偽装発覚。豊洲市場「手抜き」問題で嘘をついているのは誰か?

 

東京都の独断

【読売】は社会面での扱い。見出しは…。

  • 豊洲市場 盛り土せず 都が独断
  • 専門家提言後 11年に設計入札
  • 地下空間 いつの間に

uttiiの眼

《読売》は、都が説明してきたような対策が取られず、建物の下が地下空間になっていたのは、都の独断だったとの追及姿勢

敷地全体で深さ2メートルの土を入れ替え、さらにその上に2.5メートルの盛り土を行えとの専門家の提言後、都は汚染対策工事の工法などを評価・検証する「技術会議」を設置、建物下の「地下空間の活用」が議題となったが、盛り土をしないことの安全性は議論されなかったなどと言われている。これでは「専門家会議」の提言は無視されたことになってしまう。「技術会議」の委員は、地下空間が作られようとしていることは知っていたのか知らなかったのか。この単純な事柄さえ、いまだに分からない。

小池知事が会議で、「正しい情報を出すんだということを、責任感を持ってやってもらいたい」と苦言を呈したことが強調されている。しかし、問題は情報公開の一般論ではなく、「技術会議」の面々は、「専門家会議」の提言通りだと思っていたのか、それとも、都庁の役人と一緒になって、提言を無視することに賛成していたのか黙認したのか。《読売》の取材はまだこの点には到達していないようだ。

それでも《読売》は、東京都の内部でどのような責任分担と意思決定が行われてきたのか、この「盛り土回避」問題を追及する、その入り口に立っているように思える。

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