トランプ氏が中国を挑発。台湾総統への電話会談に習近平がイライラ

 

理解が進むよう、少し歴史を振り返っておきましょう。1945年、第2次世界大戦が終わりました。しかし、中国で戦いは終わらず、国民党と共産党の内戦が激化していった。1949年10月、共産党は「中華人民共和国」を建国。1949年12月、国民党は台湾に逃げます。こうして、中華人民共和国と中華民国台湾)、二つの政権が併存することになりました。しかし、いわゆる中国大陸を支配しているのは、共産党の中華人民共和国

さて、2次大戦の結果、ほとんど無傷で唯一の超大国になったアメリカ。栄華は長くつづきませんでした。ライバル・ソ連が、急成長してきた。ソ連は、1949年には、はやくも原爆実験に成功。1955年、今度は水爆実験に成功。1957年、世界で初の人工衛星スプートニク1号の打ち上げに成功。1961年には、世界で初の有人宇宙飛行に成功。こうした流れを見ると、「昇るソ連沈むアメリカ」という感じだった。

1969年、大統領になったニクソンは、「ソ連に勝つために、中国と組むべきだよな~~~」と考えた。一方、強大化するソ連は、中国にとっても大いなる脅威になってきました。1969年、中国とソ連の軍事衝突があり、両国とも「核兵器使用」を真剣に検討していた。こういう流れがあって、米中は和解することになったのです。

米中和解の「トバッチリ」をくらったのが台湾。アメリカは中国と組むために台湾を捨てたのです。1972年2月、訪中したニクソンは、「台湾に関する5原則」を提示しました。

  1.  中華人民共和国を唯一正当の政府として認め台湾の地位は未定であることは今後表明しない
  2. 台湾独立を支持しない
  3. 日本が台湾へ進出することがないようにする
  4. 台湾問題を平和的に解決して台湾の大陸への武力奪還を支持
    しない
  5. 中華人民共和国との関係正常化を求める

日本人としては、「」が気になります。

とにかく、アメリカは、「中華人民共和国を唯一正当な政府」と認めた。そして、アメリカと中国は1979年、「国交正常化」した。それから、アメリカ大統領と台湾総統は電話で話すことがなくなったと。

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