反日教育を受けてきた韓国人女性が、日本への帰化を選んだ理由

jog20170123
 

観光大国となりつつある日本。外国人と接する機会も今後ますます増えていくことが予想されます。それを「新鮮で楽しい」と思う人がいる一方で、「外国人はマナーが悪い」「日本人の方が優秀だ」などといった歪んだ感情を抱く方がいるのもまた事実です。今回の無料メルマガ『Japan on the Globe-国際派日本人養成講座』では、日本に留学したある韓国人女性が体験した「異文化摩擦」の実例を紹介しながら、「なぜ行き違いが生じてしまうのか?」「お互いに理解し合うにはどうすればいいのか?」について考察しています。

日韓文化摩擦を乗り越えて

日帝時代を頑迷に反省しない日本人―それは許さないという反日意識を強く持っていた私は、どこへ行っても優しく親切な日本人、どこへ行っても整然としてきれいな日本の街並みに触れて、何か肩透かしをくわされた感じがした。

 

戦後、最も強固な反日教育を受けた「反日世代」といわれた私の世代は、日本といえば「悪魔の国」と答えるほどだったから、「日本人がよい人たちであるはずがない」という強い先入観をもっていたのである。
(呉善花『私はいかにして「日本信徒」となったか』)

これが「東京経由のアメリカ留学」の計画で来日した27歳の韓国人女性・呉善花さんの日本での第一印象であった。

日本の商売人は何て良心的なんだろう!

昭和58年7月に留学生ビザで来日した呉善花さんは東京は北区十条の友人のアパートに同居し、そこから日本語学校に通い始めた。ソウルでは間借り生活で台所やトイレも共用だったが、ここではすべて自前で、さらに友達が冷蔵庫、洗濯機、テレビ、電話まで揃えていたのにびっくりした。

白米のご飯のおいしさにも感動した。韓国で白米を食べられるようになったのは1988年のソウルオリンピックの頃からである。それまでは一般の家庭では白米に粟や麦を混ぜて食べていた。学校へ持って行く弁当でも100パーセント白米のご飯は贅沢だというので禁止されていた。

そんなある日、近所のお米屋さんでお米を一袋買って炊いてみると、パサパサとしてまるでおいしくない。不思議に思って店で聞いてみると、三分づきのほとんど玄米と同じ健康食用のコメを間違えて買ってしまったと分かった。

店のご主人は呉さんが誤って買ったお米を普通のお米に取り替えてくれ差額だけを支払って下さい、と言う。何て良心的なんだろうと呉さんは思った。ソウルでは1万ウォン札を渡したのに、5,000ウォンだったと店の人がごまかして喧嘩になったことが何度もある。日本ではそんな事は絶対にない、日本人は良心的だ、という噂が留学生たちの間に流れていく。

自然の美しさ、人々の温かさ

来日した当初は、親切な人が多い秩序が安定している街がきれい豊かな生活物資が満ちあふれているなど、とにかくいい所ばかりが目についた。

特に呉さんの心を打ったのは、海と山が間近に接近した独特の地形が織りなす自然の美しさだった。東京の叔母に誘われて伊豆の東海岸を旅行した時には、その風景の美しさにすっかり魅了された。これほど海と山と人の生活が溶け合った光景は韓国ではほとんど見られない。海と山は平野によって遠くに隔てられている―そんな大陸的な風景が韓国のものである。旅先で出会った地元の人々からは風景そのままの率直な温かさが伝わってくる。

都会でも山の緑が家々のすぐ近くまで張り出している。それなのに人々はさらに自宅の庭に草木を植える。韓国では人々が暮らす村里に緑があると動くのに邪魔になるという感覚が昔からある。庭に草木を植える家はかなり上流階級に限られていた。しかし日本では普通の人でも普段の生活の中で緑を慈しむのだという。そんな違いも驚きだった。

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