よく「情報や話を聴けば、アウトプットすることが大切だ」と言いますが、セミナーや講演で聴いた話を考えまとめることでアウトプットしたことにはなるでしょうが、ほんとのビジネス能力が養われるってことにはなりません。身になるアウトプットは、自身でそのテーマについて考え、まとめたものを第三者に伝えた時です。
例えば、スタッフ教育の一環で研修をしたとします。そして、研修終了後、スタッフに研修内容をまとめてもらい、発表してもらうようにします。まとめて発表するといっても「勉強になった」とか「とてもやる気が出た」とか「意識が高まった」なんていう小学生レベルの感想ではなく、どういう内容だったのか? がきちんと第三者に理解し伝わるようにまとめ、発表してもらうようにします。そうすると、主観的な感覚だけでは伝わらないので、きっちりと話を聴いて、理解しておく必要が出て来るし、発表する為には分かり易くまとめ、伝える技術も必要となってきます。こうしたことで、本当に有意義なセミナーや講演に参加したことになり、アウトプットの意味があるのです。
また、セミナーや講演、研修などの類だけでなく、会議やミーティングなどでもいえることです。
ちゃんと、内容を理解しているか? ほんとに会議に参加しているか? ぜひ内容を発表する場を設けてみて下さい。それで、参加意識が分かりますし、伝える技術を養うことができます。
どんな話や情報であっても、それを瞬時にまとめることができていくと、要点を的確に伝えていく力が身につくので、プレゼンもきっと今より楽しくなってくるはずです。そして何より分かり易く伝える力がドンドンと身についてくるので、市場やお客様へもメッセージを伝える力が自然と身についていきます。
御社では、アウトプットする力をスタッフに身に付けてもらうようにするにはどのような工夫ができますか?
■今日のまとめ
『アウトプットする力を身につける。』
- 会議やミーティング終了時、参加者が内容について発表する。
image by: Shutterstock.com