軍事戦争→バグパイプ奏者、と転身してきてる加藤健二郎の多種多様人脈から飛び出すトーク内容は、発想の転換や新案の役に立てるか。
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