キムタク主演映画の反応が、日本とアメリカで「真逆」すぎた理由

 

木村拓哉が演じる「無限の住人」の浪人、万次は、不老不死。 死にたくても死ねない、という役です。

なので、当然ですが、相手が300人でも、結果、300人の死体が転がる。 その圧巻さ、漫画調な絵からまず爆笑をとってました。

死んだ妹に生き写しのヒロインとのやりとり。 お兄ちゃん!(Brother!)と呼ばさせるか、兄様!(Big Brother!)と呼ばせるか、延々言い合ってるシーン。 日本ではすすり泣く声も聞こえてきそうです。 死体が転がってる場所で、ほぼ初対面同士のおっさんと小娘が、なにやってんだとここでもまたニューヨーカーたち、爆笑。

それ以外でも、日本ではいわゆる「感動的」なシーンでも、ところどころ、笑い声が聞こえてきました。 中には手を叩いて喜ぶ観客もいたくらいでした。

もともと、このブルックリンの映画館自体が、日頃カルトなマニア向けの映画を上映する日本でいうところのミニシアター的な用途でもある劇場です。 日本での豪華キャスト大型時代劇!も、こっちではカルト向けのB級作品に見えるのかもしれません。 TAKASHI MIIKEも、巨匠!というより、こっちでは映画通受けするセンスの監督なのかと思います。

どうあれ、結果、ニューヨーカーは喜んで、満足した顔で劇場を後にしていました。

プロデューサー、監督、キムタクには本意ではない種類の満足かもしれないけれど。

無限の住人 木村拓哉 三池崇史

映画『無限の住人』Blu-ray版
(2017年11月8日発売、予約受付中)

image by: 映画『無限の住人』公式HP

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全米発刊邦字紙「NEWYORK BIZ」CEO 兼発行人。同時にプロインタビュアーとしてハリウッドスターをはじめ1000人のインタビュー記事を世に出す。メルマガでは毎週エキサイティングなNY生活やインタビューのウラ話などほかでは記事にできないイシューを届けてくれる。初の著書『武器は走りながら拾え!』が2019年11月11日に発売。

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