反日教育を受けてきた韓国人女性が、日本への帰化を選んだ理由

 

日本人も韓国人も行き違いに悩んでいる

呉さんは大学に通いながら、コンサルタント会社でアルバイトをするようになった。そこでは月に1、2回日本のビジネスマン相手に韓国ビジネス・セミナーを開いており、呉さんは事務局役をやりながら、セミナーを後の席で聞いていることができた。

そこでは日韓の摩擦について話題になる事が多かった。ちょうど呉さんと反対に、日本人ビジネスマンが韓国に行って摩擦に悩むという声がしばしば聞かれた。悩みはお互い様なのだ、という当たり前のことに気づかされて呉さんは嬉しくなった。そのうちに会社からの要望で、日本人ビジネスマンに韓国語を教え始めた。

ちょうどその頃、縁があって、韓国人ホステス数人相手の日本語教室を自分のアパートで開いてみた。一般の学校での教え方とは違って、韓国人が理解しにくい日本人の発想の仕方から教えていくと、同じ年頃の韓国人の女性から教わるという事もあって、よく分かる、と好評だった。

「こんな言葉を使えば、日本人の男性には好感を持たれるのよ。韓国式にこんないい方をすれば、必ず嫌われるわよ」と呉さんが教える。彼女たちは早速、店でそれを実行すると、「なるほど先生の言うとおりだった」となる。その評判がパッと口コミで韓国人ホステスの間で広がった。

昼は韓国人との行き違いに悩む日本人ビジネスマンに教え、夕方は日本人との行き違いに悩む韓国人ホステスを教える。日本人と話しても韓国人と話しても行き違いはだいたい共通する所にあった。日韓摩擦のポイントは、その共通項の解明にあるのだ、という考えが徐々に固まっていった。そして語学教室でそのあたりから教えていくと、日本人ビジネスマンも韓国人ホステスも非常によく理解してくれるのである。まさに生きた文化人類学研究であった。

異なる文化間の摩擦とは、相手が自分のルールに従ってくれない、という所から来る。自分では左側通行が当たり前だと思っているのに、相手が右側通行をするので「なぜこの人は平気で交通違反をするのか」と悩んだり、怒ったりすることになる。それは「違反」なのではなく、相手は違った交通ルール体系に従っているのだ、と知ることが、摩擦を乗り越える第一歩なのであろう。そうしてお互いの交通ルールの違いを知ることがまさに自分自身を知ることにもつながる。

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