【沖縄本島の秘境】沖縄のセクシーなくびれ越しで見る、い~い景色!

2014.12.18
by kousei_saho
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石川高原展望台(うるま市石川山城)

沖縄本島は、沖縄県を構成する160の島々の中で最大の島です。面積は1208.33平方kmで周囲約560km、また南北端の直線距離は約106.6kmあります。数字だけを見ると、けっこう大きな島だと感じられる方も多いかもしれませんね。

ただ、この沖縄本島には東西を結んだ直線距離が約4kmしかない部分があるということをご存知でしょうか。沖縄本島の地図をご覧になれば一目瞭然ですが、本島で最も細い、まるでくびれたウェストのように見えるその場所は、うるま市石川と恩納村仲泊にまたがっています。

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一昔前、この辺りのウミンチュ(漁師)は西の海が荒れるとサバニ(丸木船)を担いで陸越えして東の海で漁をし、東の海が荒れると西の海で漁をしたといわれています。で、今回みなさんにご紹介したいのは、そのウミンチュが行き来できるほど細い沖縄本島のくびれたウェストを一望できる「石川高原展望台」。

つい最近まで存在すら知らなかった石川高原展望台に12月某日初めて行ってきました。まず、県道6号線から観光スポットである「ビオスの丘」の案内に沿って曲がります。ビオスの丘の入口を過ぎてしばらく行くと、右手に「石川高原展望台」という標識が見えてきました。一応、展望台のある山は妙山(みょうやま)という名があり標高は約201.1メートルとのこと。まずは、駐車場に車を止めて、そこから山頂まで徒歩で向かいます。

200段の階段

200段の階段

山頂までは200段以上の急勾配の階段がつづいていますが、お年寄りにはちょっと厳しいかも。途中、2ヶ所の休憩所がありますので、足腰に不安のある方は休みながら上るのがいいでしょう。

さて、10分ほどで山頂に到着した後、さっそく2階建てほどの高さがある展望台へ。結論からいうと、展望台からの大パノラマは、まさに絶景と呼ぶにふさわしいものでした(モヤがかかっていなければもっと凄かったかもしれません)。

北側景色

北側景色

まず北側を見ると、沖縄本島のくびれの部分の向こう側には恩納岳と石川岳がそびえています。くびれの部分は4kmしかないので、首を動かすことなく同時に両端にある東シナ海と金武湾(太平洋)が目に飛び込んできました。同時に東西の海を見ることができるということがくびれの細さを端的に表していますね。

北西の恩納村リゾート地

北西の恩納村リゾート地

北西方向に目をやると西海岸に広がる恩納村の街並。観光地として知られる恩納村の海岸には有名リゾートホテルが幾つも見えます。恩納村の仲泊から前兼久にかけての浅瀬では、たくさんのモズク養殖網が。さらに奥を眺めると、名護市街地に本部半島、そしてこの日は幸運にも伊江島タッチューまで見ることができました。

伊江島を望む

伊江島を望む

展望台の西側には真栄田岬も見えます。南側には米軍基地のレーダーと倉敷ダムがありました。東側から北東に目を向けてみると勝連半島、平安座島、宮城島、伊計島そして金武、石川の市街地が。展望台からは360度見渡すことができますので、見えるものを列挙していくときりがないですね。本当にすごい展望台です。沖縄本島の東と西の海を同時に見ることができ、さらにガイドブックに載っているような有名スポットまで見られるのですから。

北東の石川市街地

北東の石川市街地

ちなみに、夜になると星空がきれいに見えて、星空と各市街の夜景が一度に楽しめるそう(さらに、菊の出荷時期が近づくと、山の麓にある電照菊畑の光が広がってとてもきれいだそうです)。

四方を海に囲まれた沖縄には、海を見渡せる展望台が数多く存在しますが、東シナ海と太平洋の両方を望むことが出来る展望台は珍しいのではないでしょうか。おそらくここだけだと思いますよ。ぜひみなさんも沖縄に来られた際は、石川高原展望台に足を運んでこの贅沢な景色をご覧になって下さい。年末年始のご滞在なら初日の出を拝むというのもありかもしれませんね。

伊波 一志
伊波 一志いは かずし

1969年、沖縄生まれ。写真家。香川大学法学部卒。
2007年夏、44日間で四国八十八カ所1,200kmを踏破。現在、沖縄県在住で、主に『母の奄美』という作品撮りのため奄美大島を撮影中。家族は、妻と三人の子。


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