日本人がまた車の未来を変える。世界初、カバンに入る車が誕生

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日本の学生が開発したという「カバンに入るクルマ」がネット界隈で話題を呼んでいます。世界的エンジニアの中島聡さんにも、「このコンセプトなら投資してもいい」とまで言わしめた未来の車、メルマガ『週刊 Life is beautiful』より一部抜粋してお送りします。

持ち運べるクルマ「WalkCar」

これまでこのコーナーでは、主に米国のベンチャー企業の製品ばかりを紹介して来ましたが、これは日本発の素晴らしい製品だと思います。私自身が投資家として支援しても良いと思えるぐらいです。

このセグメントの製品を表す良い言葉が浮かびませんが、Segway がニーズの発掘に成功し、ホンダが UNI-CUB という形の製品としてようやく市場を立ち上げようとしている矢先に、まさに「イノベーションのジレンマ」で提示されたような「機能的には劣るけれども圧倒的な安さと手軽さ」を持つ商品が出てしまうところが、まさに(時間が7倍の速度で進む)ドッグイヤーの時代という感です。

ここまで手軽になると、ごく普通の人が「持ち歩いて出先で使う」ことが可能になるため、(手軽な持ち運びが不可能な)Segway や UNI-CUB と比べると、ターゲットユーザーの数が、数十倍から数百倍になります。

「持ち運べるクルマ」というタグラインがなんとも素晴らしいのは、その一言に「Segway や UNI-CUB との違い」が込められている点で、それだけでこの会社の経営陣が企業経営においてにもっと重要な「どこで差別化するか」をしっかりと意識していることが分かります。

image by:cocoa motors.株式会社

 

週刊 Life is beautiful』より一部抜粋

著者/中島聡(ブロガー/起業家/ソフトウェア・エンジニア)
マイクロソフト本社勤務後、ソフトウェアベンチャーUIEvolution Inc.を米国シアトルで起業。IT業界から日本の原発問題まで、感情論を排した冷静な筆致で綴られるメルマガは必読。
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