堀江:そうすると、やっぱり過剰生産なんでしょうね。
MB:過剰生産ですね、思いっ切り。だから在庫も余って、セールをかけたら結局利益が出なくなって……。それでちっちゃいブランドが、どんどんつぶれていってるっていう。
堀江:そういう感じなんですね。H&Mとか、ああいうのには勝てないですからね。
MB:勝てないですね。だって結局H&MとかZARAとかって、企画してから3週間で、服が店先に届けられちゃうんで。普通のブランドだったら、企画して届くまでに大体3カ月はかかりますから……。その時々のトレンドも、H&Mとかのほうが早くパクれるし、一番欲しいときにその商品を突っ込めるわけだから、そこには勝てないですよね。
堀江:結局マルキューとかも最初そうでしたもんね。
MB:最初そうでしたね。
堀江:パリコレとか見に行って、速攻でパクるっていう。
MB:そのやり方が、結局ZARAに負けちゃったんですよ。……僕、マルキューのマネジャーとかやってたんですけど、ZARAが出てきたときはもう大変でしたよ。うちで結構いい値段で売ってたものが、あっちだと3000円で売ってるんです、みたいな。「それじゃぁ、勝てねえわ」みたいな。……だってマルキューは、ここ3、4年で売り上げ激減してて……。
堀江:MERCURYとか、やばい状態になっちゃってますよね。
MB:MOUSSYがちょっと頑張ってるぐらいで。
堀江:MOUSSYはだって、中国資本になっちゃったから。
MB:大体、みんな中国資本になっちゃってるんですよね。
堀江:頭いいところは、さっさと中国資本に売って、そっちの資本で拡大するっていう手法を取ってますね。
MB:109系だとちょっとズレるかもしんないけど、日本で流行ってたブランドって中国で結構売れたりするんで。中国資本になって、中国で売って……ていうのが割とビジネスとしては成り立つのかも。
堀江:ファッション業界も行くとこまで行っちゃってるから、今後どうするんだろうねっていうか。だからもうこれからは、ファッションエリートじゃない層を開拓するしかないのかなって思う。そこはまだまだ……。
MB:そうですね。
堀江:明らかに服に金を掛けてないけど、可処分所得はそれなりにあるんですよ。アイドルとかにお金使ってるし。……そういえば、昨日またエグい話を聞いたんですよね。なんでもイケメンフリマっていうのが始まるらしくて、それがすごいんですよ。イケメンを100人集めて舞台をやらせるらしいんですけど、物販がすごいらしくて。
MB:エグいな、そういう商売は。
堀江:それで一番支援した客は、そのイケメンとボックスの中で3分間二人っきりになれるとか……。
MB:それ、もうキャバクラみたいになってる。
堀江:でも、一応ちゃんと舞台はやってんすよ。そもそもビジュアル系バンドとか、全員そうですからね。
まぐまぐ:あれも物販で成り立ってますからね。
堀江:だからソシャゲの廃課金と一緒ですよね。
まぐまぐ:止まんなくなるんですね。
堀江:ポケモンGOみたいに、これまで課金してこなかった人たちに課金させるようにするっていうのが正しいっていうか、ファッションの場合はそうなのかなって。